たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

#脱炭素

10年で省エネ30%なんで絶対ムリ!

 昨日のさよなら原発関西アクションにおいて、立憲民主党衆議院議員の山崎誠さんの講演紹介で
エネルギー政策は、原発に頼らない再エネによるカーボンニュートラルを目指すため、2030年まで2013年比マイナス30%の省エネ、2050年までにマイナス50%の省エネを掲げ(断熱の推進など、まだまだできることはあるそうな?)再生可能エネルギーを進めてカーボンニュートラルを達成するのだそうな。
と書いた。
 パワーポイントで頂いた図は、次のようなもの(私の描いたマルとかが写っているが)

省エネ30%!_0001
  見えにくいけど、ちゃんと2030年に省エネ30%となって、化石燃料(ガソリン、灯油、石炭他)がぐ~んと減っているのだが…ちなみに電力量はそんなに上がっておらず、再エネ比率50%となっている。レジュメの左端は、青い字で
「立憲民主党が提案するエネルギー転換戦略(案)
1.原発に頼らない再エネによるカーボンニュートラルの実現
2.省エネの深堀りによる産業の活性化、競争力強化
3.コロナ禍からの復活を実現するグリーンリカバリー

てなことが書かれている。
(案)となっているが、このへんは立憲民主党のHP内にある立憲の政策がまるごとわかる政策集 エネルギーのところに
・省エネルギーの取り組みを強化して、2030年に最終エネルギー消費30%削減(2013年比)、2050年には同60%削減をめざします。
と、ちゃんと書いてあるものだ。
しかし、10年間で30%もの省エネが出来るのか?山崎議員は、オフィスや家屋の断熱の推進など、まだまだできることはあると、その手の専門家から聞いているらしいのだが…
 図には、2019年の最終エネルギー消費が、11360PJ(ペタジュール)。2030年のエネルギー消費は、2013年比30%減少させて、8600PJということになっている。
 最終エネルギーの消費量が8600PJということは、だいたい1970年のエネルギー消費量である。
電力化亡国 最終エネルギー_0001
 「電力化亡国論」(近藤邦明、2012年 不知火書房)の口絵6…この図の左の方だ!
電力化亡国論 核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度 (シリーズ「環境問題を考える」) [ 近藤邦明 ]
電力化亡国論 核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度 (シリーズ「環境問題を考える」) [ 近藤邦明 ] 
 90年代半ばでエネルギー消費量は横ばいになっているので、一般的な省エネ技術は完成し、産業の伸び(いや、2000年代以降伸びてない?)による消費量の増とトントンになっている。2005年はおおむね15500PJ、「電力化亡国論」のp113に記載がある、2009年の最終エネルギー消費量は14394PJ、2013年度のエネルギー消費量は、8600PJ÷0.7=12285PJ、2019年のエネルギー消費11360PJならば、6年間の削減率は7.5%である(それだけアベノミクスで経済が落ち込んだ!?これこれ)
 10年間で30%の省エネがいかに大変であるか、ご理解できるだろうか?
 もうニッポンから、製鉄などの金属精錬、石油化学などの重化学工業を限りなくゼロにし、地方でも自家用車も厳禁、ローカル鉄道とバスのみ!(やっほー!)近場でモノを運ぶのは、自転車の他カートなどの人力車を使用するなどしなくてはなるまい(それはそれで雇用を生む)民生用のガソリン、灯油、ガスにバンバン税金もかけて高くして、エアコンは夏も冬も子どもと高齢者以外は禁止(死人が出る!)風呂やシャワーは、週に3回程度?(70年代って、そんなかんじ…少なくとも冬は毎日風呂に入らない!)
 もちろん空飛ぶ車なんていう、効率の悪~いモンを開発しようなんて自治体首長は、市中引き回しの上打首獄門!である。

 それぐらい大変なことになると思う。もちろん、斎藤幸平氏が「人新世の資本論」で提唱する「脱成長コミュニズム」にすれば可能かもしれない。
人新世の「資本論」 (集英社新書) [ 斎藤 幸平 ]
人新世の「資本論」 (集英社新書) [ 斎藤 幸平 ] 
 それにしてもエネルギー消費を減少させるための、生産量の低下プラス雇用の喪失を、別のものに置き換える社会変革を行いながら、かつ「民主主義的」に人々の合意を得ながら行うのは、なかなかの難事業である。

 立憲民主党はそれぐらいの「革命的ビジョン」を持っているのだろうか?

コンクリートに関わる二酸化炭素削減技術について

 お仕事の関係で日本コンクリート工学会なるものに所属し、会費を払っているので会誌「コンクリート工学」が毎月送られてくるのだが、2021年9月号の特集は、カーボンニュートラルに貢献するコンクリート技術というものだった。
 コンクリートを使う土木のお仕事なんか、化石燃料使いまくって山を削ったり海を埋めたりと、二酸化炭素出しまくり産業の典型みたいなものなのだが、それゆえに「二酸化炭素削減」のお題目は重要となる。特にコンクリートの分野では、主材料のセメントを作るのに石灰石(炭酸カルシウム)を粘土なんかと混ぜて焼成するので、燃料から出る二酸化炭素の他、石灰石由来の二酸化炭素が大量に発生するのである。ちなみに焼成においては燃料は石炭、石油の外、廃タイヤや廃パチンコ台(プラスチックの塊!)など様々な可燃性廃棄物も大量に使われており、ある意味セメント産業は廃棄物処理の”優等生”でもあるのだが、それはおいておこう。
 よってコンクリート工事から排出される二酸化炭素を減らすに手っ取り速い方法は、セメントの量を減らすことであり、セメントの代替品として製造時に二酸化炭素を出さないものが求められているのだが、それは昔から既に存在し実用化されている。高炉で製鉄をしたときに副産物として生産される高炉スラグを粉末化したものや、石炭火力発電で燃やされた石炭灰の良質なもの、フライアッシュがそれである。高炉スラグは「潜在水硬性」といって、セメントと同じように水和反応して固まるし、フライアッシュは「ポゾラン反応」といってセメントの水和反応を促進させる働きがある。例えばセメントを400㎏使ってコンクリートを作るのに、セメントを200㎏、そして残りを高炉スラグたフライアッシュに置き換えて使っても(配合の比率は”例え”であって、実際はいろいろある。高炉スラグとフライアッシュとでも違う)養生の工夫やや強度発言の日数が伸びる(その分、コストアップになる)他は、出来上がったコンクリートの性能はそんなに変わらないのだ。そして”副産物”であることから、高炉スラグ製造時に発生する二酸化炭素は製鉄に、フライアッシュのは発電にそれぞれカウントされるので、高炉スラグやフライアッシュ製造時には二酸化炭素は発生しない!(精製や運搬、貯蔵時には発生する)ということになっているので、例のようにセメント使用を高炉スラグやフライアッシュに”置き換える”だけで、その置き換え分のセメントから発生する二酸化炭素を削減することが出来るわけだ。
 もともと高炉スラグやフライアッシュでセメントを置き換えてコンクリートを作る技術は、フレッシュコンクリートの流動性を良くしたり、硬化時の水和熱の発生を抑制したり、硬化コンクリートの収縮を抑制したり、組織を緻密化させて耐久性を良くするなど、コンクリートの性能を向上させるために開発されたもので、今日のように二酸化炭素削減が強く叫ばれる以前から実用化されている。したがって多少のコストアップになっても市場で充分に通用するし、かつ高度スラグやフライアッシュを運搬、貯蔵、使用するインフラは既存の工場や車両を増やせば行えるので、新たな設備を大々的に作る必要はない(ただし町の生コンプラントでは難しいだろう、せいぜいセメントメーカー)だからこの”二酸化炭素削減”技術は非常に有効である。ただし製鉄や石炭火力発電で大量の製品および二酸化炭素を発生させる産業構造が前提であり、またこの技術があるからといってセメント、コンクリートをバンバン使用するような社会においては(このような社会のまま「脱炭素」に進めるわけがないと、斎藤幸平氏は批判しているわけだが)結局トータルで二酸化炭素が減るわけはない。

 さてセメントは石灰石(炭酸カルシウム)を焼成してつくった安定した物質であるのだが、少しずつ大気中の二酸化炭素と結びついて、ざっくり言うともとの炭酸カルシウムに戻ろうとする。コンクリートで硬化したセメント成分が二酸化炭素と結びつくことを「炭酸化」と呼ぶ。もっとも土木や建築のコンクリートの炭酸化で問題になるのは、コンクリート中にある間隙水に含まれる水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに代わる反応で、これを普通「中性化」と呼んでいる。コンクリート中にある鉄筋がさびないのは、コンクリート間隙水がアルカリ性を保っているからであり、中性化すると鉄筋がさび出すからである。従って鉄筋のないコンクリートの中性化は問題にはならない。そしてこれでコンクリートの表面から固定される二酸化炭素量は、そのコンクリートを作るために排出された二酸化炭素に比べればわずかなものである。
 ところが硬化コンクリートを炭酸化させると、組織が緻密化するなどの良いことも起こるので、ここに二酸化炭素を回収して有効活用するCCUS(二酸化炭素分離回収・有効利用・貯留 Curbon dioxide Capture, Utilization and Storage)カーボンリサイクルというクソ技術にコンクリートを使おうという構想が出てきた。具体的には廃コンクリートを細かく砕いたものに含まれるセメントペースト分に、二酸化炭素を強制的に反応させて、強化した骨材やセメント系の材料を作成し、それをリサイクル材として使おうというもの…細かく砕いたものを、例えばセメント工場から発生する二酸化炭素たっぷりの排気ガス中に放り込み、改質した骨材を売り出そう!ということだ。
 このクソ技術は、あらかじめ二酸化炭素を吸収するためのカルシウム分を廃棄物由来にすることで、そんなにエネルギーをかけないで生産できるというのが”強み”なのだが、そもそも再生骨材自体、ふつうに採石山から切り出してくる骨材と比較してコストが高くつき、道路の路盤材他で大量に使用されることはない(天然の採石を採取することを法律で禁止すればなんとかなるだろうが)また単純に細かな採石状のコンクリート塊を高温の排気ガス内に放り込むだけで、吸収される二酸化炭素の量はやはり知れているだろう。大量の二酸化炭素を吸収しようとすれば、圧力をかける、なんか触媒を使うなどやっぱり余計なエネルギーを消費する…よってこの構想もまた”クソ技術”として歴史のくずかごに放り込まれるに違いない!

以上、コンクリートと二酸化炭素削減、脱炭素の話題である。

なんでもかんでも「電力化」で化石燃料大量消費!

 さて空飛ぶ車批判でもちょこっと触れているのだが、「脱炭素」「カーボンニュートラル」を目標に掲げるということは、どーやら現在、化石燃料をつかってやってることを電力化する⇒その電力は「再生可能エネルギー」から得る ということを前提としているよーだ。(原発推進・容認派はここに、”発電時”に二酸化炭素を発生させない原子力発電所を活用するということを盛り込む…さらには原発本体が地中にあってより”安全”な小型モジュール炉や高温ガス炉に期待しているよーだ)

 だが工業化社会というのは、化石燃料を直接使うのが一番効率がよいエネルギーであるということで成立している!これは断言しましょう!
 例えば再生可能エネルギー、太陽光発電や風力発電が、火力発電に比べどうしても”コスト”で太刀打ちできないのはなぜか?そもそも太陽光や風力が”広く薄い”エネルギー(かつ不安定)であって、かつ工業的に「まとまって大量に」生産できない!という点もあるのだが、それ以前の問題として材料とかに余計な資源・エネルギーが使われているからである。
参考資料は、これ電力化亡国論 核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度 (シリーズ「環境問題を考える」) [ 近藤邦明 ]
電力化亡国論 核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度 (シリーズ「環境問題を考える」) [ 近藤邦明 ]
 民主党政権時、2011年の福島原発事故後に出た本、もちろん基本的には原発批判なのだが、再生可能エネルギー批判でもある。
 で、そこのP109に出てくる、エントロピー論的生産図を見てみよう。
電力化亡国 資源エネルギー論_0001
 資源から何か製品をt来るときは、一直線に資源から製品が得られるわけではない、一般的に資源は「高エントロピー」状態なので、製品にするためには別の資源(水などの低エントロピー資源や、熱エネルギー)を使って、エントロピーを排除し、廃物や廃熱にしなければならない。石油などの化石燃料を、電力という製品に変える場合も同じである。
 p134に、石油火力発電と太陽光発電のコストから、電力生産図が起こされている。
電力化亡国 石油と資源の投入_0001
 このように、太陽光発電が「コスト崇」なのは、そこに個体設備や石油のお金(すなわち資源)が余計に欠けられているためである。
 原子力発電が「発電の時、二酸化炭素を出さない」とされているが、それを建設する、核燃料を掘り出して生成する、運搬する、使用済み核燃料を安全に(何万年も!)保管する…このそれぞれの過程において、莫大なエネルギーを消費することになるわけだ。だから基本的にコスト高なのだが、今その前後の過程が政治的に(あるいは軍事的に)計上されていない!から、火力発電とトントンで発電が出来るということである。
 ちなみに太陽光発電は天候の悪い時や夜間は発電できないから、蓄電装置とかが必要になる…そうゆことを踏まえると余計にコスト高…すなわち資源やエネルギーを消費するようになる。これを示したのがP142の図である。
電力化亡国 石油と資源の投入その2_0001
 ウンと固体設備における投入量が増えるわけだ…当然、投入される「固体設備」にも、いろいろ化石燃料(石油)が投入されている。高性能な蓄電池を作るには様々な希少資源が必要であり、それも今のところ化石燃料を大量投入し、作られているのだ。
 再生可能エネルギー(ま、原発もそうだが)は典型的なエネルギーの「迂回生産」なのである。化石燃料をそのまま燃やして使えば、簡単に得られるエネルギー量を得るのに「発電時に二酸化炭素を出さない」という目的のためだけ、余分なところで化石燃料を消費することになる。そのまま石炭や石油を燃やして発電したほうがマシ、あるいは車だったら、いいエンジンを使ってそのままガソリンで走ったほうが、EVで走るよりもエネルギーを使わないであろう(いわんや「空飛ぶ車」をや)そういった世界なのだ。
 石炭や石油が今、大量に使われている理由の一つに「再生産が可能」ということもある。早い話が化石燃料を1投入するだけで、100ぐらいの化石燃料が採れる(もっとも今は、採掘が難しいところで取ったり、シェールオイルなどのややこしい資源を使ったりするなど、その数値は下がっているようだ)バンバン「拡大再生産」が出来るのだ!天然資源の薪炭を使っていれば、こんなことは出来ない…資本主義的経済発展の基礎が、石炭や石油の使用なのである。逆に言うと「再生可能エネルギー」だけを使って、「再生可能エネルギーシステムを再生産する」こと、太陽光発電を使って、その太陽光発電と同等の設備を耐用年数以内につくる、もちろんその間、他にエネルギーを供給し続けるということは、おそらく成り立たないであろう。
 「脱成長コミュニズム」を掲げ資本主義的生産を廃絶しようと主張する斎藤幸平氏だが、その後の社会におけるエネルギー(主に電力)は再生可能エネルギーで得ると考えているようだ…だがここで見たように、再生可能エネルギーは別のところで化石燃料を食いつぶす(そもそも太陽光発電システムや風力発電システムもまた、資本主義的工業生産の産物である)ことはちっとも念頭においていないようだ。「脱成長コミュニズム」社会が来て、エネルギー消費量がウンと減少した場合でも、そのエネルギーを化石燃料から直接取り出したほうが、ウンと化石燃料の使用量は少なくなり、二酸化炭素の放出量も少なくなるのに…

 で、参考資料の口絵5と6
電力化亡国 1次エネルギー_0001
 口絵5は、日本の一次エネルギー消費量…石炭・石油が7割以上を占めている。
電力化亡国 最終エネルギー_0001
 口絵6は、燃料別エネルギー消費の推移、電力の割合は2割程度なのだ。「脱炭素」「カーボンニュートラル」を名目に、今化石燃料を使ってやっていることの”半分程度”でも再生可能エネルギーや原子力発電で賄うこと自体、大変なことだ。
 仮に日本で再生可能エネルギーや原子力でなんとか賄えたとしても、地球規模でみるとどっかで化石燃料を大量に使い、二酸化炭素を出しまくることになるのである。

 そうゆう基本的なことが分かっていない輩が、日本でも世界でも多すぎるのである(いや、分かっていてもわざと言わないのカモしれない)。
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
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