たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

#新自由主義

ドイツ・オランダが「失敗」している理由

 セックスワーク論批判でよく引き合いに出されるのが「ドイツ・オランダでは性産業を”非犯罪化”したので、かえって性産業が野放図に広がり、結局女性たちが苦しむ結果になっている」というものがある。要するに、ドイツ・オランダは「セックスワーク論」が主張する「非犯罪化」で失敗しているというものだ。
 現象だけみるとそうであろう…しかしドイツ・オランダは元々性産業が一定「合法的」であった国である。そういった国の規制が、新自由主義政策の下ということでかなり撤廃されたうえでの「非犯罪化」であることに注意しよう。
 その前に、非犯罪化と合法化の違いについて…
 「合法化」は、特定法を定めて売買春を取り締まり、この法を逸脱する行為を犯罪にするので、実は半分は「犯罪化」であると言っていい。対照的に、「非犯罪化」は、売買春に限って取り締まる特定の法を作らない、ということです。しかし、「合法化」と違うからといって非合法でいいというわけではない。そうではなく、他の産業や仕事と同じように、労働法・商法・民法などといった一般法の範囲内で営まれるようにするのが「非犯罪化」なのです。(セックスワークスタディーズ 第6章 セックスワーカーへの暴力をどう防ぐか 青山薫 p138)
 この、他の産業や仕事と同じように、労働法・商法・民法などといった一般法の範囲内で営まれるようにすると言うのが、セックスワーク論のもうひとつのキモなのだ。要友紀子氏も以下のように述べている。
 そうなるのは、日本の性産業が、「市場としてのみ存在している」からです。一般的に、他の産業や職業での仕事に伴う労働者の被害や怪我・病気の問題は、労災として救済されるのと同時に、それらが起こらないように、安全で健康に働けるような労働環境改善・法制定・施策・研修・社会啓発などの被害を減らす仕組みづくりが行われます。
 ほかの産業や職業と同じく、セックスワークにおける労働者としての権利を保障することによってのみ、悪事を正すことができるのです。(セックスワークスタディーズ 第7章 どうすれば安全に働けるか 要友紀子 p172)
 安全で健康に働けるような労働環境改善・法制定・施策・研修・社会啓発などの被害を減らす仕組みづくりは、おそらく労働法、労働基準法、労働安全衛生法の適用を受けるということである。製造業や建設業なんかで働いている人はご存じだろうが、労働安全衛生法には事細かく労働災害を防ぐための仕組みやしなければならないことが規定され、事業者に義務付けられている。もちろん違反した事業者に対するペナルティーや個人への罰則も存在する。
 性産業が「危険」で「ストレスフル」で「健康を害する(望まぬ妊娠等も含む)」リスクが大きいのであれば、それに合わせた特別な規則等を新たに制定し、事業者に守らせる必要がある…これが「非犯罪化」のために必要なのだ。(そしてこういった法や規則づくりに、当事者の声を聞けということである)
 ドイツやオランダの事例をみると、そういった規制がほとんどなされないまま「非犯罪化」され、事業者のやりたい放題になっているのが問題なのである。正確なことを言えばセックスワーク論の適用によって状況が悪くなったのではなく、セックスワーク論を口実にして新自由主義のため”換骨奪胎”した適用による失敗なのだ。”労働安全衛生法を守らせる”ためには公的機関の介入が絶対に必要になり、そのため多くのリソースを割かねばならない…新自由主義政策下でそんな余裕はなく、規制緩和は必ず労働条件の悪化に結びつくのである。逆にこれは、新自由主義下では「セックスワーク論」を適用することは出来ず、従ってセックスワーク論者もまた新自由主義と闘わなければならないということでもある。ひゃぁ~大変だ‼
 ついでにいうと、ドイツでは2017年に「性売買従事者保護法」が出来た。これは性産業従事者に対し仕事をすることを登録したうえで証明書・認証書などを発行し、ワーカーに権利と義務についての情報を提供し、社会保険にも加入できるというものだ。ただ事実上の義務事項となっており、煩雑な手続きの時間と費用はワーカーのみが負担し、事業者は負担しない。関連規制の処罰もワーカーのみが負う仕組みである。これは性産業はあくまでもワーカーが個人事業主でやっているという、日本をはじめ多くの国や地域でみられるタテマエに沿ったものであろうが、結局事業者の責任を免除・免罪するものである。またワーカーを登録し、証明書を発行するというのは、かつてあった「鑑札」でワーカーを管理しようとするものではないか?こうゆうことからも、ドイツは決して性産業の「非犯罪化」をしたわけではなく、あくまでも「合法化(その裏返しの犯罪化)」政策をとっていると言えるだろう。

寝屋川市長を維新が狙っている!

 春の統一地方選挙は年末から動き出している。その中で大阪府の寝屋川市長選挙に、維新が候補者を立てることが明らかになった。北河内タイムスの12月23日の記事
〈寝屋川市長選〉“元自民”井川市議が“維新移籍”のうえ出馬表明
 寝屋川市の井川晃一市議は22日、大阪府庁において任期満了に伴う寝屋川市長選挙について大阪維新の会公認での立候補を表明した。「現職市長の再選を許せば、その歯止めも効かなくなる」として、現職である広瀬圭輔市長の改革路線を本質的ではないと批判のうえ、「『暮らしの実感が変わる』政策と、逃げないブレない本気の改革」を実施したいと意気込みを語った。
 井川市議はこれまで広瀬市政について厳しい見解を示しており、市議会においてもしばしば対立する立場を取ってきた。いわゆる「接客のプロ」を含む常勤職員数を増やし続けていること、小中一貫校の整備ばかり推進して校区再編や校舎のリニューアルが置き去りになっているなどを引き合いに、このままでは過去のような財政難に陥る可能性にも言及した。
 一方で、直近まで井川市議は、本来は広瀬市長を支持する立場である自民党に所属しており、市議会でも自民党系会派の代表を務めていた(現在は離党し、維新会派に所属)。ただし、自民党大阪府連で都構想への賛否を議論した際には賛成派の中心にいたなど、維新への親和性が感じられる点はあった。
 今回の維新移籍と市長選出馬表明にあたっては、応援する声が多く聞かれるなかで、「広瀬市長憎しで、維新を利用している」などと否定的なものも一定数あり、いかに維新支持層へ浸透しきれるかは不透明だ。

 中段に「本来は広瀬市長を支持する立場である自民党に所属しており、市議会でも自民党系会派の代表を務めていた(現在は離党し、維新会派に所属)。」とあるよう、もともと自民党市議だった井川氏が維新に鞍替えの上、市長選挙に立候補するというもの。なお、市長と市議会の対立は昨年10月、市議会で一般会計決算が不認定されるということが起こっている。ABCニュースより、
市の一般会計決算が異例の“不認定” 市長と議会の対立鮮明 独自のコロナ対策などで反発「話し合い不十分」 大阪・寝屋川市
 決算が不認定。市長と議会の対立が深まっています。
 寝屋川市議会では12日、予算決算常任委員会が開かれ、昨年度の「一般会計決算」が賛成少数で不認定となりました。
 広瀬市長はこれまで、感染者に支援金を支給するなど独自のコロナ対策を実施してきましたが、施策の進め方について議会との話し合いが不十分だとして、自民を含む第一会派や、維新などが反発していました。
 (維新・奥大輔寝屋川市議)「しっかりと現実と議会と向き合っていれば、ここまでの多くの問題は起こらなかったでしょうし、今回の決算に反対といったことは間違いなく起こりませんでした」。
 一般会計決算が不認定になるのは、寝屋川市では初めてで、実務上の影響はありませんが、来年の統一地方選を前に、市長と議会の対立が鮮明になりました。

 寝屋川市の広瀬市長は2019年の市長選挙で当選後、独自のコロナ対策で注目を浴び、ぼうごなつこさんのマンガ「100日で収束しない日本のコロナ禍」の表紙を少しだけ飾ったりもしている(当然、中身も紹介されているわけだ)一般からは賞賛する向きもあるだろう。
100日で収束しない日本のコロナ禍 [ ぼうごなつこ ]
100日で収束しない日本のコロナ禍 [ ぼうごなつこ ]
 寝屋川市はもともと維新が特につよいわけではなく、市議会も25名中維新議員は4名(今回、井川氏が加わって5名)しかいない。市長選挙は長らく地域保守どうし、あるいはそこに共産党系が加わるような争いであった。ただ2019年には自民党衆議院議員の死去に伴う補欠選挙が行われ、当時の市長の息子が跡継ぎで出馬、そのため市長もけじめをつけて市長選挙には出ず、後継に広瀬市長が立候補、地域保守を破って当選している。この時の補欠選挙は若い自民党後継は票をまとめきれず、民進党から衆議院議員に当選していたたるとこ信二氏も、共産党との共闘が嫌で離党の上,無所属で立候補したが及ばず、維新の藤田文武が当選している。(「野党統一候補」として落下傘で降りてきた宮本たけし氏は惨敗)たるとこ信二氏はどちらかというと新自由主義的な政治家であったから、支持者が一定、維新に流れたことも予想され、新自由主義的な政策に否定的な地域というわけではない。
 またこの時は2019年の市長選挙で共産党は先の市長による市制運営を評価し、広瀬氏を自主的支援している。そういった意味で、現市長による市制は「オール与党」的なところもあるわけなのだが、コロナ禍とその独自対策でそれが綻びはじめ、維新の「改革路線」が付け入るスキを与えたということである。

 でもって維新の予定候補者、井川こういち氏のオフィシャルブログを見てみると…市長候補になったあいさつ来春の寝屋川市長選挙につき(ご報告)てのがあって、こんなことが書かれている。
 しかし、現職市長の再選を許せば、その歯止めも効かなくなる。
 毎年度増え続けた常勤職員数(いわゆる「接客のプロ」を多く含む)
 100億円かける小中一貫校整備の裏で、その他22小11中学校の進まない校区再編議論、校舎リニューアル。
 庁内組織は誇張表現なしで崩壊寸前。特別定額給付金(国民1人10万円)の二重給付のときから、日増しに混迷を窮めた。
 マスメディア等での話題取りには事欠かないものの、本質的な改革は置き去りのまま。
 過去20年間の行財政改革をぶち壊しにして、かつて経験した慢性赤字の時代に逆戻りする。その入口にあります。

 現職市政の批判があたる、あたらないはひとまず置いておく。また過去に寝屋川市は駅前再開発事業の失敗により、巡用財政再建団体に陥る手前まで追い込まれた苦い経験もあり「慢性赤字の時代」が怖いことも理解できよう。しかし、看過できないのが

 毎年度増え続けた常勤職員数(いわゆる「接客のプロ」を多く含む)

 あかんのかい!職員増えたら!

 このへんが、周回遅れの新自由主義者であり、昨今の「正規職員」を増やして格差・貧困を是正し、経済を活性化させよう!ということにも逆行する!

 とはいえ、先ほども述べたように、この地域で反新自由主義の意識が強いというわけではない。「身を切る改革」「真の改革」なんて言葉に惑わされる人も多いであろう。一方、カジノIRを住民投票で決めようという署名は、寝屋川市でもそこそこ集まっているし、夢洲カジノを止める会も寝屋川で活動しているので「カジノ・IRはいらん」「維新はアカン」の簡単な理屈で、維新の進出を食い止めなければならない。

寝屋川に、維新の市長は、いりません!

”クソ仕事”しか無い社会が問題だ!

 「セックスワーク論」についての考察はとりあえずこれで終わりにしたいのだが…また「セックスワーク・スタディーズ」より。第6章「セックスワーカーへの暴力をどう防ぐか」青山薫 で、こんな記述があった(「暴力をどう防ぐか」とは直接関係はない)
セックスワーク・スタディーズ (当事者視点で考える性と労働) [ SWASH ]
セックスワーク・スタディーズ (当事者視点で考える性と労働) [ SWASH ]
 世界中のセックスワーカー当事者運動のNGOで、スコットランドを拠点とするNSWP(グローバル・根とワーク・オブ・セックスワーク・プロジェクト)のアジア太平洋地域部門のAPNSW(アジア太平洋セックスワーカー・ネットワーク)というのがある。そこがこんなロゴマークを配っているのだそうな。
ミシン禁止のロゴ_0001
 図1を見てください。APNSWがよくステッカーやキーホルダーにして配るロゴですが、ミシンの上に禁止マークを重ねたデザインは、セックスワーカーに、他の「まともな」仕事につく訓練をさせる強制プログラムに反対する意思表示のマークでもあります。(中略)「ミシン禁止」は、そんなプログラムに対して、「まともな」仕事に就けとは、セックスワーカーをステレオタイプな女性の仕事に押し込めることだ、そんな強制はまっぴらだ、と反対する象徴なのです。裁縫や料理の技術を身につけること自体は良いことに違いありません。しかし、とくにアジアでは、とりわけ女性にとって、これらの技術が、たとえばFOREVER21やCALVINKLEINやNIKEのようなグローバル資本が必要とする、低賃金、長時間、拘束の多い劣悪な労働条件の仕事にしかつながらないという歴史と現実があります。「ミシン禁止」は、それらに比べれば、セックスワークの方が金銭的にも時間的にも自立的で、ずっと「まとも」な働き方だ。という主張でもあるのです。(p147)
 この後で「もちろん、セックスワークは搾取から自由な薔薇色の仕事というわけではありません」と続いているのだが、要するに新自由主義の下、特に女性には「まともな」仕事がない!性産業の方が「まともな」仕事になっている!という現実問題があることを示しているのではないだろうか。
 SNSにおける議論を見て見ると、ドイツは「セックスワーク論」を採用して性産業を「合法化」したら(別に「採用して合法化」したわけではなさそうだ…今のところ「セックスワーク論」が理想とする「セックスワークの非犯罪化」に一番近いのはニュージーランド、その次がオーストラリアということだそうな)合法・非合法含め性産業が肥大化し、労働条件も悪くなったということだそうなのだが、これも性産業を「合法化」して「自由な労働市場」で選ばせれば、性産業以外の「まともな」仕事が、新自由主義の下で”クソ仕事”になっており、就く人間がいないということの裏返しではなかろうか?アボリショニストの側は性産業が肥大化してことをもって「セックスワーク論」を批判するのだが、むしろ「まともな」仕事が”クソ仕事”になっていることに対し、戦慄すべきところだろう。アボリショニストの側が「性産業からの(女性の)解放」を掲げると、セックスワーク論者が「(クソ)労働からの解放」を対抗的に掲げることになっている。
 先の第6章の終りの方で、青山薫氏は「近年の売春犯罪化」がトレンドになってきているとしている。具体的にはスウェーデンやノルウェー、アイスランドなどの北欧の国々から始まった、アボリショニストからは「北欧モデル」…売買春に携わる女性を罰したり、罪に問うことはしないが、業者や買う側の男性を取り締まる方法…として賞賛されているものが出てきていることを紹介している。日本においては「AV新法」を巡る紫と赤についてで書いた通り、「セックスワーク論」よりもそれを忌避し、批判・非難するフェミニズムのほうが勢力が強いので、「北欧モデル」に基づいた性産業解体の動きについては親和性があり、進められていく可能性が強い。
 しかしこの”世界的な動き”も、うがった見方をすれば今性産業で働いている女性を、新自由主義下のクソ仕事に追いやるための、新自由主義政策に沿ったものであるとの批判もできよう…ポストコロナで労働力も不足している。
 他方、現在の「福祉貧弱国」ニッポンにおいて、「セックスワーク論」が大々的に持ち上げられることは、本来は福祉や良質な仕事につながるべく女性に対し「性産業があるでしょ!」圧力にもなりかねない…福祉や良質な仕事の代わりに、就きたくない人が性産業を強いられることになるのだ!
 両者とも、地獄の道である…と同時に、セックスワーク論もそれを批判する人たちにとっても、真の敵は「新自由主義」ということになる。そしてそれと闘うことを”フェミニズムのみに強いる”ことは本末転倒である。
 ここに革命的左翼の出番があるわけだ。

反戦色が濃かった「変えよう!日本と世界」集会

 昨日17日、10・21国際反戦デー 第15階反戦・反貧困・反差別共同行動in京都変えよう!日本と世界集会に参加してきた。
 円山野音では開始前のオープニングが始まる…
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 「密にならないように座ってください」とのアナウンスが流れるが、密になるほど人は来ない⁉14時に司会あいさつの後、代表世話人の仲尾宏さんが主催者あいさつを始める。
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 10月31日の選挙で、なんとかして新しい時代をもたらす、その出発点としたい。コロナ災害の根本は、中曽根、橋本内閣による行政改革、病院の統廃合だと述べ、新自由主義からの決別を訴える。
 この後「とめよう!戦争への道 めざそう!アジアの平和2021関西のつどい共同代表の中北龍太郎さんが連帯アピール。岸田内閣による「大軍拡」政策を批判した。防衛費をGDPの2%まで増やす、敵基地攻撃能力を保有する…まるで安倍政権そのものではないか!米中戦争のたくらみは何としてでも阻止しようということであった。
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 南の島々への自衛隊配備に反対するスローガンが掲げられている。
 この後、今こそ「民衆の歌」を!と題して、中川五郎さんの公演が始まる。
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 後ろでは飛び入りで、関電前行動でいつもジャンベを叩いているクマさんが、ジャンベで応援!「一台のリヤカーが立ち向かう」「理想と現実」「Anthem 賛歌」「平和に生きる権利」の四曲が披露された。アンコールはなしに、カンパアピール。
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 ポストコロナ/新自由主義に代わる社会をめざそう と題した、メインである鵜飼哲さんの講演が始まる。
 鵜飼さんはこの間「オリンピック災害おことわり連絡会」で反五輪の活動をされていた…ということで五輪批判から始まる。人口100万人当たりのコロナによる死亡者数(2021年9月19日現在)は、中国2.3人、ニュージーランド5.6人、シンガポール10.3人、台湾35.3人、オーストラリア45.8人、韓国47.0人…日本136.2人 > カンボジア126.1人である。安倍スガは感染の抑え込みより、オリンピックのほうが大切だった。自称「平和の祭典」であるオリンピックが世論の反対を押し切って強行され、民衆が「平和に生きる権利」を蹂躙したのである。オリンピックは民衆の犠牲の上に強行される…それは「戦争の論理」である。安倍政権による戦争準備なのだ。
 一方で新自由主義によって欧米および日本では医療が崩壊していた。ヨーロッパで病院から人が溢れるということを、アフリカから見たらどう見えるのか?…”通常”ではアフリカで感染症が流行して、そこに先進国から医療支援が行われる…少数の人びとVS深刻な貧困と医療体制崩壊に見舞われた多くの人びとという構造が、コロナ禍で明白になったのである。日本もそのうちの一つだ。この危機を戦争によって突破しようとしている。2021年の<10・21>は、「戦争の論理」を内包するすべてのメガイベント、開発計画を民衆が「平和に生きる権利」を高く掲げて拒否することを訴え、そのことを通して好戦的反動勢力の転覆を目指す場である。先ほどビクトール・ハラの「平和に生きる権利」が歌われたのだが、チリの軍事クーデター後の独裁政権は、新自由主義の実験場だった。新自由主義に対する闘いが必要だから、この歌が歌われたのである。
 なぜオリンピックに反対するのか?それは震災と原発事故以来、民衆は国家の棄民政策に抗し(コロナ災害もまた棄民政策であると言えよう)「平和に生きる権利」の確立を求めて闘ってきた。そしてこの闘いはそれ以前の、反戦平和、生活防衛、反差別の長い歴史を正しく継承することを志してきたからである。
 一方、非欧米系の外国人が日本で「平和に生きる権利」はどうなっているのか?スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんが名古屋入管で収容中に死亡した、これは「殺人事件」とはっきり言うべきだ。東京、札幌、長野の過去3回の五輪は、日本の外国人政策をより強権化した。「おもてなし」の対象としての外国人と、そうでない外国人に分断した。国家が外国人の人権蹂躙を当然とみなしてきた国で、一過性の民間交流や「多様性のスペクタクル」に何の意味があるのか?
 ショック・ドクトリン、惨事便乗型資本主義とは別に「祝賀資本主義」と呼ぶべきものがある。この”祝賀”は自ら招致するもので、そこに公的資金が投入される。日本において祝賀資本主義は、天皇制が切っても切れない関係であり、安倍が目指していた、改元からオリンピック、そして改憲という流れもそうである。このように、新自由主義とオリンピックを批判した。
 その後、選挙における自民党の公約に「相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力の保有を含めて、抑止力を向上させる」とあることや、「GDP2%以上も念頭に防衛関係費の増額を目指す」と政策集に明記している、これは年10兆円越えの防衛費になる…安倍はやりたいことができなかったが、安倍政治がまだ立ちはだかっていると批判された。
 また「成長か分配か」ということが問題になっているが、どのような分配なのかが問われている。ジェンダー視点が貫かれた文責が必要だと述べた。
 沖縄に行って帰って来たが「敵基地攻撃能力を許さない」という気持ちであふれている。今、NATOは機能していない、最前線のトルコはイスラム主義に傾倒し、イギリスはEUから離脱した。そして欧州が日米安保と妙な融合をしているのではないか?日米仏が共同訓練をするようになっている、オーストラリアも含めて、「南西太平洋条約機構」のようなようなものが出来ているのではないか?アフガニスタンでNGOがタリバンのある行政府に対し、対話を重ねて成人女性のための識字教育や女性教師の採用を認めさせたのだが、そのような行動を日米の軍事政策に対し有利に働かせなくてはいけないと述べられた。
 社会民主党幹事長の服部良一さんが「いま、新しい政治勢力を求めて」と題した特別アピール。なお本集会には大阪9区野党統一候補の大椿ゆうこさんも来る予定であったが、選挙準備で多忙なため、パネルのみの参加に…
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 今回の選挙は、生存のための政権交代を呼びかけるものであり「一瞬で終わった」岸田政権にしなければならないと述べる一方、自民党の公約、防衛費GDP2%超えを批判するとともに、辺野古新基地建設や南の島への自衛隊配備問題にも触れながら、いつまでも日米同盟を基軸にする政治ではなく、日米同盟を脱却する政治を!と呼びかけた。これはかなり踏み込んだものであると考える。
 実行委員会/世話人の新開純治さんから「ポストコロナ/新自由主義に代わる社会をめざそう/集会準備にかえて」と題する集会基調にかえてのまとめが行われた。選挙に行って立憲野党に投票しましょう!しかし我々にとって本質的に受け入れがたい政策もある。単なる予算の配分だけでいいのか?(生産手段の)私的独占の問題であって、財政政策の問題ではない。斎藤幸平の言うような新しい社会体制をつくっていくことを念頭におこうというようなことを述べられた。
 最後は実行委員会、事務局長の寺田道男さんから行動提起、インターを歌う時間に…
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 参加者は、360名とのこと。みんなの心掛けが良いせいか、この日は朝、雨が降っていたが昼前には止み、途中にパラパラと降ったりもしたがなんとか天気は持ったぞ。そして…
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 デモでありますっ!
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 夕方の京都の空に、虹がかかる!

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 四条通りを西に行き、河原町通りを北上するいつものコースを通って…

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 京都市役所前で解散です。おつかれさまでした。

岸田、新自由主義やめるってよ!?

 岸田政権は経済政策で「新しい資本主義」なるものを掲げ、菅政権の「自助、共助、公助」に代表される新自由主義政策とは一線を画すとされている。で、昨日の総理大臣所信表明演説を見てみた…
 なるほど、
 新自由主義的な政策については、富めるものと、富まざるものとの深刻な分断を生んだ、といった弊害が指摘されています。世界では、健全な民主主義の中核である中間層を守り、気候変動などの地球規模の危機に備え、企業と政府が大胆な投資をしていく。そうした、新しい時代の資本主義経済を模索する動きが始まっています。
 とあって「新自由主義」の見直し、転換が世界のトレンドでもあると述べているし
 成長の果実を、しっかりと分配することで、初めて、次の成長が実現します。大切なのは、「成長と分配の好循環」です。「成長か、分配か」という、不毛な議論から脱却し、「成長も、分配も」実現するために、あらゆる政策を総動員します。
 とはっきりしているが…
 「あらゆる政策」とやらが総花的かつ具体論に欠けているなぁ~という感じ…やる気があるのか⁉

 まず「新しい資本主義」の柱は、成長戦略と分配戦略で、成長戦略の新しそうな柱は「経済安全保障」と「人生百年時代の不安解消」…特に後者は、いわゆる福祉政策を「成長戦略」と位置付けたものだが、結局、安倍も言っていた「全世代型社会保障の構築」に収斂している…「セイフティーネットの確保」のために、大胆な財政出動と政策が求められているのだが。
 肝心の分配政策も、「まぁこんなモンか」という基本路線しか書いていない…ここでも大胆な財政出動そして政策が求められる。例えば文中に
 大学卒業後の所得に応じて「出世払い」を行う仕組みを含め、教育費や住居費への支援を強化し、子育て世代を支えていきます。
 とあるのだが、「出世払い」が、現在の奨学金のような個人への貸付け、借金であれば意味がない…大胆な給付、そして回収は所得税、すなわち所得が増えた時に、普通に税金はらってもらえばエエよ(^^)ということを打ち出さないと、お話にならないのである。

 よって岸田の「新しい資本主義」で、新自由主義政策が大規模に転換されるとは期待しないほうがいい。事実、分配を強化するために必要な金融資産や金融所得への課税強化については、なぁ~んも言及されていないではないか!
 ということで立憲野党は、新自由主義政策からの脱却路線を、もっと大胆に打ち出し「大判ぶるまい」をすることが必要である!そうすれば勝利できるだろう!

おまけ1…二〇五〇年カーボンニュートラルの実現に向け、温暖化対策を成長につなげる、クリーンエネルギー戦略を策定し、強力に推進いたします。とあるのだが、エネルギー政策では中枢に原発推進派(毎日新聞の有料記事だがかなり見れる)がデンと座っているので、原発再稼働はガンガンやろうとするだろう。それにしても「カーボンニュートラル」のドグマもなんとかせねばならんな。
おまけ2…ツイッター上で拾った、共産党志位委員長の所信表明演説批判
 「新しい資本主義」=アベノミクスというのはほとんど”正しい”のかもしれないが、アベノミクスは新自由主義推進ではないし、むしろ「アベノミクス」という”ワクワク感の感じられる政策”から劣化したものを、現在の情勢に合わせたエッセンスをいれてお茶を濁している…としたほうが良いのではないだろうか?国会論戦時での、パンチの効いた、かつ大胆な政策提言を期待したいが…
 それにしても「新しい資本主義実現会議」のトップが、安倍、麻生、甘利かよ!?
 こりゃ「新しい資本主義」とは、お友達優先。利権、中抜き、忖度、隠蔽の資本主義!ではないのか?
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

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