たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

#クソ技術

コンクリートに関わる二酸化炭素削減技術について

 お仕事の関係で日本コンクリート工学会なるものに所属し、会費を払っているので会誌「コンクリート工学」が毎月送られてくるのだが、2021年9月号の特集は、カーボンニュートラルに貢献するコンクリート技術というものだった。
 コンクリートを使う土木のお仕事なんか、化石燃料使いまくって山を削ったり海を埋めたりと、二酸化炭素出しまくり産業の典型みたいなものなのだが、それゆえに「二酸化炭素削減」のお題目は重要となる。特にコンクリートの分野では、主材料のセメントを作るのに石灰石(炭酸カルシウム)を粘土なんかと混ぜて焼成するので、燃料から出る二酸化炭素の他、石灰石由来の二酸化炭素が大量に発生するのである。ちなみに焼成においては燃料は石炭、石油の外、廃タイヤや廃パチンコ台(プラスチックの塊!)など様々な可燃性廃棄物も大量に使われており、ある意味セメント産業は廃棄物処理の”優等生”でもあるのだが、それはおいておこう。
 よってコンクリート工事から排出される二酸化炭素を減らすに手っ取り速い方法は、セメントの量を減らすことであり、セメントの代替品として製造時に二酸化炭素を出さないものが求められているのだが、それは昔から既に存在し実用化されている。高炉で製鉄をしたときに副産物として生産される高炉スラグを粉末化したものや、石炭火力発電で燃やされた石炭灰の良質なもの、フライアッシュがそれである。高炉スラグは「潜在水硬性」といって、セメントと同じように水和反応して固まるし、フライアッシュは「ポゾラン反応」といってセメントの水和反応を促進させる働きがある。例えばセメントを400㎏使ってコンクリートを作るのに、セメントを200㎏、そして残りを高炉スラグたフライアッシュに置き換えて使っても(配合の比率は”例え”であって、実際はいろいろある。高炉スラグとフライアッシュとでも違う)養生の工夫やや強度発言の日数が伸びる(その分、コストアップになる)他は、出来上がったコンクリートの性能はそんなに変わらないのだ。そして”副産物”であることから、高炉スラグ製造時に発生する二酸化炭素は製鉄に、フライアッシュのは発電にそれぞれカウントされるので、高炉スラグやフライアッシュ製造時には二酸化炭素は発生しない!(精製や運搬、貯蔵時には発生する)ということになっているので、例のようにセメント使用を高炉スラグやフライアッシュに”置き換える”だけで、その置き換え分のセメントから発生する二酸化炭素を削減することが出来るわけだ。
 もともと高炉スラグやフライアッシュでセメントを置き換えてコンクリートを作る技術は、フレッシュコンクリートの流動性を良くしたり、硬化時の水和熱の発生を抑制したり、硬化コンクリートの収縮を抑制したり、組織を緻密化させて耐久性を良くするなど、コンクリートの性能を向上させるために開発されたもので、今日のように二酸化炭素削減が強く叫ばれる以前から実用化されている。したがって多少のコストアップになっても市場で充分に通用するし、かつ高度スラグやフライアッシュを運搬、貯蔵、使用するインフラは既存の工場や車両を増やせば行えるので、新たな設備を大々的に作る必要はない(ただし町の生コンプラントでは難しいだろう、せいぜいセメントメーカー)だからこの”二酸化炭素削減”技術は非常に有効である。ただし製鉄や石炭火力発電で大量の製品および二酸化炭素を発生させる産業構造が前提であり、またこの技術があるからといってセメント、コンクリートをバンバン使用するような社会においては(このような社会のまま「脱炭素」に進めるわけがないと、斎藤幸平氏は批判しているわけだが)結局トータルで二酸化炭素が減るわけはない。

 さてセメントは石灰石(炭酸カルシウム)を焼成してつくった安定した物質であるのだが、少しずつ大気中の二酸化炭素と結びついて、ざっくり言うともとの炭酸カルシウムに戻ろうとする。コンクリートで硬化したセメント成分が二酸化炭素と結びつくことを「炭酸化」と呼ぶ。もっとも土木や建築のコンクリートの炭酸化で問題になるのは、コンクリート中にある間隙水に含まれる水酸化カルシウムが炭酸カルシウムに代わる反応で、これを普通「中性化」と呼んでいる。コンクリート中にある鉄筋がさびないのは、コンクリート間隙水がアルカリ性を保っているからであり、中性化すると鉄筋がさび出すからである。従って鉄筋のないコンクリートの中性化は問題にはならない。そしてこれでコンクリートの表面から固定される二酸化炭素量は、そのコンクリートを作るために排出された二酸化炭素に比べればわずかなものである。
 ところが硬化コンクリートを炭酸化させると、組織が緻密化するなどの良いことも起こるので、ここに二酸化炭素を回収して有効活用するCCUS(二酸化炭素分離回収・有効利用・貯留 Curbon dioxide Capture, Utilization and Storage)カーボンリサイクルというクソ技術にコンクリートを使おうという構想が出てきた。具体的には廃コンクリートを細かく砕いたものに含まれるセメントペースト分に、二酸化炭素を強制的に反応させて、強化した骨材やセメント系の材料を作成し、それをリサイクル材として使おうというもの…細かく砕いたものを、例えばセメント工場から発生する二酸化炭素たっぷりの排気ガス中に放り込み、改質した骨材を売り出そう!ということだ。
 このクソ技術は、あらかじめ二酸化炭素を吸収するためのカルシウム分を廃棄物由来にすることで、そんなにエネルギーをかけないで生産できるというのが”強み”なのだが、そもそも再生骨材自体、ふつうに採石山から切り出してくる骨材と比較してコストが高くつき、道路の路盤材他で大量に使用されることはない(天然の採石を採取することを法律で禁止すればなんとかなるだろうが)また単純に細かな採石状のコンクリート塊を高温の排気ガス内に放り込むだけで、吸収される二酸化炭素の量はやはり知れているだろう。大量の二酸化炭素を吸収しようとすれば、圧力をかける、なんか触媒を使うなどやっぱり余計なエネルギーを消費する…よってこの構想もまた”クソ技術”として歴史のくずかごに放り込まれるに違いない!

以上、コンクリートと二酸化炭素削減、脱炭素の話題である。

脱炭素こそ「大衆のアヘン」!

 これまでこれとかこれとかこれその他で、人類が産業革命以降に化石燃料を大量に燃やして発生させた二酸化炭素が、地球を温暖化させているということを批判してきた…温暖化は、残念ながら自然現象であり、人類が化石燃料を燃やすのをやめても「温暖化」は止まらない(二酸化炭素で温暖化しているのではないから)のである。
 ところが、グリーンランドに雨が降ったり、大熱波や大寒波が来たり、大規模な山火事が発生したりとう”気候変動”(それは1000年前の中世温暖期や、2000年前のローマ温暖期にも発生していたにもかかわらず、たまたま”観測”されていなかっただけ)の原因は「温暖化」であり(例えば他の、人間が森林を切りすぎたりしたことが原因だったらどうするのか?)、それをふせぐために「脱炭素」して二酸化炭素の排出量を減らさなければならない、というドグマがまかり通っている。
 それは結局のところ、目先の化石燃料の使用を”迂回生産”でなんとかしようという、誠に愚かな政策を行う事こそ「正義」とされ、なんでもかんでも電力化で余計に化石燃料やその他の資源を大量消費したり、(スウェーデンの環境活動家、グレタ・トゥンベリ氏もこのドグマの下、原子力発電…放射性物質を制御するため、余計な化石燃料や資源を大量消費するシロモノ…を認めるというとんでもないことになっている)果ては大気中、海洋中の二酸化炭素を固定してしまおうという、エントロピー増大則に反するクソ技術に手を染める…もちろんこれも、化石燃料やその他資源を大量消費することにしかならない…など、もはや何をやっているのか、よくわからない状況に陥っている。

 どれもこれも
  二酸化炭素排出⇒温暖化⇒気候変動…×
  ゆえに、「脱炭素」こそ正義! というドグマが悪いのである。


 「気候変動に反対しよう」「気候変動対策をやれ!」という社会運動は、グリーンニューディールの名の下で、とりもなおさずなんでもかんでも電力化したり、エントロピー増大則に反するクソ技術を政府の手で推し進めろ、カネを出せという運動になってしまう。そしてそのことは、一部の石油資本などにはダメージがあるかもしれないが、大部分の重化学工業資本にとっては、願ったりかなったりの設備投資先となる(最終的には化石燃料も大量消費するので、石油資本も儲かる)そこに投資する金融資本も莫大な利益を蓄えることになるのである。

 そして問題…例えば森林の切りすぎだとか、大規模な開発だとか…は、まったく解決しない、むしろ「森林切っても、その分二酸化炭素を吸収すればいいでしょ」というような、問題はさらに悪化するのである。(もちろん、個々の「環境活動家」がそういった個別問題に取り組み、問題を解決させようとしていることは大いに認め、評価する)

 だから私は、斎藤幸平のように訴えたい
 脱炭素こそ「大衆のアヘン」である!

エントロピー増大則に反するクソ技術に関わってはイケナイ!

 コーヒーや紅茶に角砂糖を入れると溶けるが、ほっておいても溶けた砂糖が再び凝集して角砂糖になることはない…実はこれも「エントロピー増大則」なのである。砂糖が固まった角砂糖の状態では、圓トリピーは低いのだが、それがコーヒーや紅茶に溶けるということは、エントロピーが高い状態になるということで、これを”元に戻す”すなわちエントロピーが低い状態にするためには、大量のエネルギーを使わなければならない。
 で、「気候変動に対応する!」と称して、やみくもにエントロピー増大則に挑戦したがる愚かな科学者、技術者が世界にはわんさかいて、もう大変だ…あまり知られていないサイトから2つばかり紹介する。
大気中から年間100万トンのカーボンを固定するカーボン回収施設
 (前略)ギリスのCarbon EngineeringがStoreggaと共同でスコットランド北東部に建設を計画しているDAC施設は、大気中の二酸化炭素を年間50万~100万トン回収することを目指している。
 2026年の稼働を目標とするこの大規模DAC施設は、工業用冷却塔をモデルにした大きな構造物のエアコンタクター(air contactor)に大型のファンで空気を引き込み、空気中の二酸化炭素を水酸化カリウム溶液と結合させて回収する。二酸化炭素を吸収し生成された炭酸カリウム溶液は、ペレット反応炉(pellet reactor)で水酸化カリウムと炭酸カルシウムペレットとに分けられる。水酸化カリウムはエアーコンタクターにリサイクルされ、炭酸カルシウムペレットは煆焼炉(かしょうろ:calciner)で加熱されて二酸化炭素が分離される。分離された二酸化炭素は不純物が取り除かれ、海底に設けられた貯蔵設備にポンプで送られる。このDACプロセスにより、大気中の二酸化炭素の4分の3が除去できるという。(以下略) 
 工業用冷却塔をモデルにした大きな構造物のエアコンタクター(air contactor)に大型のファンで空気を引き込み、得られた炭酸カルシウムペレットは煆焼炉(かしょうろ:calciner)で加熱されて二酸化炭素が分離される。分離された二酸化炭素は不純物が取り除かれ、海底に設けられた貯蔵設備にポンプで送られる…云々というだけでアウトである。年間100万トンの二酸化炭素を空気中から「回収」するために、どれだけエネルギーを使うのか?これを計画している人たちは計算したことがあるのだろうか?まさかその膨大なエネルギーは、太陽光などの「再生可能エネルギー」から得る、もしくは「原子力発電」であるから問題ナシと考えているのではあるまいか…仮にそれで良いとしても、そこで得られるエネルギーをそのまま生産活動につかったほうが、よっぽど「化石燃料」の使用削減に貢献するはずだ。
 で、空気中から二酸化炭素を固定するだけでは飽き足らず、海水中から取り除こうと考える輩もでてきた。
年間数十億トンの二酸化炭素を海水から抽出、固体の鉱物にして永続的に貯留する手法
 (前略)この技術は、原料を継続的に流路に流し込み流通(フロー)させながら反応物を生成するシステムであるフローリアクターを組み込んだものだ。海水はメッシュを通過することで電荷を帯び、アルカリ性になる。これがきっかけとなって一連の化学反応が始まり、最終的には、海水に溶けている二酸化炭素が海水に含まれているカルシウムやマグネシウムと結合し、貝殻の形成と同じプロセスによって、石灰石やマグネサイト(菱苦土石)が生成される。その結果、流れ出る海水は、水中に溶けていた二酸化炭素が減少し、より多くの二酸化炭素を吸収できる状態になる。また、この反応により、固体の鉱物以外の副産物としてクリーンな燃料である水素も生成される。(中略)
 研究チームは、このコンセプトを実現するために必要な材料やエネルギーの投入量とコスト、そして、副産物をどう処理すべきかを詳細に分析した。炭素問題の巨大さを考慮すると、当然のことだが、毎年100億トンの二酸化炭素を回収するには約1800基のsCS2プラントが必要で、そのコストは数兆ドルになると試算された。(以下略)

 やってることは単純な化学反応なのだが、それを大規模プラントで無理やり起こそうというシロモノ…毎年100億トンの二酸化炭素を回収するのに役1800基のプラントと数兆ドルのコストがかかると”資産”しているのだが、問題はコストじゃなくて投入エネルギー量…いくら水素も生成できるといっても、炭酸カルシウムや炭酸マグネシウムが出来る過程でちょっとだけできるだけ。おそらく投入エネルギー量は、1800基のプラントを建設する分もふくめて莫大な量になる。その膨大なエネルギーは、太陽光などの「再生可能エネルギー」から得る、もしくは「原子力発電」であるから問題ナシと考えているのではあるまいか…仮にそれで良いとしても以下同文…

 紹介したサイト、技術者派遣を大々的に行っている某企業が出しているようなのだが、こんな「反科学的」な技術をさもすばらしいものであるかのように伝える企業が悪いのか、それともそれに疑問を持たない技術者が悪いのか、まったく興味はつきないが、いずれにしても科学や技術で飯を食おうという人間が、こんなクソ技術を”賞賛”したり、ましてやかかわってもイケナイのである。
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
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