昨日の輝け憲法!集会【前編】のつづき…
自民党はかつて「条文改憲」を考えていた。2005年の新憲法草案では、9条の2項に「自衛軍の保持」を記載し、2012年の改正草案では9条2項に「自衛権の発動を妨げるものではない」「国防軍の保持」を記述している。2017年5月3日の民間憲法臨調・美しい日本の憲法をつくる国民の会共催の第19回憲法フォーラムで安倍元首相が送ったメッセージには、「憲法は、国の未来、理想の姿を語るものです」とあるが、これは違う。立憲主義的な憲法の定義のなかに、理想はない。安倍元首相はここで9条「加憲」論をもちだし「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」考え方を示した。そこから2018年に自民党の4項目改憲案が出てくる。
第9条の2「前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律に定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。」とある。「国民」の安全と言う言葉が付け加えられているが、これは自衛隊の活動を国内に限定かしないことの正当化のためである。
9条加憲の意味は、「自衛隊違憲」が憲法上言えなくなること、政府は常に自衛隊が憲法に違反しないという説明責任があり、それが「歯止め」になっていたが、それがなくなる。第二は、9条2項の「空文化」「死文化」である。「後法優先の原則」(後法は前法に優る、後法は前法を破る)、「加憲」という表現も妥当ではない。そして現在は違憲の「安保法制」も正当化する、憲法上は全面的な集団的自衛権も行使できる自衛隊の正当化につながる。ちなみに石破首相は2018年の自衛隊明記案ではなく、2012年の改憲案+αで、他に日寧地位協定改定論もある。
自衛隊は「実力」にすぎず、海外派兵もしない、専守防衛に徹するから合憲としたはずなのに、「敵地攻撃」と防衛費GDP比2%で自衛隊と9条の矛盾が拡大した。その会場のための改憲である。防衛費の大幅増より、教育・福祉などにまわすべき…大学授業料の無償化は11.8兆円、小中求職無償化は0.5兆円、健康保険負担は5.2兆円で達成できる。
また、コロナ対応のため「緊急事態条項」が必要という議論もあるが、日本のコロナ対応の不十分さは憲法25条がありながら、新自由主義改革を強行したからである。全国の保健所数は1992年に852カ所、2023年には468カ所、維新の会が強い大阪市は保健所が1カ所で、コロナの使者は東京都より多い。
10月27日の選挙結果で、会見勢力が2/3以下となったが、職場や地域でそれぞれが必要に応じて憲法で保障された権利・自由を行使していく…学習会・集会・デモに参加する、組合に入るなど。学習・宣伝活動、全国各地で本気の「労組と市民と野党の共闘(労組をいれたことがポイント)」をるくる。自己満足で終わらない、若者に働きかける、自己規制・萎縮・忖度しない…ということで講演を終わられた。
つづいて休憩なしで、フリーライターの小川たまかさんの講演「”ミソジニー”は家父長制に抗う女性への制裁欲」が行われた。
小川たまかさんは主にネット配信で性暴力やハラスメントに関する記事を発信している。(最近の仕事:「私は堂々としていたい。検事の仕事もしたい。けれど……」女性が記者会見で語る 大阪地検元トップ初公判)憲法14条「 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」をまずパワーポイントで掲げ、性差別は見えにくい差別である…「男女雇用機会均等法」などで男女は平等とされながら、ジェンダーギャップ指数は低いままである。女性の「地位」が低いのは女性の問題とされてしまうが、構造の問題ですよね。若い人は、フェミニズムやジェンダー問題に関心のある人が多いです…とはじまる。
表題の”ミソジニー”は、「女性嫌悪」と訳されるが、それだけではない。「家父長制に抗う」生意気な女性を懲らしめたい、女性を分断することであると、とらえなおしが必要である。”ミソジニー”の対義語の”ミサンドリー(男性嫌悪)”には、「家父長制に抗う制裁欲」なない。
その後、小川さんは様々な政治家の発現、例えば「女性の入っている会議は時間がかかる」「そんなに美しい方とは思えないけれど…云々」「女性はいくらでもウソをつく」などという発言を取り上げ、分析した。「女性は~だ」とくくって、決めつけている。ケイト・マンの著書「ひれふせ、女たち:ミソジニーの論理」を紹介し、男社会に女性が存在でき兄理由をつくりあげるのが”ミソジニー”であるとのことである。

ひれふせ、女たち ミソジニーの論理/ケイト・マン/小川芳範【3000円以上送料無料】
「女性はいくらでもウソをつく」は、典型的なセカンドレイプの発現である。性暴力を許す女⇒良い女、性暴力を許さない女⇒悪い女という女性像が、メディアによる刷り込みや、ワイドショーでの芸能人の発言などからみられる。
家父長制とは、主に男性が支配的特権的な地位を占める社会システムで、根強く残っている。小川たまかさんお祖父は、昭和天皇の命日と自分の誕生日が同じことをいやがった”左翼”な人であったが、そんな人でも娘(小川さんの母)に「男子を産めなくてくやしかったろう」ということを言った…というようなどころで時間切れとなった。
集会参加者は、中央公会堂の大ホールがいっぱいになったこともあって、1300人と発表された。このあと、西梅田に向かってパレードという名の、デモでありますっ!




ではでは…
自民党はかつて「条文改憲」を考えていた。2005年の新憲法草案では、9条の2項に「自衛軍の保持」を記載し、2012年の改正草案では9条2項に「自衛権の発動を妨げるものではない」「国防軍の保持」を記述している。2017年5月3日の民間憲法臨調・美しい日本の憲法をつくる国民の会共催の第19回憲法フォーラムで安倍元首相が送ったメッセージには、「憲法は、国の未来、理想の姿を語るものです」とあるが、これは違う。立憲主義的な憲法の定義のなかに、理想はない。安倍元首相はここで9条「加憲」論をもちだし「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」考え方を示した。そこから2018年に自民党の4項目改憲案が出てくる。
第9条の2「前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律に定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。」とある。「国民」の安全と言う言葉が付け加えられているが、これは自衛隊の活動を国内に限定かしないことの正当化のためである。
9条加憲の意味は、「自衛隊違憲」が憲法上言えなくなること、政府は常に自衛隊が憲法に違反しないという説明責任があり、それが「歯止め」になっていたが、それがなくなる。第二は、9条2項の「空文化」「死文化」である。「後法優先の原則」(後法は前法に優る、後法は前法を破る)、「加憲」という表現も妥当ではない。そして現在は違憲の「安保法制」も正当化する、憲法上は全面的な集団的自衛権も行使できる自衛隊の正当化につながる。ちなみに石破首相は2018年の自衛隊明記案ではなく、2012年の改憲案+αで、他に日寧地位協定改定論もある。
自衛隊は「実力」にすぎず、海外派兵もしない、専守防衛に徹するから合憲としたはずなのに、「敵地攻撃」と防衛費GDP比2%で自衛隊と9条の矛盾が拡大した。その会場のための改憲である。防衛費の大幅増より、教育・福祉などにまわすべき…大学授業料の無償化は11.8兆円、小中求職無償化は0.5兆円、健康保険負担は5.2兆円で達成できる。
また、コロナ対応のため「緊急事態条項」が必要という議論もあるが、日本のコロナ対応の不十分さは憲法25条がありながら、新自由主義改革を強行したからである。全国の保健所数は1992年に852カ所、2023年には468カ所、維新の会が強い大阪市は保健所が1カ所で、コロナの使者は東京都より多い。
10月27日の選挙結果で、会見勢力が2/3以下となったが、職場や地域でそれぞれが必要に応じて憲法で保障された権利・自由を行使していく…学習会・集会・デモに参加する、組合に入るなど。学習・宣伝活動、全国各地で本気の「労組と市民と野党の共闘(労組をいれたことがポイント)」をるくる。自己満足で終わらない、若者に働きかける、自己規制・萎縮・忖度しない…ということで講演を終わられた。
つづいて休憩なしで、フリーライターの小川たまかさんの講演「”ミソジニー”は家父長制に抗う女性への制裁欲」が行われた。
小川たまかさんは主にネット配信で性暴力やハラスメントに関する記事を発信している。(最近の仕事:「私は堂々としていたい。検事の仕事もしたい。けれど……」女性が記者会見で語る 大阪地検元トップ初公判)憲法14条「 すべて国民は、法の下に平等であって、人種、信条、性別、社会的身分又は門地により、政治的、経済的又は社会的関係において、差別されない。」をまずパワーポイントで掲げ、性差別は見えにくい差別である…「男女雇用機会均等法」などで男女は平等とされながら、ジェンダーギャップ指数は低いままである。女性の「地位」が低いのは女性の問題とされてしまうが、構造の問題ですよね。若い人は、フェミニズムやジェンダー問題に関心のある人が多いです…とはじまる。
表題の”ミソジニー”は、「女性嫌悪」と訳されるが、それだけではない。「家父長制に抗う」生意気な女性を懲らしめたい、女性を分断することであると、とらえなおしが必要である。”ミソジニー”の対義語の”ミサンドリー(男性嫌悪)”には、「家父長制に抗う制裁欲」なない。
その後、小川さんは様々な政治家の発現、例えば「女性の入っている会議は時間がかかる」「そんなに美しい方とは思えないけれど…云々」「女性はいくらでもウソをつく」などという発言を取り上げ、分析した。「女性は~だ」とくくって、決めつけている。ケイト・マンの著書「ひれふせ、女たち:ミソジニーの論理」を紹介し、男社会に女性が存在でき兄理由をつくりあげるのが”ミソジニー”であるとのことである。

ひれふせ、女たち ミソジニーの論理/ケイト・マン/小川芳範【3000円以上送料無料】
「女性はいくらでもウソをつく」は、典型的なセカンドレイプの発現である。性暴力を許す女⇒良い女、性暴力を許さない女⇒悪い女という女性像が、メディアによる刷り込みや、ワイドショーでの芸能人の発言などからみられる。
家父長制とは、主に男性が支配的特権的な地位を占める社会システムで、根強く残っている。小川たまかさんお祖父は、昭和天皇の命日と自分の誕生日が同じことをいやがった”左翼”な人であったが、そんな人でも娘(小川さんの母)に「男子を産めなくてくやしかったろう」ということを言った…というようなどころで時間切れとなった。
集会参加者は、中央公会堂の大ホールがいっぱいになったこともあって、1300人と発表された。このあと、西梅田に向かってパレードという名の、デモでありますっ!




ではでは…