Xを眺めていたら、とんでもない情報が飛び込んできた。
支援なければ26年秋に廃線」、地元自治体に伝える 富山地鉄、滑川-新魚津・岩峅寺-立山
 富山地方鉄道(富山市)が鉄道本線の滑川-新魚津駅間と立山線の岩峅寺-立山駅間について、行政の支援を得られなければ2026年秋に廃線にする方針を固めたことが(以下、引用できず)

 富山県で路面電車(軌道)と鉄道路線を運航する富山地方鉄道、去年も富山地方鉄道路面電車完乗闘争に行ってきたのであるが、鉄道線のほうは長らく乗車していない。(過去、北陸に住んでいた時に完全乗車は済み)。路面電車の方は環状運転開始、富山ライトレール(JR富山港線転換路線)を吸収、JR駅の下を通して一体的に運行と明るい話題が多かったのであるが、鉄道線は御多分にもれず、少子高齢化やマイカーへの移行で乗客が減り、赤字が積みあがっていたようだ。で、今年の2月に一部路線の廃止を検討していることが明らかにされる。
厳しい経営が続く富山地方鉄道 廃止になる可能性のある路線は?
 利用者数の減少により厳しい経営が続く富山地方鉄道が、一部路線の廃止を検討していることが、北日本新聞の報道により明らかになった。同社が抱える赤字7億円に対し、県と沿線7市町村からの令和7(2025)年度の支援が2億円に留まったことを受けたもので、今後充分な支援を受けることができなければ不採算路線の廃止も視野に入れるとしている。(以下略)
 2026年秋に廃止するとされる、本線の滑川ー新魚津間、立山線の岩峅寺ー立山駅間について、滑川ー新魚津間は、あいの風とやま鉄道(旧北陸本線)と完全に並行している。富山駅からだと、この区間は圧倒的にあいの風とやま鉄道の方が便利だ。また新魚津から先は、新黒部から宇奈月温泉にぬけ、宇奈月温泉がらトロッコ列車で有名な黒部峡谷鉄道に連絡する観光路線となっているものの、こちら方面もあいの風とやま鉄道から乗換え、もしくは北陸新幹線の黒部宇奈月温泉で乗り換えたほうが便利である。もっとも滑川ー新魚津間を廃止した場合、その先の宇奈月温泉までが飛び地のように残ることになるが、車両の管理とかが大変になるので、おっつけ先の区間もじり貧になり、廃止…ということにもなりかねない。また、そうなれば黒部峡谷鉄道や、その周辺の観光産業にも影響がでるだろう。
 立山線の岩峅寺ー立山駅間については、立山駅の先が立山黒部アルペンルートとなっており、この路線もアルペンルートへのアクセス、もしくは周遊コースの一部として重要な位置をしめている。ただ、地元の利用が少ないということで、2024年4月15日の改正から冬季昼間運休が行われていた。アルペンルートは冬季はお休みしているからだ。だが、この区間も全面廃止ということになると、立山ケーブルカーの立山駅から富山市内まで、バスを運行させなければならない。昨今はバス運転手も不足しているので(鉄道の運転手もそうなのだが)これも大変だろう。

 富山観光のため、路線を残すとなると、会社が主張するような行政の「支援」が必要になってくる。思い切ってインフラ部分を買い取り「上下分離」方式でやっていくか?それにしても莫大なお金が必要だろう。また滑川ー新魚津間は、あいの風とやま鉄道が並行しているのだから、例えば電鉄黒部あたりでとやま鉄道から乗り入れる線路を敷くとか(1969年まで、北陸本線と富山地鉄をつなぐ「黒部支線」というのがあったようだ)…実際に「乗り入れ」は電気方式の違いがあって難しいのであるが…やらないといけないだろう。

 富山県と周辺自治体の判断が注目される。