たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

リニア新幹線

リニア勉強会のお知らせ

リニア建設問題に関する勉強会です。
20250302 リニア勉強会20250203
第23回 リニア勉強会
2025 3/2 sun

リニアが南アルプスの生き物の命を奪う
13:30~16:30 /参加費:1000円
大阪ボランティア協会セミナー室
大阪市中央区谷町2丁目ー20-2F 市民活動スクエア「CANVAS谷町」
天満橋駅3番出口、谷町4丁目駅1-A出口より徒歩5分
 定員50名(事前申し込み優先)
 オンライン参加者は2月28日申込締切。現地参加の場合、当日参加可能
お申し込みはフォームからhttps://ws.formzu.net/dist/S355946336/

大井川源流部のリニア工事で「地下水や残土」問題。自然豊かな地域はどうなる。
講師:服部 隆 氏
1,953年、静岡県焼津市生まれ。立教大学在学中、環境問題への関心から東大・宇井純の反公害自主講座や水俣病患者の支援活動に参加。登山を18歳から始め。特に沢登りとフリークライミングに傾倒。国内外(アメリカ)の岩を登る。2014年より「南アルプスとリニアを考える市民ネット静岡」共同代表。ストップ・リニア訴訟原告(現在、控訴中)。生き物への思いは強い。

主催:リニア市民ネット大阪 後援:一般財団法人日本熊森協会

トンネルばっかりが、リニア中央新幹線の弱点(後編)

 前編からの続き
 前延長の86%がトンネル区間…これは土木工事を進捗させるうえでネックになるということを書いたが、トンネルばっかりというのは災害、特に地震災害でも問題である。もっとも地震そのものでトンネルがぶっ壊れる…ということはまずない…地下構造は地震の時は安全…という話もある。だが、リニア中央新幹線の場合は違ってくる。
 「リニア新幹線と南海トラフ巨大地震(石橋克彦 集英社新書 2021年6月)」によれば、リニア中央新幹線は最大クラスの南海トラフ大地震が起こった時、震度6以上が起こるであろう区域を通過する。1854年の「安政東海地震」および1923年「大正関東地震」で、甲府盆地南西部では震度6~7の震度分布があったとされる。こうしたところをリニア新幹線は通過する。しかもそのあたりは、曽根丘陵断層帯と、糸静線断層帯南部区間という活断層帯があるのだ。
リニア新幹線と南海トラフ巨大地震 「超広域大震災」にどう備えるか (集英社新書) [ 石橋 克彦 ]
リニア新幹線と南海トラフ巨大地震 「超広域大震災」にどう備えるか (集英社新書) [ 石橋 克彦 ]
 リニア中央新幹線は、南海トラフ地震が起こった際の東海道新幹線のバックアップとしても”期待”されているらしいのだが、この事実を鑑みるとそんな機能は期待できない。(北陸新幹線ならなんとかバックアップの機能は持てそうだ)それどころか、巨大地震で同時にうごくであろう活断層を、何本もリニア中央新幹線は横断するルートになっている。
 地震のゆれそのものでトンネルは破壊されなくても、トンネルを通る活断層が動けばトンネルは破壊される。また活断層でなくても、巨大地震に伴う地殻変動…特に沈降が予測されている…が起こっても、線路は甚大な被害を受ける。
 問題は、長大トンネルが破壊された場合の”復旧”である…また片側の坑口から入って「掘り直し」をしなければならない。トンネルの内部だけでなく、坑口部での土砂崩落で、坑口から埋まっている…という被害も考えられる。また、営業運転時間内に地震が起これば、リニア新幹線車両が巻き添えをくらって埋まっている…ことも想定される。そして、周辺の地域も震度6~7で被災しているので、高速道路や一般の道路、在来線鉄道にも甚大な被害が出ているだろう。そうした中、東京ー名古屋(大阪)菅輸送にほとんど特価しているリニア中央新幹線の復旧にまでリソースが回るだろうか?
 著者、石橋氏は、「最悪の場合には、何ケ所かの大深度地下トンネルや山岳トンネルに閉じ込められた乗客を何日も救出できず、山岳トンネル内の被害や坑口付近の山体崩壊などでトンネル内の列車を引き出せないといった事態になるだろう。リニアの救助・復旧が重大な問題になるが、超広域が第六章で述べるような大震災に見舞われていて、東海道・山陽新幹線をはじめとするJR各社(東日本、東海、西日本、四国、九州)の在来型新幹線や在来線でも多数の被害が生じる。鉄道以外のインフラや都市・国土にも莫大な被害が出ていて、資金・労働力・機材・資材が不足するなかで、鉄道の復旧工事は在来型新幹線や在来ローカル線が優先されるだろう。したがってリニア新幹線の復旧は後回しになり、被害の程度よっては廃線もやむなしという判断を迫られるのではないだろうか。」(p119~120)と記述している。また「私は、南海トラフ巨大地震に対する東海道新幹線のバックアップとしては、次章でみるようにそもそも甲府盆地と名古屋は非常に危険だと思うが、どうしても両地をとおるのであれば、諏訪と伊那谷を経由して明かり区間をできるだけ多くした在来型新幹線方式がよいと考えていた。それでも活断層を回避することはむずかしいだろうが、地震被害を低減でき、被災した場合の救助・復旧の困難さが著しく減るはずである。」(p75)と述べている。
 南海トラフ巨大地震で全体的に被災した場合の復旧も、明かり部が多いほどとっかかりやすく、多方向・多方面から進めていけるので、トンネルばっかりということはリニア中央新幹線の弱点であるといえよう。
 なお、震災時の乗客避難については、こんな話もある…大深度地下トンネルで被災した場合、ガイドウェイ下に避難通路があるのだが、そこを何キロメートルも歩かなければならない、そして避難用の立坑(シールドマシンを入れるために掘った立坑で、およそ5㎞おきにある)は深さ40m以上!地震・停電でエレベーターが故障していれば階段を昇ることになる。長大山岳トンネルの場合、これも速報通路を何キロメートルも歩いて”斜坑”までたどりつき、そこから外に出る。「例えばトンネル中央の、品川から一五〇㎞地点付近だった場合、最寄りは西俣斜坑だが、トンネルから地表までの標高差は約三二〇mで長さは約三・五㎞もある。しかも何本もの断層やもろい地層と交差しているから、強振動や地殻変動で損傷して通れないおそれがある。(中略)何とか地上に出られたとしても、そこは日本第六位の高峰・悪沢岳(三一四一m)の北方の尾根が大井川の支流・西俣川に落ちる標高一五三五mの高所である。夏でもたいへんだが、冬季であれば南アルプスの真っ只中の雪山の世界だ。トンネル工事の施工ヤードが整備されたり、作業員宿舎が避難所に改装されたりするのかもしれないが、薄着でリニア新幹線から脱出した乗客が長く居られるところではない。しかし、西俣二条口から登山基地の二間小屋(冬季は無人)まで一時間歩かねばならず、そこから大井川鉄道井川線の終点・井川駅の北方の最奥集落・小河内および田代までは徒歩で実に八時間くらいかかる。」(p115~116)

 おお、おそろしい!…新幹線からの避難だから、避難した乗客数は数百人!それもヘリが使えない山岳地帯で孤立するというのである。

 トンネルばっかりのリニア中央新幹線は、弱点だらけ…あと人口縮小時代に、東京―大阪間を飛行機より遅い時間で大量の人員を運ぶ需要がどれだけ出てくるのか?JRおよび国は、とっととリニア中央新幹線から撤退して、今使われている資金、資材、労働力、機械を真の防災対策に振り向けるべきであろう。

トンネルばっかりが、リニア中央新幹線の弱点!(前編)

先日、静岡県知事がやめてもリニア新幹線の工事は遅れるという記事を書いた。静岡県のわずかな区間の工事着工ができないから、リニア中央新幹線の開通が遅れるのではなく、そもそも全体として工事が大幅に遅れている…という内容であるが、工期の遅れを取り戻すのが難しい条件がある…それは、路線がトンネルばっかりということだ。
 リニア中央新幹線品川ー名古屋間の線路延長は、285.685㎞、うちトンネル延長は約86%の246.6㎞である。のこりの14%程度が、高架橋、橋梁、切盛土工事の”明り部”の工事となる。そして現場の条件にもよるが、明り部の工事は人手、作業パーティー数さえ増やせば、工期を短縮することが可能である。例えば1パーティーで1か月1本の橋脚を完成させるとして、24本の橋脚を完成させなければならない場合、1パーティーだけの投入だと24か月、2年かかるが、2パーティ―だと12ヶ月1年、4パーティ―だと6か月半年で完成する…という感じである。もっとも昨今の人手・労働力不足だとおアーティー数を増やすことは難しいであろうが、そこそこのゼネコンであれば工期が遅れるとなった場合、赤字覚悟で人とカネをぶち込んで工事を進めるということはやるだろう。ところがトンネル工事でははそうはいかない。
 入れる場所が限られてくるからだ。トンネル工事は、坑口、あるいは斜坑・立坑からはいって一方向に進むしかない。例えば1パーティ、昼夜兼行でトンネル掘って(山の中のトンネル工事は2交代制で昼夜兼行で掘削する)月進50m進むとして、10000m(10㎞)のトンネルを両方から掘り進めると、100か月後に「貫通」する…これを短くすることは出来ない。パーティー数を増やそうとすると、トンネルの途中から掘る、すなわち斜坑・立坑をあらためて掘削せねばならず、時間もお金もかかるからだ。大深度地下をシールド工法で掘る場合も、シールドが発進する立坑の数によって入れるパーティー数は規定されるから、工事が遅れたからと言って人や機材をふやしてもどうにもならないのである。
 3年ほど前に、noteにトンネルは掘ってみないと分からないという記事を上げた…記事のなかのほうに
 トンネル掘削前の地質調査は、直接穴を掘ってコアを採取し、土砂や岩盤の状況を確認するボーリング調査と、電流や弾性波(火薬で振動を起こす)探査、地盤内部で常時発生している振動をキャッチする方法等で面的に調査する物理探査を組み合わせて行う。だがボーリング調査で深い位置を調べるためには、同じ深さまで掘らなければならないし、何本も調査するわけにもいかない。トンネルと平行に掘る水平ボーリングというのもあるが、これも何百メートルも掘るわけにはいかない。よって地質調査によってトンネル掘削する全線の地質をあらかじめ正確に認知することは出来ず、トンネル工事は「掘ってみないと分からない!?」のが現状である
 と書き、続けて
 東海北陸自動車道の飛騨トンネルは、飛騨の山奥にある籾糠山を貫く10,712mのトンネルである。先進坑(避難用トンネル)を掘削するにあたり、固い岩石の山が続くことからTBM(トンネルボーリングマシン、シールド掘削機のようなもの)で掘り進める予定であったのだが、数多くの破砕帯(断層等で岩が砕かれたりしているところ)に阻まれ、大量の湧水もあってTBMは何度も停止した。工事計画では最後までTBMで掘り進める予定であったが、貫通まで残り310mの地点でTBMがぶっ壊れて埋もれてしまう。
 てなことを書いた。TBM工法はそこそこ優秀で、新東名高速道路のトンネル工事で大活躍し、トンネル工事の工期短縮に一役かっているのだが、そのテストケースであった飛騨トンネル工事では大変な苦労をしているのだ。そして、
 なお飛騨トンネルが難工事であった事例をあげたが、中央リニア新幹線工事ではより地質が複雑そうな南アルプスをぶち抜く長大トトンネルが計画されており、そちらの工事のほうがいっそう難工事になることが予測される。また東京都内や名古屋市近郊で、大深度地下を活用したトンネル工事が行われる。これまでシールドトンネルを掘った経験がない地層を延々と掘り進むことから、今回の外環道で起こったような陥没事故や、別の事故、不具合が起こることも予想される。にっちもさっちもいかなくなる前に、事業主体であるJR東海はさっさと計画、工事を止めておくべきだろう。
 とまとめている。

 だが、工事が難しく、進捗がはかどらないばかりが、トンネルだらけのリニア中央新幹線の問題ではない。それは後編につづく…
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

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