たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

集会報告

緊迫した辺野古!現地報告集会

 8月3日、エルおおさかで行われた緊迫した辺野古!現地報告集会に参加してきた。
 暑い中、14時に集会開始。司会あいさつの後、全港湾建設支部で、辺野古現地での闘いをささえている宮崎史朗さんの講演がはじまる。
DSC03491
DSC03492
 まずはじめに、先日投開票が行われた参議院選挙の報告。「オール沖縄」が推す高良さちかさんの当選を報じる新聞記事などが報告された。写っているスライドは、6月初旬の辺野古大行動でのもの。高良さんも参加されている。
 続いて、辺野古新基地建設現場の空撮写真や、平面図を示して工事の進行状況の説明があった。そして、ゲート前で工事用車両を止めている写真が紹介される。
 車両が出入りするのが、9時、12時、15時の3回、その都度、機動隊によって排除される。ただ、6月23日は総理大臣などの要人警護で機動隊がだせず、工事のほうが止めってしまう。機動隊に守られていないと、工事ができないのだ。
 工事用ゲート前では、どのような車両が入ってくるのかチェックも行われている。20tトレーラだ農で、海砂や赤土が運ばれる。栗石や、分解されたクローラクレーンも運ばれてくるそうだ。
 そうした資材や機材を使って、工事が進められている。運び込まれた土砂は埋立用土として、辺野古側のすでに埋立てが完成したところに”仮置き”している。約20万㎥あるそうだ。

DSC03493
 次に、美謝川の切替工事を含めた、敷地内の造成工事について図面を使って説明。敷地内に米軍のゲートがあって、そこで検問があるため、工事用車両が長々と滞留する…敷地内(阻止行動をやっている工事用ゲートの内側)に仮設道路をつくって、そこが車両の待機場所となっているそうだ。なんか米軍が工事の”妨害”をしているようにも見受けられる。
 第二ゲート近く、国道をくぐるボックスの新設工事も、ずいぶんと長い期間をかけてやっているようだ。(あとで質問すると、あと1~2年はかかりそうだとのこと)
 続いて、工事用ゲート付近の、共同使用区域内の整地状況や、美謝川河口付近の様子が写真で示される。
 海の様子について、大浦湾を望む地点から、埋立用土の瀬取り状況や、海上ヤード現場、クレーン船やSCP(サンドコンパクションパイル)船の様子が分かる写真が示された。SCP船は6隻もいたが、現在「台風からの避難」ということで、中城湾に2隻、奄美大島に4隻と出払っており、SCP船は1隻もないそうである。
 また土砂搬出現場、安和、塩川、そして宮城嶋の闘いが紹介された。宮城嶋ではこれまで土取場から40分かけて港から搬出していたが、県の抗議を無視して運搬時間が10分程度の民間の桟橋から搬出するようになった。
 最後に辺野古新基地建設に係る問題点をまとめられた…大浦湾の複雑な海底構造と、90mに至る軟弱地盤の存在により、再度の設計変更は不可避である。防衛省は県の指導・指摘を無視するしかない。
 また、砂杭のための海砂の大量採取問題がある。瀬戸内等では規制が進んでいるので、沖縄の安部沖、今帰仁沖、慶良間諸島周辺などで海砂の大量採取を行わなければならない。ところが現在においても、県内工事で使用する分についても影響が出ている。これ以上の海砂採取は、環境に甚大な影響を与えるが、県による積極的な関与が必要になる。
 また現在行われている住民訴訟は、入り口論に終始し、公有水面法に基づく実質審理を行っていない。知事の設計承認撤回に対する国土交通大臣の取り消し採決の取消訴訟は、高裁で4人の原告適格が認められ、最高裁へ上告中である。知事の設計変更不承認取消判決の取消訴訟については、8月7日に原告適格判断予定だ。取消の理由は、国の行為が公有水面埋立法に違反し違法だからだ。埋立が本当に必要か、適正かつ合理的か、環境保全、災害対策に配慮されているか…が審理されなければならない。基地が完成して米軍に引き渡されると「第三者行為論」で使用差し止めが否認されるので、完成前に審理すべきであり、そうでないと司法が関与できないのである。
 最後に、那覇・県民広場から辺野古に行く「辺野古貸切バス」の運行案内をして、講演は終了した。
 20分程質疑応答、その中で来年の名護市長選挙について、翁長久美子さんが「オール沖縄」から出馬されるのは確定かどうか?というものがあり、ほぼ確定だろうとのこと(8月5日 正式に出馬表明)。

DSC03495
 続いて「辺野古ぶるーHYOGO」から、海上行動に参加している小野純一さんから「海上行動の今」という題で講演。海上行動もさることながら、名護市内でであった普通の人が、辺野古新基地建設問題について「あきらめている」ような会話をしたことを話され、彼らをそういった状況に追い詰めているのは誰か?という鋭い問いかけをなされた。
 「沖縄のジュゴンは生きている」と題して、SDCCから短いアピール…そして「辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動」から、毎週土曜日の街頭宣伝と、月に1回、第四土曜日の「朗読デモ」について話をされた。
 集会参加者は、おおむね50人程度であった。

新田秀樹さん講演、岩国と呉の現場から

 8月1日に行われた2025岩国行動スタート集会に参加してきた。エルおおさか本館研修室2で、18時半開始。開会あいさつ、2025実行委員会結成報告…今年は12月13~14日に行うとのことと、岩国行動(当初はそう呼んでいなかったが…)が始まって20年になるとのことで、岩国でのオプション企画を計画している…具体的には、もう一泊して、平日の岩国を見る、実際に岩国基地の爆音も経験してみる(運もあるが)などのフィールドワークを検討しているそうだ。
 つづいて、メインの「ピースリンク広島・呉・岩国」世話人の新田秀樹さんの講演「戦争を止めるためにつながろう!岩国と呉の現場から」が始まる。
DSC_8650
 新田さんは、この間の「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」の結成や関連地域での集会、東京行動などについて報告された後、中国四国防衛局管内、近畿中部防衛局管内の地図を示して、米軍基地・自衛隊基地について説明される。中国地方でも、陸上自衛隊出雲駐屯地に第13偵察戦闘大隊が新設され、一六式機動戦闘車が配備、航空自衛隊美保基地にCー2輸送機、KC-135空中給油機が配備、防府基地に宇宙軍が新設されたことを説明された。その後、岩国基地の重要性について述べられる。
 原子力空母「ジョージ・ワシントン」が配備されたことにより、F35ーCが岩国にやってくる。その他、海兵隊のF35ーBの4つの部隊…VK(グリーンナイツ)、DT(バッツ)、WE(ブラックシープ)、CE(ウェイク)…が、ほぼ常駐する形となり、F35-Bは40機体制となった。ただし防衛局はこれを「一時的な運用」であると岩国市に伝えている。またF35はエンジンがでかいので、これを運ぶのにCMV=22オスプレイが必要となる。オスプレイも配備されることになるのだ。
 ここで一昨年11月に屋久島沖で墜落したCV22オスプレイの事故調査報告書が公表され、ギア破断が墜落の原因だったことが明らかになった。どうもオスプレイのギアボックス内で金属片が発生し、それを燃焼処理(そのような機能が備わっているそうな)仕切れず、内部のギアが破断し、動力を伝えることが出来なくなって墜落したそうだ。無理な構造・設計でギアに負担がかかり、破断する「欠陥機」なのである。
DSC_8651
 7月中旬から下旬にかけ「レオzリュート・フォー・パシフィック」(米豪空軍、航空自衛隊共同演習)が行われた。米空軍F16、F35A、自衛隊F2などが岩国基地に飛来し、広島市内でも飛行が確認されたそうな。
 岩国での航空競騒音について、2024年度は前年度より少し減ったが、これは単に空母が帰ってくるのが少なかったからである。

DSC_8652
 一方、日鉄呉跡地を防衛省が購入・取得する件について、8月1日の中国新聞に「合意」との記事が掲載された。2026年度予算案の概算要求には、用地取得費が盛り込まれるとのことである。
 日鉄呉跡地の機能配置計画は、まだ構想段階のようであるが、無人機製造整備の区域を設けることが想定されている。無人機とは、水中ドローンや水上ドローンのことであろう。また長大な岸壁が整備されるようなので、物資集積や補給基地としての活用も重要な整備項目であろう。
 ところで、もし日鉄呉跡地を民間の産業用地として活用した場合、10年で2~6兆円の経済効果があるとされている。しかし防衛用地として使用されれば、経済効果は未知数だ。ところが呉市議会では31人の議員のうち、29人が防衛省による取得について賛成・容認しており、呉市職労も容認している。11月の呉市長選挙では、5人の候補者が予定されているが、こちらもすべて容認である…反対を掲げる6人目の候補者が出せないか、検討しているところだそうな。また、呉でも大きな集会をやりたいが、広島総がかり行動でやりたいと考えているとのことである。
DSC_8653
 呉港について、艦艇の数は増えているわけではないが、その規模が大きくなっているとのことである。
 最新のステルス艦「によど」FFM7が配備された。FFMは最新の「もがみ型」という。(オーストラリア海軍が新型艦導入にあたり、「もがみ型」自衛艦をベースに共同開発するというニュースが8月5日に流れている…こちら)一方、古い「あぶくま型」護衛艦もまだ残っているのだが、こちらも整備されてフィリピンに輸出されるのだそうな。
 「南西戦略」の一環として、自衛隊海上輸送群が呉基地内の出来た。運用は陸上自衛隊が行う。
DSC_8654
 手前が中型輸送艦(LCV)「ようこう」、奥が小型輸送艦(LCT)「にほんばれ」である…中型、小型といっても、かなり大きな船である。
DSC_8655
 手前の変わった船は、音響測定艦である。機雷掃海に使われる。アメリカ海軍も音響測定艦を持っているのだが、古くなっているそうで、呉の音響測定艦は4隻体制になるとのことである。

 岩国・呉の軍事化について、新田さんは以上のように報告された。

 この後、10分ほど休憩した後、AWC日本蓮、沖縄を再び戦場にさせない実行委員会からのアピールを受けて、集会は終了した。

祝園ミサイル弾薬庫問題要請行動

 本日、京都府精華町の陸上自衛隊祝園分屯地に建設が予定されているミサイル弾薬庫問題について近畿中部防衛局への要請行動に参加してきた。
DSC03290
 炎天下、気温も30度を確実に超える中、全長9mものミサイルを描いた横断幕を掲げる。

DSC03291
 長~い横断幕は、2本あるよ。
 12時半に主催者あいさつ、とめよう改憲!おおさかネットワークや憲法をかってにさせない会の発言。地元、京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワークから4名もの参加者…その中には今年、精華町議会選挙でミサイル弾薬庫問題のみを訴え、見事当選した神田たかひろさんの姿も…その後、賛同団体の関西共同行動や、南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会などから発言があった。
 13時前に、要請団が中に入る、15分ほどの短い時間であるが、要請行動が行われた。
 その間、外では発言やシュプレヒコールがたたきつけられた。
 
 要望書の内容を転載する。

防衛大臣 中谷 元 様
防衛省近畿中部局局長 茂籠 勇人 様

陸上自衛隊祝園分屯地における弾薬庫の新設中止及び住民説明会開催の要望書

 防衛省は2023年12月祝園分屯地内の弾薬庫を8棟増設する計画を発表しました。さらに昨年12月には新たに6棟の増設を発表しました。設計・工事費は300億円が投じられようとしていますが、いまだ地元住民には何らの説明は行われていません。2024年1月31日に示された精華町に対する回答書においても、増設弾薬庫の規模と中身、保管するとしている弾薬の中身、輸送路など肝心なことについては、自衛隊の能力などが明らかになるからと称して何も回答していません。これでは住民は納得できません。
 政府は、22年12月に「安保3文書」を閣議決定し継戦能力をたかめるために長距離射程ミサイルを配備するとしており全国で130棟を新増設するとしています。祝園弾薬庫がこの長距離ミサイルの保管に使われようとしていることは明らかです。かつて戦前、枚方の禁野弾薬庫が大爆発を起こし周辺住民に多大な被害をもたらしたことは誰でも知っています。地元の枚方市、高槻市では、いまもなお被害が語り継がれています。その後継として建設された祝園弾薬庫が、いまさらに増設されると聞いて心配しています。世界で相次ぐ戦争ではミサイル攻撃が多用されており、相手国基地や弾薬庫が真っ先に攻撃の標的になることも周知の事実です。今回の弾薬庫増設については地元住民のみならず周辺自治体、および住民にも大きな不安をうんでいます。
 そもそもいったいなぜ「長距離射程ミサイル」を貯蔵・配備する必要があるのか。貯蔵に伴うリスクはないのか。一体どのようなミサイルが配備されるのか。地元住民、周辺自治体住民の安全はどう保障されるのか。こうした多くの疑問を地域住民は持っています。にもかかわらず、防衛省は、26年度内完成を至上命題として今夏にも工事着工をする構えです。私たちは、こうした市民・国民を無視した一方的な工事着工はあってはならないと考えます。
 大阪府の寝屋川市、交野市、枚方市、四条畷市、東大阪市は祝園弾薬庫から10㎞程度の距離にあり大阪府民も決して無関係ではありません。今回の要望は、大阪府内で平和運動を取り組む団体が中心に23団体が取り組んでいます。以下の要望について誠意ある回答と説明を6月末までに求めるものです。

  記

1.東アジアにおいて戦争の危険性をたかめる長距離ミサイル保管のための弾薬庫増設は中止すること。
2.地元住民に対して計画全体の説明会を行うこと。
 (1)今日まで一切説明会を開かない理由は何か。
 (2)貯蔵される弾薬はいかなる弾薬か明らかにされたい。
 (3)弾薬庫の形状と保安距離算定の根拠について明らかにされたい。
 (4)製造拠点から火薬庫の運搬手段、および火薬庫から配備基地までの運搬ルートについて周辺自治体・住民への事前説明会を実施されたい。
 (5)その他、口頭での質問についてお答え願いたい。
3.近隣自治体や住民についても上記同様の説明会を行うこと。
4.住民同意のない工事計画の実施は行わないこと。
                      以 上

要望団体
 しないさせない戦争協力関西ネットワーク
 とめよう改憲!おおさかネットワーク
 憲法をかってにさせない会
 代表 山本健治
  大阪府大阪市東淀川区東中島1-20ー12-1107 06₋6327₋7978
 連絡先 松岡幹雄 090₋4033₋1376

上記要望書賛同団体
 沖縄を再び戦場(いくさば)にさせない実行委員会
 南西諸島への自衛隊配備に反対する大阪の会
 反戦タイガース兵庫
 関西共同行動
 戦争法廃止!豊中市民アクション
 おおさか総がかり行動実行委員会
 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)・大阪
 「月桃の花」歌舞団
 京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワーク
 祝園ミサイル弾薬庫問題を考える奈良の会
 おおさかピースサイクル
 ZENKO(平和と民主主義をめざす全国交歓会)南大阪
 木村真事務所
 九条の会・豊中
 護憲大阪の会
 憲法を生かす会・大阪
 憲法9条の会・関西
 交野・憲法とくらしを考える会
 南京大虐殺60ヵ年・大阪実行委員会
(注:賛同団体は他に4団体増えて、合計24団体になっている)

 要請団が出てきて、簡単な報告、その後、行動提起がある。実は6月15日、精華町で京都・祝園ミサイル弾薬庫問題を考える住民ネットワークの総会があり、10月に祝園現地で全関西ー全国集会を行うことが決まったそうで、その実行委員会が7月21日(月・休)にあるそうだ。そこへの参加も呼びかけられた。
DSC03295

 思い切り暑い中、シュプレヒコールを再び上げ、抗議要請行動は終了した。参加人数は60名を超えたとのこと。

 ではでは。

沖西ネット東京交流会

 6月7日は、前日の政府交渉につづく、交流会である。
 会場の日本教育会館(一つ橋ホール)7階の会議室は、13時15分ぐらいに到着したのだがすでに満席御礼状態!
DSC03213
 それだけ東京方面でも期待されている行動であることがうかがえる。
 交流集会の司会は、総がかり行動実行委員会共同代表の、菱山南帆子さん。続いて沖西ネット共同代表の海北由希子さんの開会あいさつで13時半から集会開始。
 集会の様子はレイバーネットTVで公開されている。知り、つながり、止める!6・7交流集会

DSC03215
 ジャーナリスト、吉田敏浩さんの講演「日米で進む戦争体制」、レジュメの題は「戦争の加害者にも被害者にもならないために大軍拡・日米軍事一体化・戦争準備に反対を」が始まる。
 吉田さんはほぼ細かく書かれたレジュメどおりにお話を進められた。
 「安保3文書」改定に基づき、大軍拡と戦争準備が進められている。2024年10月23日~11月1日に行われた、過去最大級の日米統合演習「キーン・ソード25」は、きわめて実戦的に行われた。米海兵隊をKC130輸送機で石垣駐屯地に運んで機動展開する訓練、沖縄島・宮古島・石垣島・奄美大島・徳之島での陸自ミサイル部隊の機動展開・対艦戦闘訓練、嘉手納基地の滑走路がミサイル攻撃を受け、損傷した場合に備える滑走路被害復旧訓練、CBRN(化学・生物・放射線・核)兵器による攻撃への対処訓練、北九州空港や宮崎空港、離島の民間空港に自衛隊の戦闘機が離着陸し、燃料給油や機体点検をする訓練、新石垣空港や与那国空港から「患者」(戦時に負傷した自衛隊員や住民を想定)を陸自オスプレイで沖縄島に搬送する訓練、オスプレイで与那国島から住民を島外に避難させる訓練、島全体を戦場に見立てて、着上陸・パラシュート降下・偵察・山地機動など、民間値を幅広く使う「生地訓練」などである。
 3月30日に来日したトランプ政権のへグセス国防長官は、中谷防衛大臣との会談後の記者会見で「西太平洋におけるあらゆる有事に直面した場合、日本は最前線に立つことになる」と言った。まさに日本を対中国戦争の矢面に立たせ、戦火に巻き込むことを計算に入れて戦略を立てている。ところが中谷大臣も、石破首相もへグセス国防長官の発言に反対も、抗議もしなかった…等々である。
 また、日米の軍事一体化、自衛隊が事実上米軍の指揮下におかれる「シームレスな統合」によって、別種の「統帥権の独立」状態に陥る…仮に台湾有事が起きた場合、日本は主権国家として独自の判断が出来ず、アメリカの戦争に巻き込まれてしまうという問題もある。
 「国家安全保障戦略」にある「反撃能力」は攻撃対象を広く曖昧に表現し、歯止めが無く危険だ。相手の反撃を呼び、全面戦争に陥るおそれが高い。そして他国の民間人をも戦渦に巻き込み殺傷する、戦争加害の過ちを繰り返しかねない。政府は「敵基地攻撃で相手国の民間人に死傷者が出ることを想定」したうえで、長射程ミサイル配備を中心とする大軍拡・戦争準備を進めている。「国家安全保障戦略」では、日本が攻撃されていなくても、安保法制の「存立危機事態」の要件を満たせば、アメリカなど密接な関係にある他国への第三国からのミサイル発射準備などの「武力攻撃着手」の時点で攻撃は可能とされている。集団的自衛権行使で、米軍とともに第三国を国際法違反の先制攻撃することもあり得る。また「国家防衛戦略」には「万が一、抑止が破れ、我が国への侵攻」がおきた場合も想定して対処するとある。抑止力向上を唱えて軍拡を正当化するが、抑止力が万能ではないことは明らかで、それを前提に戦略が立てられている。
 現在、自衛隊基地「強靭化」を進める計画があり、全国283地区で、基地や防衛省施設の主要部分の地下化、壁の強化などを進めることになっている。5年間で約4兆円もの予算をつけ、12636棟を建て替え、5120棟を改修するという。これは日本本土の戦場化と長期化を想定し、核戦争にまで備えて、住民の被害をよそに自衛隊組織だけ生き残ろうとするもの、一種の棄民政策で、住民は見捨てられる。
 政府はアジア・太平洋戦争の空襲被害者などの民間人被害について「戦争被害受忍論」を主張し国家補償を拒み続けているが、これは次の戦争でも民間人の犠牲が出ることに対し「やむをえない」と責任逃れするだろう。一方、戦場になって深刻な被害を受けるのは日本で、アメリカ本土までが戦場になる可能性は低い。中国も核戦争につながるアメリカ本土攻撃は控えるはずだから、結局、日本がアメリカの戦略の捨石として利用され、大きな犠牲を強いられる…などと続けた。
 そして吉田さんは、小田実氏の「難死」という造語を取りあげ、戦争による「難死」はそれを強いる側が存在する、巨視的に見れば、日本が受けた米軍の無差別爆撃・大空襲、それによって強いられた「難死」は、日本が中国に対して行った無差別爆撃・大空襲、それによって強いたおびたたしい「難死」が、ブーメランのように跳ね返ってきた歴史の帰結といえる。小田実はこれを「歴史の連環」と呼んだ…またビルマ(三ヤンマー)のカチン州で取材をしたとき、地元の人は「ジャパン・マジャン」(日本戦争)という言葉を使っていた…ここにも「歴史の連環」が見える。ベトナム戦争やイラク戦争などで、米軍は在日米軍基地を訓練・出撃・補給の軍事拠点として利用し、ベトナムやイラクの人々におびただしい「難死」を強いたが、日本政府は米軍のフリーハンドの基地使用と出撃を容認し、基地の提供と維持に莫大な財政支出をし続けている。日本は間接的な戦争の加害者となり、「難死」を強いることに加担してきた、日本は間接的な戦争の加害者となった。アメリカ一辺倒の対米従属ルールの上で,日本がふたたび「戦争をする国」となり、他国の人々を殺傷してしまう時代が再来しかねない。
 「ルポ、軍事優先社会」の取材で会ってきた人たちが異口同音に語るのは「戦争の加害者にも被害者にもなりたくない」ということだ。沖西ネットの結成宣言も「私たちは戦争の加害者にも被害者にもなりたくない」と訴えている。この思いは、益々重要になっている。満州事変からの中国侵略の戦争加害が、結果的にめぐりめぐって敗戦にいたる戦争被害につながってしまったという歴史の教訓がある。その教訓に反して、アメリカとの集団的自衛権の行使など、戦争加害に手を染める道に踏み迷ってはいけない。「政府の行為によって再び戦争の惨禍」が起きないように主権者として声を上げることが求められている。大軍拡は軍事費を膨張させ、国家財政を圧迫し、増税、社会保障費や教育費の削減など、国民・市民の生活に重い負担、悪影響が及ぶ。「ミサイル特需」など軍需景気を期待してうごめき始めた日本版軍産複合体…三菱重工などの兵器産業は、自民党に多くの政治献金を続けている。政・官・財癒着の構造がある。武器輸出の解禁、促進は、日本も武器輸出で儲ける「死の商人」国家へと変質・堕落しかねない。
 自衛隊のミサイル部隊配備や弾薬庫建設、米軍基地強化などの門ぢ亜に関して「安全保障は国の専管事項」という政府の主張を、自治体も住民もうのみにして思考停止におちいってしまててゃならない。地域住民が戦渦に巻き込まれ、戦争の被害者にも加害者にもなるリスクが高まる問題であり、国に白紙委任状を渡してはならない。各地の反対運動は、いわば「炭鉱のカナリア」的な意義ももっている。
危険性などを予見し、社会に知らせる、警鐘を鳴らす重要な役割を果たしている。主権者として声を上げる大切さを身をもって示していると結ばれた。

 吉田さんの講演の後、10分間の休憩、その間、儀保貴子さんと池田年宏さんの音楽(唄)の時間。
 
 次は、沖縄・西日本で進む軍拡ということで、まず具志堅隆松さんから沖縄、特に与那国島と宮古島の状況について説明…与那国島は最近も医師の派遣契約が切れ、新しく医者が来ない…「危険なところ」には医者を送れないのだそうな。宮古島にはPAC3の装備品らしきものが運び込まれ、現地で阻止行動が起こっているとのこと。続いて石垣島、馬毛島、熊本、佐賀、大分、呉、祝園と続く。
DSC03228
 写真は馬毛島住民訴訟の弁護団の弁護士の方…馬毛島について、工事が進められることで人手不足になり、介護などの人材が不足している…それで地元種子島・西表市市議会議員の和田さん(介護の仕事もしている)が忙しくて来れないということであった。
 
DSC03236
 続いて首都圏の報告、東京の朝霞駐屯地や練馬駐屯地の監視活動をしている池田五律さんからの報告。朝霞には自衛隊の統合司令部があり、琉球弧への戦争に投入される。また東部方面隊もあるとのこと。練馬駐屯地は、首都防衛、首都戒厳に投入される部隊であるそうな。
 神奈川、リムピースの星野潔さんから、横須賀や横浜ノースドックの様子が報告される。横浜ノースドックは、今日もオスプレイが陸揚げされ、どこかに飛んで行った(それの監視をしていたため、少し遅れたそうな)海兵隊が沖縄の島々を転々とするための小型揚陸艇は、横浜ノースドックにある。横須賀にはイージス艦が11、2隻あった。トマホークミサイルの基地として使われている。海上自衛隊にトマホークの発射のしかたを教えているが、情報システムは米軍が持っており、米軍のいいなりになるしかないと述べられた。

DSC03238
 最後に共同代表の呉羽真弓さんから、閉会のあいさつ。今日もリモートでの視聴が300名ぐらいあったそうな。

DSC03240
 翌日は脱原発集会もあるので、東京駅から新幹線で帰阪する。

沖西ネット政府交渉

 2025年6月6日午後、衆議院第一議員会館多目的ホールにて「戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク」による政府交渉が行われた。
DSC03194
 この写真は、終了後の記者会見の様子である。
 政府交渉の全容は、レイバーネットTVにある。(戦争止めよう!「沖縄・西日本ネットワーク」東京行動~知り、つながり、止める!6.6政府交渉(注:3時間半以上あります)
 東京メトロ、国会議事堂前駅で降りると、地下道で衆議院第一議員会館のところまですぐ行ける。 
DSC03178
 とりあえず、会期中の国会議事堂…木が邪魔。

DSC03179
 議事堂方面から、衆議院第一議員会館…議員会館に行った人はご存じだろうが、入館には荷物チェックや金属探知など、空港なみのセキュリティーを受けなければならない…のであるが、入ると警備員から「会議の参加者ですか?」と聞かれ「いや、何の会議やねん(そりゃ「会議」とだけ聞かれてもわからんやろ)」と聞き返しているうちに、沖西ネット関係者から入館カードを渡されて、そのまま入館する。
DSC03181
 こんな感じで机が並べられるが、やがて満席となる。
 13時半から開始であるが、議員あいさつから…議会会期中なので途中退席等もあるため…「沖縄の風」伊波洋一参議院議員、日本共産党、赤嶺政賢衆議院議員、社民党、福島みずほ参議院議員、立憲民主党、つむらけいすけ衆議院議員が発言された。
DSC03187
 沖西ネット共同代表の呉羽真弓さんから、要請文の手交が改めて行われた。今回は少し前にあらかじめ提出した要請文に回答がなされていたのであるが(回答のない項目もある)それを受けて更なる質問・再回答を各省庁の担当から直接いただきという方式であった。
 翌日の「交流集会」で、出てきた担当者数は延べ100人ぐらいではなかったか、それだけの人数を引きずり出した効果は大きいと総括されている。
 また各地の団体から個別の要請も行われた。

 政府交渉の様子、回答内容は添付の動画をじっくり見ていただくとして…印象に残ったことは…
・「住民説明会をやる」とは絶対に言わない!
 弾薬庫新規建設・増設やオスプレイ配備などの個別事象について、こちら側は「住民説明会」の実施を要求している。ホント、地元住民に対する直接の説明がなされないまま、ドンドン進められているのだが、防衛省等は「引き続き関係自治体と緊密に連携し、丁寧なご説明や適切な情報提供に努めていきたいと考えている」でお茶を濁している。こちらとしては、自治体ではなく住民を納得させてください、住民を納得させられないことは、やらないでくださいと訴えている。「適切な情報提供」の中に、住民説明会を加えることは可能であろう、「検討する」とも言わない。
・では自治体の言うことは聞くのか?
 12式地対艦ミサイル(能力向上型)の配備先について、まだ決定していない(25年度中に九州に先行配備という報道があるが)、決まりましたら適切に説明を…といった話の中で「住民説明会」や自治体への話が再び出てきた…では「知事が配備に反対している沖縄には、能力向上型は配備しないのですね!」「沖縄への配備はやめてください!」「沖縄は除外してください」と追及した。相手は答えないので、「答えないのなら、沖縄に配備しないという言質をとったことにするぞ!」と追い込む。もっとも官僚の腹の中では「辺野古のように自治体の意志も決定も無視して、法律をねじまげてでも強行配備すればOK」と考えているに違いない。
・産業用の火薬類と、ミサイルは違うはずだが…
 弾薬庫の安全や長距離ミサイルの輸送における安全の確保について、経済産業省や消防庁などから「関連法令に基づき適切に行っている」防衛省は火薬の経年劣化について「誘導弾ごとに定められた時期に、検査を行い健全性の診断を行っている」「一定の品質基準を満たさない構成部位に対して修理又は交換等を行い、誘導弾の信頼性を維持している」などと回答してきている。しかし火薬類取締法は、産業用の火薬を規制するもので、軍事に使うものを規制するものではない。ミサイルは弾頭(火薬)と燃料が一緒になっているから、危険性は普通の火薬の貯蔵・保管とは異なるはずだ。
 沖縄では今も戦時中の不発弾処理が行われ、その時は広い範囲に規制をかけたりする(奇しくも6月9日、沖縄・読谷村の米軍施設内で不発弾の処理作業中に爆発事故が起こり、自衛隊員がけがをしている。NHKニュース)戦時中の不発弾でも慎重に扱うが、今”生きている”ミサイルも同様に扱わなければならないのではないか?また日本の火取法施行規則第23条に示されている日本の基準よりも、国連の基準IATGのほうが、安全係数が2~3倍ほど違う。これに対し防衛省、経済産業省は「IATGは、弾薬管理が適正に実施されていない国々において…」云々と回答してきたが、IATGはNATOの基準でもある。NATO(先進国)が「弾薬管理が適正に実施されていない国々」だろうか。

 このほかに、避難に関連して「武力攻撃予測自体」の判断基準についてや、「特定利用空港・港湾」「道路」の指定とインフラ整備の関連、さらに「デュアルユース(今は防衛省はこの言葉は使っていない)を前提とした空港や港湾が有事において攻撃目標になるか?について「個別具体的な判断によって実体的に決まるものであり、形式的に決まるものではない」「むしろ自衛隊が多様な空港・港湾を平素から円滑に利用できるようにすることが”抑止力”を高めるために必要」などの回答を得た。

 また遅れてやって来た沖縄の風、参議院議員、高良鉄美さんからのあいさつがあった。その他、海上を借りるために尽力してもらった、立憲民主党、有田芳生衆議院議員からメッセージをいただいている。

 とにかく3時間ほどの間、8項目にわたる質問と回答…時間も足りない中、改めて文書回答を求めざるを得ないケースも多かったが、有意義な交渉であったと思う。

 終了後、記者会見が行われた。参加者は会場200名、オンラインで300名の計500名であった。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

最新コメント
タグ絞り込み検索
  • ライブドアブログ