昨日、福島区民センターで行われたSTOP!辺野古新基地建設!大阪アクション6周年集会に参加してきた。メインは沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんである。(参考:北上田さんのブログチョイさんの沖縄日記
 開場は600人ぐらい入るホールなのだが、このご時世なのでソーシャルディスタンスをとって椅子がバラバラと並べられているだけだ。
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 オンラインの調子が悪いのか、それともつなぎ方が悪いのか、向うの北上田さんの声ははっきり聞こえるのだが、こちらからの音声が届かないらしい。
 それでも事前に用意されたパワーポイントの資料を基に、講演が始まった。ざっくり、設計変更承認手続きと、公示・縦覧そして期間中の意見書提出についての説明がある。その後、設計変更の概要と問題点だ。
 地盤改良工事は、サンドコンパクションパイル(SCP)工法、サンドドレーン(SD)工法とも、砂杭を海底に打ち込むのだが、それに伴い海底が14mも盛り上がる。また工期短縮のため、C1護岸構築時に護岸が完成していないにもかかわらず、水深42mから水深7mの部分まで先行盛土を行う。この盛土は締固めができないので、ケーソンが設置できるかどうかも分からない。いずれにしても砂や土砂がバンバン漏れ出すことになるから、海洋汚染は避けられず、大浦湾が死に絶えてしまう。
 また大規模な海洋土木工事に必要な特殊作業船は日本に数隻しか存在しないにもかかわらず、工事を進めるために長期間辺野古にしばりつけておかなければならない…そんなことは可能か?
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 また、本体工事は9年3ヶ月とされているが、実際は15年ぐらいかかるだろうし、工費も9,300憶円ではすまないだろう。まして総工費の2割が「警備費」なんだそうな…そんな無茶苦茶な話はない。
 軟弱地盤にしても、防衛局は「海面下70m以深は『非常に硬い』粘土層であるとしているが、ちゃんと調査がなされていないし、地質調査データも恣意的に扱われている。そして、地質学・土木工学の専門家チーム(辺野古調査団)が分析したところ、円弧すべり作用耐力が1.0を超える⇒護岸が崩壊する恐れがあることも示されている。仮に護岸が完成したとしても、供用開始後も地盤沈下が続き、滑走路をジャッキアップ!しながら補修しつづけなければならない。
 耐震設計が中小規模の地震を想定した「レベル1」で行われているが、国内主要空港は大規模地震に対応した「レベル2」で行われている。また設計供用期間も50年と短い。これは国土交通省の要領にも違反しているものだ。
 そして先ほども書いたが、敷砂投入、砂杭打設、浚渫、先行盛土といった工事が「環境への影響が当初計画と同程度か、それ以下」などということはあり得ない。
 埋立土砂は、これまでの沖縄島北部地方だけでなく、宮城島・糸満などの南部の石灰石鉱山、さらには石垣島・宮古島・南大東島からも搬入される予定となっている。(沖縄南部からの土運搬は、通常は二束三文の岩ズリをとんでもない高額で購入していることから、利権がらみの話であろう)また、地盤改良工事は394万㎥もの大量の海砂を必要とするが、これは沖縄県内の海砂採取量は150~180万㎥の2年分以上となる。海砂採取による環境破壊も深刻である。
 2月、3月に大浦湾でジュゴンの鳴き声が確認された…本来ならば、工事を停止して徹底的に調査をしなければならないのに、埋め立てが続けられている。またサンゴについても、移植では保全できないし、仮に移植するとしても工事開始に2年半以上かけて行う必要がある…ということだ。
 設計変更の審査中も、辺野古側の土砂投入や外周護岸のかさ上げ、工事用仮設道路などの工事は続けられる。また、辺野古ダム上にベルトコンベアを設置したり、美謝川の切替工事は、名護市と協議した上で工事が可能になるとのこと。
 いずれにしても、防衛局の変更計画は破綻が明らかである。当面、変更申請書に対して、沖縄県内・全国から意見書を集中させよう!ということである。意見書には「利害関係者」が提出できるとあるが(公有水面埋立法に従って便宜上そう書いてある)、ジュゴン保護とか環境問題、税金の使われ方など、全ての人が利害関係者として意見書を提出することが出来るのだ。
 辺野古の環境アセスの時は、全国から3,000件以上の意見書が提出されたそうだ(私も提出した…ちなみに私の過去のブログ記事には、5,825通の意見書が提出されたとあるが?)それを上回る数の意見書を提出しよう!とのことである。
 一通り、講演が終わって質疑応答となる。こちらの音声が向うに届かないので、2~3件まとめて質問を出してもらい、携帯電話で北上田さんにお伝えするという方法をとった。毎日新聞が掲載した集会宣伝の記事を見て参加したという、北上田さんの高校の後輩であるという方も質問された。
 その後、各団体、個人からのアピールを終え、集会は終了…参加者は80名、リモートで参加されたのが20名ということであった。
 さて、会場の片づけを終えると、デモでありますっ!
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 隣の公園で隊列を整える…まだまだ暑いし、高齢者も多いので、参加者はここでぐっと減る。前の道を東に向かって、国道2号を目指す。

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 道路を横断して、左側通行となる…辺野古新基地建設反対!沖縄の民意を、無視するな!等のコールが響く。

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 国道2号に出て、野田阪神前から東に向かい、大阪環状線の高架をくぐる。コールばかりでなく、
各人のアピールも行われる。基地建設に使うカネを、コロナ対策にまわせというのもある。

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 いつも中の島からデモ出発して解散する西梅田公園のある阪神高速の高架下でまた右側通行になる…ここから西梅田方面に入る。

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 四ツ橋筋を渡って、もうすぐ新地のスエヒロ本店前…ここで今日は解散!新地は日曜日だからか、人が少なかった。
 皆様おつかれさまでした!