たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

2024年01月

DV加害者更生プログラムとは何か?

 先日の日曜日、28日に茨木市のローズWAMで行われた集会、ハラスメントのない社会を求めてに参加してきた。メインの講師は、松村徳子さん…水平社ボランティアガイドや、日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワークなどで活躍されている。奈良県吉野郡の生まれで、女人禁制の大峰山参りをする人が宿泊する街道筋の旅館が生家だったそうな。そこで「わけあり」の女性が「仲居さん」として働いていたり、なぜ大峰山には女性が入れないのか?ということに疑問を持ったりしていた。水平社運動を研究していると、出てくるのは男性の名前ばかり、女性は何をしていたのだろう?(様々な条件のもと、女性の名前がでてこない)…his storyから、her storyへ、ジェンダー視点での歴史見直しも行っているとのことである。
 様々なハラスメントについて説明をうける…最近は「知的ハラスメント」マンスプレイニングというのもあって、これは「男性が説明する」(manとexplainを組み合わせた造語)というもので、たのんでもいないのに(大生が女性に対し)えらしうに説明をしていくもの…こういったことも「ハラスメント」になるのである。様々なハラスメントの根っこにあるものは、力を使ってでも上に立ちたい、弱いものを支配してもよい、特恵意識、暴力容認、ジェンダーバイアスなどである。DV(Domestic Violence)とは、家庭内などでの親密な関係の人に対する、こころとからだへの暴力のことである。ここで「殴る・蹴る」などの身体的な暴力に比べ、言葉でのモラハラ(モラルハラスメント)は軽く思われがちだが、そんなことはない…身体的暴力、精神的暴力、経済的暴力、デジタル暴力、性的暴力すべてDVである。DVは被害者から、自分の考え、自分のやり方、生き方(自分らしさ)、価値観、自己決定権、人間関係、自信、自尊心、尊厳などを奪い、被害者に対し恐怖心、無力感、自責の念、あきらめ、絶望感などを植え付けるのである。
 ここでDV加害者プログラムと名何か…これは被害者支援のひとつであり、加害者を買えるものである。加害者が変わらない限り、相手を変えて被害者はふえるものだし、「変わってほしい」と名がうパートナーも多い、また親権や監護権、面接交渉権など、子どもに与える影響を軽くするという目的もある。DV加害者に対し
①相手を支配するために、手段として「(暴力を)自分が選択した行為である」ということに気づき、やめる。そのために価値観を変える。
②してしまったDVによる結果(嫌われる・別居・離婚など)に向き合い、その責任をとる。
③暴力でないほかの方法を選べるよう、学びと訓練を行う。
これらを達成するため、グループで行う教育的・心理的プログラムをが「DV加害者更生プログラムである。治療でもカウンセリングでもない、精神的な病気や性格、飲酒などがDVの原因とは考えない…教育と訓練の場である。また、女性のファシリテーターが必ず入り、被害者である女性の視点を絶えず意識させるものになっている。また加害者更生プログラムには「卒業」という概念がなく、少なくとも52回以上は参加してもらう、パートナーが「もう行かなくていい」と行った時だけが「卒業」となる。ここまでやるのは10人に2人ぐらいで、7年から8年くらいかかるものなのだそうな。
 従って加害者プログラムの対象者は、「自分を変えたい」という意思を持つ人、持ちづづけられる人で、パートナー面談が可能か人、かつ精神疾患やアルコール依存症、薬物依存症などの問題を抱えていない人である。またプログラム参加は有料となる。(精神疾患や依存症は別途治療が必要となる)
 DV加害者たちに共通する問題点として
◇正しい病◇自己中心的◇暴力容認意識◇特権意識(男らしさ・女らしさの偏見)①身のまわりの世話をしてもらう権利②気分や心のケアをしてもらう権利③自分を最優先にしてもらう権利④性的欲求のケアをしてもらう権利⑤服従してもらう権利⑥責任や批判から逃れる権利◇女性を見下す意識◇所有意識◇嘘をつく◇しつこい◇自分の暴力を相手のせいにする◇自分のDV行動の事実認識が甘い◇自分こそ被害者だと考える◇相手の態度・行動や弱点に焦点を当て大げさに考える◇自分の気持ちが一番大事◇相手の痛みに無頓着◇すぐ白黒をつけたがる◇夫婦は一心同体という意識◇恩を感じてほしがる◇嫉妬心が強い…などがある。
 DV加害者プログラムで、変わるのに時間はかかるものの、通い続ける人は少しずつ変化する…自分がやっていることはDVでだめなことと理解するようになり、体への暴力はしなくなる、我慢するようになる、態度や行動を変える、相手に共感できるようになる…ただ、またやってしまうということも起きやすいのだそうな。
 DVをなくすために私たちができること…「産まれた時からの加害者」はいないということで、◆誰もがDVについての正しい知識を持つ◆加害者に共感しない、味方をしない◆被害者を孤立させない、相談相手になる◆加害者の暴力を認めない、孤立させない◆次世代の人間関係のモデルになる◆ジェンダー平等のための子育て・教育 暴力やジェンダーに敏感な社会をつくるということであった。

 松村さんの講演のあと、河上リサさんから「元男性でもあるトランス女性の私が受けた性被害について」と題したアピールがあり、パートナーの実家で暮らしていたが、義父からハラスメントを受けて家から追い出されたこと、ニューハーフのクラブにいた時、先輩からハラスメントを受けたことなどを話された。
 そのあと、簡単なワークショップが行われ、お二人の講演について感じたことや質問などをグループごとにまとめ、発表するという方法で進められた。

 松村さんんの講演、河上さんのお話も何方も大切なことであり、特に松村さんはパワーポイントの資料を沢山つくっておられたのだが、時間不足で全てを出すことができなかった。お二人の話を一つの集会で聞くのではなく、もっと時間を取ってじっくりと聞くことができればと思った。

宝島裁判控訴審尋問満員御礼!

 25日、宝島社「大阪ミナミの貧困女子」差別出版裁判の控訴院、控訴人と被告、証人に対する尋問が行われた。
控訴審の尋問で傍聴席は満員!
 本日1月25日、大阪高裁202大法廷で、宝島社裁判控訴審の尋問が行われました。
宝島社側の傍聴人もつめかけたので、入り口で傍聴券が配布され、90席分がなくなったそうです。中に入っての傍聴が出来なかった方もおられるようで、90名以上の傍聴人が駆けつけたことになります。

裁判官は、まずはじめに宝島社を訴えた裁判と、編集者を訴えた裁判は1審で別々に進められてきたが、併合して審理を行う旨述べました。

始めに宝島社側の証人、小林氏に対する尋問、続いて控訴人である村上さんに対する尋問が行われ、10分休憩のあと、被告人の一人、角田氏に対する尋問が行われました。

主に、
・本の帯(「体を売るしかない」などと書かれた)は誰が作成したのか、それは差別的なものなのか?
・本の企画はいつ、どのようにして決まったのか?企画書はあるのか?企画についての意思疎通は図られていたのか?村上さんと角田氏との間で、企画のコンセプトについてどのぐらい共通認識があったのか?
・著者とされる方々での意思疎通、および編集長である小林氏との意思疎通はどの程度であったか?原稿の構成において、どのぐらいのやりとりをしたおか?

・村上さんの書いた原稿について、誰が改変したのか?村上さんが修正してほしいということについて、どのぐらい伝えたのか、伝わっていたのか?原稿修正の最終責任者は誰になるのか?
・村上さんが「出版からおりたい」「名前を出さないでほしい」との申し出があった時、どのような対応をしたのか?電話の対応の中で「損害賠償1000万円!」が出たのはなぜか?それはどういう意味か?

・著者名を「村上薫、川澄恵子」と決めたのはいつか?変更ができなくなったのはいつか?(出版業界で言う「部決」をしたのはいつか?)「川澄恵子」なる女性ライター(前田某)が角田氏の原稿をリライトしたことを、角田氏はいつ知ったか?リライトによって角田氏の原稿はどのくらい変わったのか?女性ライターは大阪に来て取材をしたのか?
というようなことが、双方の代理人から問われました。
その中で、
・「本の帯」というのは出版社の編集者が決めるもので、著者と相談して決めるものではない。
・出版原稿の最終稿は、著者にみせるものではない。
・対面でインタビューをしなくても、ネット等で調べるのも”取材”である。
・「企画書」というのは宝島社の中での稟議のためのもので、角田氏や村上さんのような外部のライターに見せるものではない。
・「部決」は出版日のおおむね3週間前(今回は2月10日が出版なので、1月20日ごろ…本になる原稿の修正や出版から降りる、名前を出す、出さないの話が出てきたのと同時期になる)内容は著者と相談して決めるようなものではない。(以上、小林氏証言)
・村上さんの原稿の修正で問題となった「(コロナ流行拡大は)中国人観光客のせい」などという表現は、村上さんの原稿にもとからあった。(角田氏証言…実際は「(コロナ流行拡大は)資本家のせい」となっており、嘘である)
・宝島社内の「企画書」の他に、別の企画書がある。(角田氏証言…おそらく宝島社内で「企画書」を作るための下書き的なもの。これは裁判所に証拠として提出されていない。また、この企画書を使って著者間の意思統一をはかることは可能)
また、本のコンセプトについて、村上さんが考えていたコンセプト(ミナミの街の夜職で働く女性の貧困や困難について政治的、社会的解決を求めるための出版)について、角田氏に文書で説明することはなかったが、キュア相談所の活動などをみて角田氏がそう理解していたことは、こちら側の代理人による角田氏への尋問で明らかにされました。

全般的に、小林氏や角田氏は当然、出版業界での慣行や仕事の進め方について”詳しい”わけですが、裁判官も含め多くの人はそうではない…なのにこちら側の代理人がそれについて”よく知らないから”と言って、業界の慣習や仕事の進め方について等々と述べ「勉強してください」などと上から目線でものをいうところが目立ちました。心象的にどうなのでしょうか?
村上さんは、そのような質問についても、堂々とした受け答えをされていました。


3時間半にわたる尋問は終了し、裁判官から「判決は5月15日 午後3時にこの法廷で行います」との申し渡しがありました。

終了後、弁護士会館での集会で、経緯と本日の感想などが述べられました。

本の帯や原稿について、帯を著者と相談して決めるケースもあるし、参加したジャーナリストから原稿は何回も校正し、やり取りをするので「最終稿を著者に見せない」ということはあり得ないなどの発言もありました。

それでは皆さま、5月15日の判決に結集しましょう!

とまぁ、こんな感じである。
 終了後の支援者集会や、参加した人のFB投稿には「ようやく裁判らしくなった」というものが見られた。やはり”裁判所”の建物で法廷をひらくのだから、ちゃんと関係者に尋問する!という過程は必須なのだ。

 それにしても、「出版業界の常識」「出版の仕事の進め方」を絶対視し(それも「絶対的」なものではなかろう)、居丈高にふるまう小林氏や角田氏の”キレぶり”は、エンタメとしては面白いけれども、はっきり言って裁判官および傍聴人の心証はよろしくないだろう。また、角田氏は被告席に座っていたのだが、ふんぞり返るなどして態度が悪い(尋問には真面目に答えていたが…)
 一方で村上さん側も、本の帯のフレーズ…「体を売る」のではなく「性的サービスを売る」、セックスワーク論について、残念ながらフェミニズム内では一定の支持があるものの(拒否する人もいる)、一般社会ではまだまだ受け入れられていないことに対する”いら立ち”的な答弁もみられた。

 とりあえず私の感想…
・本を出版するにあたっての「企画書」は宝島社内での稟議に使うものなので、それを村上さんや角田氏のような外部のライターが見ることはないのは理解できる。だが、宝島社内の企画書とは別に、本のコンセプトを示した企画書が存在し(おそらく角田氏が宝島社に説明するためにつくったもの)、それは裁判所に証拠として提出されていないようだ。宝島社が裁判所に対し、全体像を明らかにしていないという心証をもったであろう。
・本を製作するにあたって、宝島社(小林氏:編集長)と編集者、角田氏、村上さん他の著者との間で綿密な意思疎通ができていなかった…これで本づくりに突っ走ったら、著者の考えていることと違うコンセプトのものが出来てしまう。また、名前を変更したい、出版から降りたいという「トラブル」が出版間際に起こってしまうのもやむを得ないだろう。これはひとえに宝島社側、そして編集者の説明不足に起因するものだ。
・本のコンセプトの共有について、宝島社側の代理人が村上さんへの尋問で、コンセプトの共有化のための文書等がない!ということを明らかにしたが、村上さん側の代理人による角田氏への尋問で、角田氏がちゃんと村上さんが持つコンセプトを理解、共有していたことが明らかになった。そりゃ角田氏は当時、人民新聞に出入りし、キュア相談所についてもよく知ったうえで本を作ろうとしたのだから、ある意味当然だろう…それにしても、それではなぜあんな内容の本になるのか?

とりあえず、出版にあたって、編集者とライターとの間の意思疎通がうまくいってないにもかかわらず、拙速に進められたということが浮き彫りになった尋問であったと思う。宝島社側の態度もよくない…だが、判決となるとまた別だ。
・宝島社側はたしかに「いいかげん」ではあるが、法的に責任はない、あるいは法的責任を取らせるのは難しい…絶版・謝罪は無理、賠償も無理?
・角田氏には責任がある?それとも法的責任まではない?…賠償がみとめられるかどうか?
・意思疎通の不備には、村上さん側にも責任がある?…ということで、控訴棄却?
・いちおう、判決文には宝島社側の「いいかげん」出版の事実は認定される?

裁判官の判断待ちということになる。

ということで、5月15日(水)15時からの判決言い渡しに結集しよう!


ハラスメントのない社会を求めて

 集会のお知らせ
ハラスメントを許さない会・関西
連続学習講座②
2024-01-28 ハラスメント集会
ハラスメントのない社会を求めて
講師 松村徳子さん
演題 DV加害者更生プログラムから

日時 1月28日(日)
 14:30~16:30/開場14:00

場所 茨木市立男女共生センター
  ローズWAM 501・502会議室
 阪急茨木市駅西へ約500メートル
 JR茨木駅東へ約800メートル

資料代:500円
 困窮者無料。受付でお伝えください

講師紹介
 1963年奈良県吉野郡生まれ、生家は街道沿いの料理旅館。大峰山山上参りに向かう男性たちや、「仲居さん」としてまた「嫁」として働く女性たちの姿を見て育つ。
◇主な活動 水平社博物館ガイドボランティア 奈良女性史研究会 「大峰山女人禁制」の開放を求める会 日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク 夜間中学をつくり育てる会 DV/デートDV防止教育ファシリテーター DV被害女性支援プログラムファシリテーター DV加害者プログラムファシリテーター ほか
◇ライフワークは「被差別の歴史に学ぶ」「ジェンダーと人権」

ゲスト 河上リサさん
「鏡をのぞけば~押された背中」監督
演題:元男性でもあるトランス女性の私が受けた性被害について
本ニューハーフの精神保健福祉士。24歳で戸籍上の性別を男性から女性に変更し、現在は無知からくる偏見や差別に喘ぐトランスジェンダー当事者のリアルな姿を可視化すべく情報発信を行っている。

お申込み不要

連絡先/サポートユニオンwithYOU
  ☎072-655-5415

主催 サポートユニオンwithYOU
   ハラスメントを許さない会・関西

1・27パレスチナに自由を!集会&デモ

 集会&デモのお知らせ…関西ガザ緊急アクションより…  パレスチナに自由を!
集会&デモ行進

■1月27日(土)
 17:00 新町北公園 集会
 17:40 なんば駅に向けてデモ出発

だそうです。

 土曜の夕方の企画です。

宝島裁判 控訴審尋問傍聴へ!

 宝島裁判のお知らせ…1月25日(木)控訴審の尋問が行われます。
 傍聴闘争に決起しよう!
20240125 宝島裁判控訴審
この1日の尋問で決まります
宝島裁判
傍聴のお願い
大阪高裁202大法廷
日時
1月25日(木)
13:30ー16:30

閉廷後、弁護士会館で報告会を行います

プログラム
()内は尋問担当の弁護士
・小林編集長(芳賀弁護士)
・小林編集長(富崎弁護士)
・村上(上林弁護士)
・村上(芳賀弁護士)
・角田裕育(芳賀弁護士)
・角田裕育(仲岡弁護士)

この日の尋問で3年間の闘いの結果が決まります。やっと勝ち取った重要な尋問です。短時間でも構いませんので傍聴に来てください。

差別本の絶版と謝罪を求める

注)芳賀弁護士は、宝島社側の代理人
  富崎弁護士、上林弁護士、仲岡弁護士はこちら側の代理人です。
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

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