その2の続き。ここでトイレ休憩とカンパのお願い…
その後、質疑応答になるのだが、その前に会場から4名ほど追加で発言があった…問題提起というところか。
渋谷さんは、ウクライナの徹底抗戦を断固支持すると表明した後、国家の”指揮権”についての話をされた。ワグネルの”反乱”も、民間軍事会社がロシア国家の指揮権に入るかどうかの”回答”であった。国家の指揮権下で、どうゆうふうに左派が運動していくか、ウクライナ社会運動の左翼はその中で非常にうまく運動をしていると説く。ロシア革命時、ウクライナのマフノ軍は対独パルチザン戦争でドイツ軍や白軍を追い出しはしたが、後に赤軍がマフノを解体して、指揮権をよこせと言って来た。スペイン内戦時にはPOUM(トロツキスト組織)が、スターリン主義から、統一指揮下に入れ、入らなければファシストの手先と見なすとされた。チトーのパルチザン、中国の抗日戦争で根拠地を広げることも、指揮権の問題につながる。日本からウクライナの支持・支援をしていくなかでウクライナの指揮権下でたたかう左派にどうやってつながるかが課題であると説いた。
埴生さんは、党派ではなく個人としての発言であると前置き後、左翼内のプーチン・ロシアびいきにはうんざりしている。レーニンの民族論や、民族自決権論を学習しなおすべきだ。プーチン=スターリンは、ロシア正教の権威も使って、ロシア帝国の再来を考えているのではと述べた。そして左翼がなぜこのような基本的な間違いを犯しているか?それは公正や倫理ということを等閑視しているからだ。ウクライナの抵抗をあれこれあげつらっているのは、ヘイト左翼(ヘサヨ)である。性暴力被害者へのセカンドレイプに等しい。ウクライナの”親露派”が宗主国の軍隊を引き入れている、彼らはマジョリティだ。世界は力と力のぶつかり合いだけだと考えているのでは?左翼における公正さや倫理の向上が求められていると説いた。
小林哲夫さんからは、2020年代の大学生や高校生の社会運動についての紹介があった。ウクライナ戦争にあたっては、高校生の街頭募金活動の動きがはやく、かつてのエリート校ではなく、普通の高校生が目立った。また大学では党派の紐づけではない社会科学、現代思想系サークルが残っており、学生は本に飢えていること、生活が苦しいので、生活改善を求める「だめライフ愛好会」があちこちで立ち上がっている…2015年の「SEALs」から8年、1960年から8年のアナロジーではないか?もし若い人から半世紀前の運動について聞かれたら、教えてあげて下さいとのことであった。
津野さんは、関西の左翼は義理人情の世界である。また日本共産党は、ソ連・中国は覇権主義だと考えているため、まとまる。ロシアがウクライナを攻めたのは国内問題からという見解を示した。
ここからようやく質疑応答になるが、まずNATO,西側からの武器供与についてどう見るか、ウクライナの反転攻勢が始まったとされているが、うまくいっていない…わざと供与する武器を少なくして戦争を長引かせ、より「武器商人」側が儲けるのでは?という質問がなされた。4名のスピーカーもその質問が出ることは想定内であり、4人とも「武器供与するとは言えない」とはっきりしていた。1916年3月、アイルランドで「イースター蜂起」が起こった。ドイツからの武器供与があった一方、アイルランドはイギリス側であったが、レーニンはこの蜂起を支持した。被抑圧民族が命をかけて闘っている。自己決定権を認めるのであれば、暴力であれ、非暴力であれ、やり方を決めるのはウクライナの人々だ。米欧の援助が「小出し」であるから、ウクライナの犠牲が増えている面もある。ドイツ、緑の党は武器供与の急先鋒だ。その一方で、日本には憲法9条があって、ブルジョワジーの手足をしばっている。そのしばりを解きたい連中が、武器輸出をしたがっている。だから日本は武器供与そしてはならない、消防車や救急車を送ればよい。日本から武器を送るのは、相手を軽んずることにもなる…とのことであった。(ベトナム戦争時に反戦の側から、ソ連や中国はベトナムに武器を送るな!という運動はなかっただろう。日本でも第四インターは「ベトコン(ママ)に武器を送ろう」などと言ってたそうな)
その後、質問というよりは意見で、日本の軍事費増大について「丸腰ではいけない」という意見が出る一方、今のロシアはかつての日本と一緒だったという意見が出る。日本人民が戦争責任をあいまいにしてきたから、これが言えるかということが問われている。
宮古島出身の方から、琉球弧へのミサイル配備について非常に危機感を持つ、外交によって戦争を回避するというが、どうゆう外交なのかという質問があった。
これは、沖縄については非軍事化、台湾については現状維持を目指す「人民の外交政策」になるだろう。東中国海を平和の海に、沖縄の自決権と台湾の自決権を目指すということになるのだが、“ヤマト”の闘いを抜きにしてはいえない。中国、台湾、韓国、朝鮮の民衆との連帯、そこから外交へということになるとのことであった。
ルネサンス研究所の方から、ウクライナが武器を取って戦うことを支持するが、そこには様々な政治勢力がいる。どこの政治勢力を支持するかが重要であるが、ところが”国家”や”民族”が主語になっている。民族ではなく、住民の自決(オートノミー)を支持したい、という旨の発言があった。
これについては「ウクライナ社会運動」にカンパを送る運動をしている、100人ぐらいの団体だが、戦後復興のことまで考えているということであった。
時間が来たのでシンポジウムは終了、マルクス主義にとって民族問題はアキレス腱であることが主催者およびスピーカーの中から出た…おつかれさまでした。
その後、質疑応答になるのだが、その前に会場から4名ほど追加で発言があった…問題提起というところか。
渋谷さんは、ウクライナの徹底抗戦を断固支持すると表明した後、国家の”指揮権”についての話をされた。ワグネルの”反乱”も、民間軍事会社がロシア国家の指揮権に入るかどうかの”回答”であった。国家の指揮権下で、どうゆうふうに左派が運動していくか、ウクライナ社会運動の左翼はその中で非常にうまく運動をしていると説く。ロシア革命時、ウクライナのマフノ軍は対独パルチザン戦争でドイツ軍や白軍を追い出しはしたが、後に赤軍がマフノを解体して、指揮権をよこせと言って来た。スペイン内戦時にはPOUM(トロツキスト組織)が、スターリン主義から、統一指揮下に入れ、入らなければファシストの手先と見なすとされた。チトーのパルチザン、中国の抗日戦争で根拠地を広げることも、指揮権の問題につながる。日本からウクライナの支持・支援をしていくなかでウクライナの指揮権下でたたかう左派にどうやってつながるかが課題であると説いた。
埴生さんは、党派ではなく個人としての発言であると前置き後、左翼内のプーチン・ロシアびいきにはうんざりしている。レーニンの民族論や、民族自決権論を学習しなおすべきだ。プーチン=スターリンは、ロシア正教の権威も使って、ロシア帝国の再来を考えているのではと述べた。そして左翼がなぜこのような基本的な間違いを犯しているか?それは公正や倫理ということを等閑視しているからだ。ウクライナの抵抗をあれこれあげつらっているのは、ヘイト左翼(ヘサヨ)である。性暴力被害者へのセカンドレイプに等しい。ウクライナの”親露派”が宗主国の軍隊を引き入れている、彼らはマジョリティだ。世界は力と力のぶつかり合いだけだと考えているのでは?左翼における公正さや倫理の向上が求められていると説いた。
小林哲夫さんからは、2020年代の大学生や高校生の社会運動についての紹介があった。ウクライナ戦争にあたっては、高校生の街頭募金活動の動きがはやく、かつてのエリート校ではなく、普通の高校生が目立った。また大学では党派の紐づけではない社会科学、現代思想系サークルが残っており、学生は本に飢えていること、生活が苦しいので、生活改善を求める「だめライフ愛好会」があちこちで立ち上がっている…2015年の「SEALs」から8年、1960年から8年のアナロジーではないか?もし若い人から半世紀前の運動について聞かれたら、教えてあげて下さいとのことであった。
津野さんは、関西の左翼は義理人情の世界である。また日本共産党は、ソ連・中国は覇権主義だと考えているため、まとまる。ロシアがウクライナを攻めたのは国内問題からという見解を示した。
ここからようやく質疑応答になるが、まずNATO,西側からの武器供与についてどう見るか、ウクライナの反転攻勢が始まったとされているが、うまくいっていない…わざと供与する武器を少なくして戦争を長引かせ、より「武器商人」側が儲けるのでは?という質問がなされた。4名のスピーカーもその質問が出ることは想定内であり、4人とも「武器供与するとは言えない」とはっきりしていた。1916年3月、アイルランドで「イースター蜂起」が起こった。ドイツからの武器供与があった一方、アイルランドはイギリス側であったが、レーニンはこの蜂起を支持した。被抑圧民族が命をかけて闘っている。自己決定権を認めるのであれば、暴力であれ、非暴力であれ、やり方を決めるのはウクライナの人々だ。米欧の援助が「小出し」であるから、ウクライナの犠牲が増えている面もある。ドイツ、緑の党は武器供与の急先鋒だ。その一方で、日本には憲法9条があって、ブルジョワジーの手足をしばっている。そのしばりを解きたい連中が、武器輸出をしたがっている。だから日本は武器供与そしてはならない、消防車や救急車を送ればよい。日本から武器を送るのは、相手を軽んずることにもなる…とのことであった。(ベトナム戦争時に反戦の側から、ソ連や中国はベトナムに武器を送るな!という運動はなかっただろう。日本でも第四インターは「ベトコン(ママ)に武器を送ろう」などと言ってたそうな)
その後、質問というよりは意見で、日本の軍事費増大について「丸腰ではいけない」という意見が出る一方、今のロシアはかつての日本と一緒だったという意見が出る。日本人民が戦争責任をあいまいにしてきたから、これが言えるかということが問われている。
宮古島出身の方から、琉球弧へのミサイル配備について非常に危機感を持つ、外交によって戦争を回避するというが、どうゆう外交なのかという質問があった。
これは、沖縄については非軍事化、台湾については現状維持を目指す「人民の外交政策」になるだろう。東中国海を平和の海に、沖縄の自決権と台湾の自決権を目指すということになるのだが、“ヤマト”の闘いを抜きにしてはいえない。中国、台湾、韓国、朝鮮の民衆との連帯、そこから外交へということになるとのことであった。
ルネサンス研究所の方から、ウクライナが武器を取って戦うことを支持するが、そこには様々な政治勢力がいる。どこの政治勢力を支持するかが重要であるが、ところが”国家”や”民族”が主語になっている。民族ではなく、住民の自決(オートノミー)を支持したい、という旨の発言があった。
これについては「ウクライナ社会運動」にカンパを送る運動をしている、100人ぐらいの団体だが、戦後復興のことまで考えているということであった。
時間が来たのでシンポジウムは終了、マルクス主義にとって民族問題はアキレス腱であることが主催者およびスピーカーの中から出た…おつかれさまでした。