たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

2021年04月

エントロピー増大則は、難しい⁉(その1)

 先日書いたメタネーションなんかやめとけ!記事中に
 なにかにエネルギーを投入してエネルギーを「蓄え」それをまた取り出してもエネルギーは増えたりはしない。むしろ蓄えたり取り出したりする時に損失が出る…エントロピーが増大する…ので、変換効率は1より大きくなることはない。
 てなことを書いた。
 ここには、熱力学第一法則、熱力学第二法則という重要な物理法則について書かれている。
 手元にある大学物理の教科書(理系の教養課程で使うヤツ)を紐解いてみよう。
 まず教科書では、熱と仕事は等価であることを解説している。有名なジュールの実験…おもりを落下させることにより水中で羽根車を回転させ、水の温度を上げた…が紹介されている。ここでいう「仕事」というのは物理学でいうところの「仕事」であり、力×移動距離で表されるものだ。日々、我々が労賃をかせぐための、あるいは使用価値を創造するための仕事(労働)ではない。

 熱力学第一法則
「任意の過程の前後で、体系の内部エネルギーの変化量は、その過程で体系がなされた仕事と、受け取った熱の和に等しい」
 体系がなされた仕事というのは、外部から力学的なエネルギーを受け取っているという事、受け取った熱というのは、熱エネルギーを受け取ったということで、これは一般的なエネルギー保存則ということだ。ある「体系」にエネルギーを加えてそれを「蓄え」ても、当然加えたエネルギーは増加しない。
 式で表すと
 dU=d’W+d’Q
(U:内部エネルギー W:仕事量 Q:熱量 dは任意の過程における変化量であることを示す記号)
 これは外部からエネルギー供給を受けることなく動き続ける「第一種永久機関」の存在を否定する法則である。
 
 熱力学第二法則
 ところで先のジュールの実験では、水に「仕事」を加えることで水の温度が上昇した。羽根車を回すおもりは自然に落下していくが、仕事と熱が「等価」であるならばジュールの実験の装置(機関)において、自然に水の温度が下がり、羽根車が逆回転しておもりが上昇する…すなわち水の持っている熱エネルギーが仕事に変化するということが起こらないのは何故か?ということが問題になる。熱力学第一法則はこのことを否定していない。
 う~んこまった、どうしよう!というわけだが、そこは開き直ったのである自然とはそうゆうものだ‼と…
 ということで、イギリスのトムソンは
「熱の吸収過程のみをもつ循環過程は存在しない」(トムソンの原理)
 ドイツのクラウジウスは
「熱機関が、1サイクルの後、低温の熱源から高温の熱源に高温の熱源に熱を移す以外、何の変化も伴わないようにすることはできない」別の言い方をすれば「何らかの他の変化を残さずに熱は低温物体から高温物体に移ることはできない」と表現した。
 分かりやすく言えば、熱は何もせずに低温から高温に流れることはない!ということだ。
 これが熱力学第二法則である(キリッ!)
 ちなみに「熱機関」とは、仕事源として考えた循環過程のことであり、蒸気機関や内燃機関は実用化されている熱機関である。なお工学の世界では蒸気機関や内燃機関(ガソリン機関、ディーゼル機関等)を様々扱い、いろいろこまかな仕組みを考えたりするが、ここで扱う熱機関はそういった細かい内容を省略し、簡易化・仮想化したモデルを示すことになる。

 高校の物理の教科書では、このような話で例えられる。寒い冬に部屋の温度は外気温につられて下がってゆくが、ひとりでに寒い外気から熱が入って来て部屋を暖めるということは起こらない。部屋を暖めるにはエアコン(外からの「仕事」)がいるのである。あるいは冷たい物質と熱い物質をくっつけると、熱い物質から冷たい物質に熱が移動し、温度が等しくなって熱の移動は止まるが、冷たい物質から熱い物質に熱が移動し、熱い物質の温度がより上昇し、冷たい物質の温度がより低下するということは起こらない。
 ちなみに熱力学第二法則は、そこらへんにある「熱の供給源」から熱エネルギーを仕事に変えて運動を続けることができる「第二種永久機関」の存在を否定するものである。例えば道路や海から無限の熱エネルギーの供給を受けて走り続ける、燃料不要の夢の自動車は船は存在しないということである。
(つづく)

薄めて排出はモラルハザードを招く

 福島原発事故の汚染水を海洋放出する問題において、主にトリチウムの処理の問題についてある人がこんな提案をしている。曰く、海岸から数十キロ離れた漁場でない海域まで長いパイプを架設し、薄めた「処理水(トリチウム水)」をそこで放出、速やかに希釈して海洋中のトリチウム濃度と同等レベルにすれば良いということだそうな。
 トータルで約860兆ベクレル!(あるいは年間で22兆ベクレル)というトリチウム排出量も、太平洋の海水全体に含まれるトリチウム量を増加させるものではないとのことである。
 だがこうした考え方が適用される、適用して良いろいうのであれば、どんな毒物も「薄めて太平洋に流せば大丈夫!」ということになりはしないだろうか?様々な毒物、例えばPCBもサリンも、天然の海水中には存在しない。だが検出限界以下まで薄めることは、太平洋の水をもってすれば可能だ!だからそうした毒物も、こっそり太平洋に流せばOK!ということになる。
 しかし、どこかの企業なり国家なり、あるいは世界征服を目指す悪の組織⁉なりがPCBを太平洋に流したら、思いきり批難され、ボロクソに叩かれるだろう。罰則を受けるかどうか、そもそも公海上でそれをやったら、誰が罰するのかというのはまた別問題だが、それでも多くの人は海にPCBを流した奴を処罰しろと主張するに違いない。
 しかし福島の原発事故処理にあたっては、毒物を環境基準以下に薄め、さらに海で希釈してうやむやにしようとしている…これは一種のモラルハザードではないか!
 もちろん、トリチウムを水から集めて分離するのは非常に難しい(技術があることはあるらしいが)ので、原発を運転していれば普段からトリチウム水が出ている。その「環境基準」が日本では6千ベクレル/ℓ以下ということになっている。「処理水」は1500ベクレル/ℓ以下で流す…だが、その「処理水」は実は「汚染水」で、トリチウム以外の核種、セシウム134、セシウム137、ストロンチウム90、ヨウ素129などが基準値を超えて含まれている…そうしてものを一緒くたに「薄めて排出」することなぞ、二重にモラルハザードである!東電を甘やかしてはイケナイのだ!

 ところでPCBを薄めて流すには、どのくらいの水(海水)が必要か?
 PCBに関する環境法令基準等によれば、PCBの排水基準が0.003㎎/ℓである。3㎎排出するのに1000ℓ、1㎥の水で薄めなければならない。3g処理するなら1,000㎥、10m×10m×10m、質量で千トンの水が必要だ。PCB3グラムを不法投棄する悪の組織は、まず千トンの水を貯えるタンクなりプールなりを作らなければならない。
 そして水質環境基準は「検出されないこと」定量下限は0.005㎎/ℓ…排出基準の1/6である…だから排出した水は、直ちに6千トンの水で希釈されなければならない。1円玉3枚分、たった3g処分するのにこれだけ余分に水が必要だ!これは大変なので、悪の組織はPCBをそのままポチョンと太平洋に捨てるだろう、3gだし(悪の組織だったら数十キロあっても直接不法投棄するわ!)
 ちなみにPCBは2001年ストックホルム条約により、2028年までPCBを全廃することが決定され、日本においてはPCB廃棄物適正処理の特別措置法によって2027年3月までにPCBを全て廃棄・処理することになっている。高濃度のPCB廃棄物、変圧器や安定機、コンデンサや汚染物は、国の監督のもと運営される中間貯蔵・環境安全事業株式会社(JESCO)の全国5か所のPCB廃棄物処理施設で、地域や品目によって異なるが2026年3月までに、PCBが5000㎎/㎏以下の低濃度PCB廃棄物については、JESCO 以外の認可事業者の処理施設で2027年3月まで処分しなければならない。JESCOの事業には期限があり、それが終了して以降、高濃度PCB廃棄物は実質的に処理できなくなるので、こっそり処理する「悪の組織」が生まれる可能性アリ⁉

おまけ…なんでPCBなんかを例にだしたかというと、1972年(PCB生産中止)までに製造された鋼橋の塗料にPCBが含まれているものがあり、塗り替え塗装時にはがした塗膜がもろに「PCB廃棄物」となるため、ドラム缶に詰めて厳重に保管・管理しなければならなかった…そんなドラム缶が高速道路の橋の下にこっそり保管されていたのである。ただしPCBの処分技術が開発され、またPCB含有量が0.5㎎/㎏以下のものは低濃度PCB廃棄物として扱わないという運用がなされるようになったため、そういった廃棄物も順次、処分されている。ただし塗膜には鉛等の他の有害物質が含まれているため、基本的に有害物質として適切に処分する必要がある。薄めて流したらダメだからね!

メタネーションなんかやめとけ!

 少し前だが、SNSでこんなものが流れてきた…
 「二酸化炭素(CO2)と水素を結合させてメタンガスを合成する技術は、1995年に日立造船と東北大学が世界で初めて開発しました。今、大阪ガスはコストを90%カットできる技術を実用化し、メタンガス販売を行っています。」
(4月8日TBSラジオ『全国朝8時』)
 これはどうゆうものか?二酸化炭素から都市ガスの主成分であるメタンガスを合成できれば、素晴らしいじゃないか!と思われるかもしれない。で、検索してみるとこんなものがあった。
 プレスリリース(2021年1月25日)都市ガスの脱炭素化に貢献「革新的メタネーション」実現のキーとなる新型SOECの試作に成功~水素・液体燃料などの高効率製造にも活用可能な技術の開発~
 (前略)「2050年カーボンニュートラルの実現」に向けて、CO2と水素から都市ガスの主成分であるメタンを合成する「メタネーション」と呼ばれる技術が注目されています。メタネーションにより、既存の都市ガス供給網やガスを使用する機器・設備を引き続き使用しながら脱炭素化を実現できます。当社のエネルギー技術研究所(大阪市此花区酉島)は、CO2と再生可能エネルギーから高いエネルギー変換効率でメタンを合成できる可能性がある革新的なメタネーション(SOECメタネーション)技術の基礎研究に取り組んでいます。(以下略)
 「メタ―ネーション」技術の概要や、詳細についてのpdf
 要は再生可能エネルギーで作った電力をもとに、水と二酸化炭素からメタンガスを作ることで、二酸化炭素排出量削減を行おうとするものだ。この過程でSOEC(固体酸化物形電解セル;燃料電池の逆デバイス)を使い、電力エネルギーで水と二酸化炭素を電気分解し、水素と一酸化炭素にしてからメタンを合成する。プレスリリースは「低コストとスケールアップに適した新型のSOECの実用サイズセルの試作に国内で初めて成功」したというもの。
 で、水と二酸化炭素の電気分解過程は吸熱反応、水素と一酸化炭素からメタンを合成する時は発熱反応だから、後者の熱を前者に利用することで、変換効率を85~90%が期待されるというものだ。だから赤字の紹介文(4月8日TBSラジオ『全国朝8時』)の記述はいささか不正確でもある。まだ大阪ガスはこの技術を使って「メタンガス販売を行って」いるわけではない。

 ぱっと見ると、スゴい技術のように見えるが、ダマされてはいけない!
 「変換効率85~90%」とあるが、何の何に対する変換効率なのか?よくわからないが、おそらく投入する「再生可能エネルギー」電力に対し、得られるメタンガスのエネルギー量のことなのだろう。それでも上限9割である。
 当たり前の話であるが、なにかにエネルギーを投入してエネルギーを「蓄え」それをまた取り出してもエネルギーは増えたりはしない。むしろ蓄えたり取り出したりする時に損失が出る…エントロピーが増大する…ので、変換効率は1より大きくなることはない。
 分かりやすい話をすると、水を電気分解して水素と酸素を取り出す時に使う電力エネルギーをe1、その同じ量の水素と酸素から燃料電池で取り出した電力エネルギーをe2とすると、必ず
   e2  < e1
 となるのである。(このへんの詳しい話は、工業化社会システムの脱炭素化は不可能pdf参照)
 メタネーションの技術は水の電気分解より複雑であるので、メタンを作るのに投入する「再生可能エネルギー」量は、作られたメタンを燃焼して得られるエネルギーよりも大幅に大きくなるだろう。加えて詳細のpdf5ぺージの絵には、もうひとつ別のエネルギー投入量が記述されていない。
 それは反応のキモになる、SOECを製造する時に使うエネルギーと、それから空気中にある二酸化炭素を集めるエネルギーである。これらを考慮すれば、おそらく「変換効率85~90%」というのは、凄く難しいだろう。それ以前に、85~90%の変換効率が可能だったとしても、結局は投入した「再生可能エネルギー」を1割ほど無駄にしていることになる。85~90%の変換効率が無理ならば、エネルギーの無駄はもっと大きくなる。

 不安定な「再生可能エネルギー」を、安定したメタンの形で蓄えておけるという「メリット」を強調する意見もあるだろうが、太陽光や風力で発電される不安定な電力は、そもそもメタネーションを行うプラントでもそのまま使うことは出来ない。プラントで使うためには、一定の蓄電装置を使って定格・定圧の電力が取り出されなけれならない。それだったら、その蓄電装置から直接、エネルギーを取り出したほうが効率が良いわけだ。
 もちろん、都市ガスとしてのメタンの需要はあるだろう…だが高価な「再生可能エネルギー」をふんだんに使ってメタネーションで作られる高価な都市ガスの価格は、普通に化石燃料として採掘され運ばれてくる天然ガスから作られる都市ガスの価格には太刀打ちできない。「二酸化炭素を出す天然ガスの採掘を禁止する!」か、天然ガスが枯渇するかすれば別だが… 
 化石燃料が無くなれば、再生可能エネルギーの生産も出来ない‼
 考えてもみられよ、太陽光パネルや風力発電装置、その周辺の制御装置、そこに使われる半導体その他、今のところ化石燃料を大量に使った工業・鉱業がなければ生産できないのである。そして「再生可能エネルギー」を使って作られる電力価格が、普通に火力発電で発電した電力価格に太刀打ちできないのは、そこに火力発電と同等の資源を投入しても、火力発電より少ない電力しか得られない…逆に言うと再生可能エネルギーで電力を作ると、火力発電より多く化石燃料を使用することになる!ということだ。

 「メタ―ネーション」をいくらやっても、投入したエネルギーよりも取り出されるメタンから得られるエネルギーは少なく、ムダである、投入エネルギーが仮に火力発電から得られる電力ならば、そこで燃やす石炭や石油を直接使った方が効率がいいし、「再生可能エネルギー」から得られる電力であったとしても、その電力を得るためにより化石燃料を消費することになる…メタネーションをやればやるほど、天然ガスを直接使っている以上に化石燃料を消費することになり、二酸化炭素削減「カーボンニュートラル」なんぞにはならないのだ!

お城は全然バリアフリーじゃない⁉

 コラムニストで今年の2月から社民党の常任幹事でもある伊是名夏子さんのブログ記事「JRで車いすは乗車拒否されました」により、鉄道・公共交通のバリアフリーや、それを求めて障害者が声を上げてきたこと、さらにはそう障害者が声をあげることでバッシングを受けることなど、いろいろと問題が提起されているのだが、それはともかく、お城とか城跡公園はあんまりバリアフリーじゃないなというお話である。
 近世に封建領主の城下町としてできた街は日本に多くあり、地方都市にいけばお城跡や城跡を公園として整備しているところは多い。先日行って来た津山城跡、鶴山公園福知山城なんかもそうである。
 鶴山公園は、本丸に登るまで石の階段だらけである。
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 写真はもともとある石段の隣に、より段差の小さい木製の階段を”整備”したもの。
 福知山城も天守閣には階段しかなく、車椅子で直接、天守閣に登るのは難しい。ただし、天守閣の下まではスロープなのでそこに行くことは出来そうだ。
 2年ほど前に行った岸和田城(お城のHP)も天守閣に登るエレベーターはない。
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 岸和田城庭園「八陣の庭」を天守閣から眺めた景色なのだが、これも車椅子だと見られないわけだ。
 さらに以前に行った姫路城世界遺産 姫路城)も、城跡公園も天守閣も階段だらけである。
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 お城にたどり着くまで、階段…

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 急な階段を登らないと、天守からの眺めを楽しめない…これが「お城」のスタンダードだろう。
 ただ、姫路城のご利用案内には、次の通り書かれている。
 姫路城は、江戸時代初期の平山城で、46メートル程の小山の上に築かれていることから、坂と階段が多く、特に天守や櫓には、エレベーターも無く、手摺があるものの非常に急で狭い階段になっております。そのため、姫路城内では、残念ながら車いす利用者の単独での見学はできません。しかし、熟練した介助者が2人から3人で介助される場合、入城口から天守群付近まで見学していただくことができます。(介助者が1人では危険です。) 
 そして、たいがいの城跡公園施設では、障害者と介助者1名について利用料の減免があるのだが、姫路城の場合は車椅子利用の場合、本人と介助者3名までが無料になる。
 地元大阪城天守閣の場合、よくあるご質問
問.車椅子で見学することはできますか
答.1階までの外部エレベーターと館内エレベーターが備えられており、最上階までご案内することができます。係員まで気軽にお声かけください。

 とある。大阪城天守閣はデカいし、鉄筋コンクリートの立派な再建物なので、なんとか内部にエレベーターをつけることができたのだろうが、国宝・姫路城や狭い福知山城にエレベーターを整備するのはなかなか難しいだろう。姫路城や津山城址・鶴山公園のような平山城では、敷地が段差だらけだから、城址公園にスロープを整備すると、元の地形や城郭構造を大幅に改変する必要がでてくるかもしれない。
 ただ城跡公園も広く市民に開放された「公園」であり、また天守閣はお金をとる施設であっても歴史的資料を展示したりしている博物館・資料館のような公共的施設である。また2016年4月には「障害者差別解消法」が施行され、物理的にバリアフリーに対応していない、できないケースでも「合理的な配慮」により社会的障壁を取り除かなければならないだろう。
 こうした城跡公園や天守閣記念物については、元の地形や構造を損なわないようなバリアフリー構造の整備や、介助できる人を常駐させるといった面の整備がますます必要だと、観光旅行がてら考えてみたわけでもある。

おまけその1
 和歌山電鐵も和歌山駅の改札・ホームは地下道を通って階段を上らないといけない(この地下道に下りるエレベーターもない)
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 こんな感じ…だから遠方の車椅子利用者が「スーパー駅長たま」に会いたくなってJRで和歌山駅まで来ても、和歌山電鐵にすぐ乗車することはムズカシイ…駅員さんが十分対応してくれるだろうか?

おまけその2
 「はたらく細胞」では、体の中に階段があるよ~
身体の中に階段があるよ_0001


汚染水海洋放出決定を弾劾する!

 4月13日、菅政権は福島原発事故処理現場から出る汚染水の海洋放出を行うことを決定した。NHKニュースより
トリチウムなど含む処理水、薄めて海洋放出の方針決定 政府
 東京電力福島第一原子力発電所で増え続けるトリチウムなど放射性物質を含む処理水の処分方法について、政府は、国の基準を下回る濃度に薄めたうえで海へ放出する方針を決めました。東京電力に対し、2年後をめどに海への放出を開始できるよう準備を進めることや賠償も含め風評被害への対策を徹底するよう求めています。(以下略)
 「汚染水」とは福島原発事故で溶け落ちたデブリ(核燃料)に触れた冷却水や地下水を集めたもので、当然放射性物質によって汚染されている。「汚染水」を多核種除去設備「ALPS」(アルプス)を通し、トリチウム以外の放射性物質を取りのぞいたものが「処理水」で、これは大量にタンクに溜められているのだが、タンクが満杯になってくるのは避けられないので、何らかの処理をしないとイケナイということで検討がなされていた。
 ところが「処理水」を「ALPS」に通しても、トリチウム以外の放射性物質を完全に除去することは出来なかった。実際、2018年にはストロンチウム90などが基準値の約2万倍の値で検出されている。またトリチウム(三重水素)もβ線を出す放射性物質であるので、これは汚染水と呼ぶほうが適切である。この汚染水を、もう溜めておくことができないから海洋放出するというのだ!

 原則、放射性物質は無害なレベルに減衰するまで保管しておくというのが筋である。
 ところがトリチウムのみ除去して保管するというのが技術的に難しいこと、トリチウム(水)そのものが自然界に普遍的に存在し(宇宙線からの中性子が酸素や窒素原子とぶつかることで生成する)海水中にも含まれていること、更にはトリチウムから発生するβ線は弱く皮膚で止まるため、外部被ばくのおそれがほとんどないことから、トリチウムに関しては、これまで全世界の原発で「トリチウム水」として排出されてきたのが現実だ。実際、福島原発でも事故前は年間約2兆ベクレルぐらい排出していたということだ。だが「内部被ばく」による健康被害が発生するかどうかは、不明である。他の核種による内部被ばくと同時に起こるため評価が難しい。トリチウム(水)の生体濃縮についても、普通の水素や水と同じ挙動を示すので、すぐに排出され濃縮はないとされる一方、体内でタンパク質や糖と結びつけば年単位で残るとする研究もある。一応トリチウムの基準値としてWHOは1万ベクレル/ℓ、日本は6千ベクレル/ℓというものがあるが、これは原発を稼働させ続けるという前提で決められているものだ。なお汚染水の海洋放出についてはトリチウム濃度を1500ベクレル/ℓ以下と、基準値の40分の1以下にするとされている。この1500ベクレル/ℓ以下というのも、原発事故後の地下水バイパスやサブドレンから出てくる水についての運用基準であり、敷地境界で1m㏜/年という法令を遵守するために地下水に”割り当てられた”基準であって、健康や安全についての知見を考慮したものではない。基準の40分の1になったのは「たまたま」である。
 そして今回の海洋放出決定においては、漁業者が反対しているにもかかわらず、その意見を聞いたふりをして問答無用に強行していることだ。リテラの記事によれば、「関係者の理解なしにはいかなる処分もおこなわない」という約束を反故にしたうえ
 菅首相は7日に全国漁業協同組合連合会の岸宏会長や福島県漁連の野崎哲会長らと面会をおこなったが、そこでは反対の申し入れとともに、タンク増設などによって「汚染処理水」の保管を継続するよう要望がなされた。これに対し、菅首相は「しっかり受け止めて対応したい」と発言したというが、一体何を受け止めたというのだ。
 しかも、この面会に菅首相が費やした時間は、たったの20分。ようするに「関係者の声は聞いた」という既成事実をつくっただけ。沖縄の新基地建設問題とまったく同じで、地元の民意をまるっきり無視して踏みにじったのである。

 たった20分しか「関係者」と面会せず、数日後には約束を反故にして強行したのである。
 まったくもって、許しがたい!

 もはやこれ以上タンクを作って溜めることは出来ないのか?そんなことはない。まだまだ福島第一原発を増設する予定地を東電は持っているし、原発周辺に住宅が密集しているわけでもない。必要な用地は購入すればエエのだ。また水のまま溜めておくのが不安ならば、モルタル固化して保管という方法もある。実際問題として、今あるタンクは”仮設”仕様の貧弱なものであり、2月に福島で起こった地震によって、タンクが横ずれするという事故も起こっている…政府の方針によって汚染水を海洋放出するにしても、全部放出するのに40年はかかるので、ちゃんとしたタンクを作ることは急務であるが、とにかく
 タンクを作って、溜めなさい!
 としか言いようがない。
 参考1)リテラに出てくる原子力市民委員会のHP
 参考2)そこの2021年4月11日の緊急声明
 参考3)同じく2021年6月6日の声明 汚染水は巨大タンクを作って100年以上保管せよというもの。

 汚染水海洋放出決定を弾劾し、
        菅政権を打倒しよう!


おまけ1)漁業関係者の同意なしに汚染水放出決定したことは、漁業関係者に重大な決定の責任を負わせず、政治の責任で全てやると政権が判断したと”好意的”に見ることもできよう…2015年に原発敷地内から出る地下水等を流すことに漁業関係者が「合意」している。(風評)被害が出れば合意した関係者もその責任を負うことになる。しかし合意していなければ、なんらかの被害については一方的に政府の責任ということになり、”補償”もそれなりに上乗せされるであろう。だが、コロナ対応でロクな補償…再度の現金給付他…も決定できない菅政権が、そんな格好のいいストーリーを組めるハズもない。ただただカネと強権で反対する人々を踏みにじるだけだろう。(風評)被害について、おそらく「辺野古」のように法に基づかないカネも出すだろうが、それで補償付けになった漁業関係者と、保証業務の中抜きで潤う怪しい企業が出て来るに違いない。
おまけ2)「安全だったら東京湾に流せ!」というのも正論であるが、地元の漁業者以外には言って欲しくないというのが正直なところ…大阪には「要請があれば真摯に検討」などとぬかす連中が権力を握っているので、シャレにならないからだ。もっとも海洋放出はなるべく希釈し、放出後も速やかに希釈されて濃度が薄まり、自然にあるトリチウム濃度に限りなく近づくことがキモだから、閉鎖海域である東京湾や大阪湾、瀬戸内海などに放出するのはダメだからね。
おまけ3)「「飲んでもなんでもないそうですから」と言うヤツが飲め!」というのも正論なのだが、汚染水を飲んでもトリチウム他放射性物質は、尿や便に混じって排出され、環境にバラ撒かれるおそれがある。そんなモノまで放射性廃棄物として何十年、何百年管理しないといけない社会は、嫌だなぁ~
おまけ4)「皇居のお堀に流せ!」というのも見受けられるが、そこにはなんの罪もない生き物が生きているので、ダメ!絶対!
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

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