昨日の続き…次はリモートで、紀藤弁護士の番である。
 紀藤さんによれば、80年代に批判されていた統一教会の「霊感商法」は90年代には成り立たなくなっており、代わりに信者に借金させて献金させ、維持してきたそうだが、裁判等が起こっていたにもかかわらずなかなか報道されてこなかった。92年には教祖、文鮮明がアメリカで脱税で起訴されていたにもかかわらず、特別に日本に入国できたこともあって、教団か「勝利した」と勘違いしていたようだ…そこに92年の「合同結婚式騒動」が起こり、再び統一教会批判が行われるようになった。
DSC07537
 オウム真理教は「救いになるためには権利を侵害しても良い(ポア)」という思考、統一教会の「全ての財産は神側に返す=献金」といっしょ。また、正体を隠した伝道をしているので、日々追いかけていないと統一教会かどうか分からない。統一教会を取り締まり、裁判にかけていれば、オウムの事件は防げたのではないだろうか?オウムも、90年代に事件を起こした他の新興宗教も、統一教会のミニチュアである。「信教の自由」の議論は、すでに90年代にやっていた。統一教会をまねて犯罪を犯した他の宗教団体は、教祖が逮捕されたり、破産・解散したりしているが、本家だけは生き延びている。
 87年に「全国霊感商法対策弁護士連絡会」が結成され、2021年まで3万件の相談、相談の金額は1237億円以上もある。和牛預託商法で最大の被害を出した安愚楽牧場事件では被害者が7万人、被害額は4200億円だが、隠れている被害もあった。統一教会も相談の10倍あるとすれば、被害額は1兆円になる。日本の人口の1~2%の被害者がいるのではないか?
 借金させて献金させるのは効率が悪いので、お金のある人から献金させる、霊感商法も続いているが、モノを介在しない献金にシフトしている。2009年に捜査が緩和され、教団もコンプライアンス宣言を出したが、過去の救済しようとしていない。過去の事件に向き合い、救済をしていれば山上事件は起こらなかった。膨大な被害があるので、向き合うと教団が崩壊する…1億円以上の献金リストでも1000人、1千億円だ。
 宗教法人の解散命令を出しても、団体としては残る…法人格が否定されるだけだ。会社の場合、解散後に社員がバラバラになるが、宗教法人は「勧誘」をしなければならないので、拠点とかは残る。地下に潜ったりは「極左」じゃないのであり得ない、ためにする議論だ。
 政治家にお願いしたいのは、統一教会との関係を絶つこと、広告塔にならないことだ。特に文科省など、監督権限を持つ人は本当にわきまえてほしい。また被害者救済に党派性はない…ということであった。
DSC07538
 紀藤弁護士のリモート講演終了後、5分ぐらい休憩…会場後方では、れいわ新選組の宣伝ブースが出ている。(写真がわるくてごめんなさい)
 休憩後、パネルディスカッションであるが、時間が短い…
 大石あきこ衆議院議員がまず発言、宗教右派による差別排外主義の扇動や、子ども、弱者に人権を与えるなという主張の拡がり、また大阪の政治を牛耳っている維新にも統一教会が関与していることが述べられた。それに対し、白井さんが宗教右派の活性化は1980年代からの世界的な傾向であり、熱狂的なトランプ支持者もその一つだろう。新自由主義でわきあがってくる不安や、自己承認の欠如を補ってくれるものだと説明された。司会のつじ恵さんも、桜井よしこらが統一教会を自分たちの実現させるための道具として利用した、謙虚さのかけらもないと批判した。
 豊中市議の木村真さんは、地方議会と統一教会という題目で発言…といっても、豊中氏では実態はよく分からない。豊中市のHPにSDGsパートナーズ登録というのがあり、そこのリストに統一教会系の団体が入っていた。30万円寄付されたのだが、もう使ってしまったので返金できないとのことだった。
 個別の議員については、調べてみないと分からない…各地の地方議員に、1名ぐらい信者や近い人が入り込むのは簡単だろう。全議員を調べるのは大変なので「怪しそうなヤツ」に絞って調べてみるのがいいだろう。
 木村さんは、安倍について「なぜ勝手に死んどんねん!」と批判、森友問題で悪しき前例をつくってしまった。参列者も少ないみじめでボロボロの国葬だが、しばらくすればみんな忘れるだろうと、岸田は安倍に学んでいる。しかしそうはいかない!カスは去れ!流動化で政権交代を目指そうと訴えた。
 なぜかロビイスト禁止法を作れという話が出てきた(誰から出たかは失念)国会会館に外国勢力(世界日報の記者)が入り込んでいるのは問題だというもの、「スパイ防止法」よりも先につくれという…こういった排外主義的な言論が出て来るのは問題だろう。
 大石あきこさんが、みんなの生活が苦しくなっているのに、国会も開かず予備費で国葬をするのは、どう考えても不平等で許せない!大きな怒りが渦巻いている、政権打倒に向かう戦術を!と訴えて、パネルディスカッションは終わった。
アピールタイムでは、司会のつじ恵さんが、秋の国会で統一教会問題を追及していく。れいわ新選組がその先頭に立つとあいさつ。やはた愛さんが、統一教会は反社会的団体だと聞いた、信仰をバカ(ママ)にしているのがすごく嫌。宗教を利用している人を徹底的に追及していきたいとあいさつ。
 実行委員会からのあいさつに加え、闘う学生から、キャンパスで出されている様々な「国葬反対」の立て看板やチラシが紹介される…27日は東京で闘うのだそうな。
 れいわ新選組から、次の統一地方選挙で大阪府の地方議会選挙に挑戦する3人が決意表明…うち一人は創価学会3世とのことで、なかなか頼もしいものだ。
 集会は280人が結集した。ところどころ看過できない発言もあるが、大成功ということで終わった。

安倍国葬を粉砕し、岸田政権を打倒しよう!