本日、エルおおさか大ホールにて行われた「さよなら原発関西アクション」に参加してきた。今回は集会終了後のデモは中止である。
 まず、主催者のあいさつで「ストップ・ザ・もんじゅ」の池島さんがあいさつ…奇しくも今日は大阪大空襲の日、ウクライナの戦争で原発が攻撃された。一方、日本の原発政策の核は、核燃料サイクルであり、難しいと敬遠されるが、大変重要な問題であるとのこと。
 続いて福井からのアピール、宮下正一さんは、福井で反原発の運動を続けることは困難があるが、関西の運動のおかげでやっていける。私たちは「もんじゅ」をなんとかしたいと思って運動を続けてきた。関西電力旧幹部が3億6千万円もの金をネコババしていたことは、絶対に許してはいけませんと、検察審査会への告発について報告された。
 神田香織さんの講談「ローマ教皇との運命の出会い」…コロナ禍で仕事が無くなった折に、創作講談としてつくったもの。コロナ禍で家族が失業、大学を中退せざるを得なくなった若者と、原発批難者でローマ教皇と出会った少年の物語である。
 避難者からのアピールとして、下澤陽子さんと「Go West!Come West!」の仲間たちが登壇した。下澤さんは東京にも放射能がばら撒かれ、娘さんが体調を悪くしたため、神戸に避難してきたことを訴えた。
 15分の休憩の後、カンパの呼びかけがあってから立憲民主党衆議院議員、山崎誠さんの講演「原発ゼロ・核燃中止を実現するために」が始まる。
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 まず原子力に関わる最新の動きとして、気候危機の対応、カーボンニュートラル実現のためと称して、原発が息を吹き返していること、欧州委員会が原発は「グリーン」なエネルギーであると決定したニュースや、ウクライナの戦争でロシアが原発を攻撃したことを紹介された。原発攻撃については、山崎議員は日本の原発は安全審査において、武力攻撃を想定していない(ミサイルが飛んできても、ミサイル防衛システムがあるから大丈夫なんだそうな)とのことである。一方、青森県六ケ所村の核燃料サイクル施設は、航空機の落下(平時におけるもの)について、その確率(墜落して施設に落ちること)は非常に小さいので、無視しているのだそうな。
 その他、革新的原子力技術として原子力ムラが期待している「小型モジュール炉」や「高温ガス炉」「高速炉」などの紹介、原子力規制委員会委員長が2022年9月に交代すること…現委員長の更田さんは質問に対し誠実に返してくれるらしい…が紹介された。
 核燃料サイクルの動向として、フランス、ロシア、中国、アメリカの状況が紹介される…といっても、アメリカはすでに核燃料の再処理は行わず、直接処理することにしている。日本はフランスと組んで技術開発を行おうとしているが、これは高速炉がないとどうにもならないものだ。
 現在、使用済み核燃料は19,428t、プルトニウムは46.1tある。軽水炉を再稼働すれば使用済み核燃料は毎年いくらかのトン数が出るが、六ケ所村の再処理工場が稼働しても年間800tしか処理できず、現有の使用済み核燃料を全て再処理するのに24年かかる。そして毎年6.5tのプルトニウムが得られるが、日本でプルーサマル12基稼働しても毎年6.5tのプルトニウムを消費することしかできず、現有のプルトニウムは一向に減らないのである。そして軽水炉のものとは違う、使用済みMOX燃料が増えていく。これは処理方法が決まっていないのだ。だから使用済み核燃料は直接処分し、プルトニウムは兵器転用できない形にして処分するしかない。2018年に渡米し、プルトニウム問題について米国でロビー活動をしてきたが、米国は日本がプルトニウムを所有することは絶対に認めない。そして再処理工場も、これまで25回操業開始時期が延長されている。2022年上機に工事が竣工し、操業する予定であるが、防災・避難計画も地元理解プロセスも未定である。今回、操業延期になれば26回目、いつまでも動かない。
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 核燃料サイクルを稼働させれば、使用済み核燃料の「減容化」ができると政府は言っているが、これは使用済み核燃料を再処理すると、それをキャニスターに入れたものより、発生する高レベル廃棄物をガラスとコンクリートで固めたもののほうが容積が少なくなるということでしかない。再処理された使用済み核燃料から採れるMOX燃料とウラン燃料はごくわずかで、大半が劣化ウランである。政府はこの劣化ウランを「戦略的備蓄」と呼んでいるか、高速炉が動かなければこれはただの廃棄物である。
 核燃料サイクルの正当化は、破綻しているのに、なぜ止められないか?使用済み核燃料の行き先が決まらず、立地自治体とも「最終処分地にしない」と言う約束を守られないからだ。加えて潜在的核抑止力を持ちたいと言う願望や、日本に独立した評価機関が無いためでもある。
 立憲民主党の政策として、核燃料サイクル事業の中止、使用済み核燃料は直接処分とする、安易な地層処分の推進は一旦中止し、一旦乾式キャスクによる保管を行い、最終処分に関する技術開発、処分地の選定、最終処分に関わる合意形成などを国の責任で進めるということを上げ、また次世代に責任を負う「未来世代法」の制定構想を進める。エネルギー政策は、原発に頼らない再エネによるカーボンニュートラルを目指すため、2030年まで2013年比マイナス30%の省エネ、2050年までにマイナス50%の省エネを掲げ(断熱の推進など、まだまだできることはあるそうな?)再生可能エネルギーを進めてカーボンニュートラルを達成するのだそうな。

 質疑応答の前に、この会場に大飯原発の運転差し止め判決を出した、元福井地裁の樋口英明裁判長が来ておられるということなので、樋口さんの意見を聞く。原発の本質はエネルギー問題ではなく、「国防」問題である。原発は自国に向けられた核兵器であるとの、明確な答えを頂いた。
 質疑応答の中で、立憲民主党他が過去に出した「原発ゼロ法案」との整合性や見通しについて、山崎議員は、残念ながら党の中にも原発再稼働を認める人もたくさんいる、しかし再生可能エネルギーを増やして原発がいらない状況を作り出していく中で、「次世代未来法」を軸に原発を無くしていくという展望を語られた。
 集会決議が読み上げられ、拍手を持って採択。その後おわりのあいさつが行われ、集会は無事に終了した。