たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

#極右

古参ファシストが死んでも、新しいファシストとの闘いが続く!

 本日、あの極右政治家である石原慎太郎が死んだ。Y!ニュース時事通信より
石原慎太郎氏が死去、89歳 都知事、運輸相を歴任 芥川賞受賞、保守論客
 元東京都知事で、運輸相、旧日本維新の会共同代表などを務めた石原慎太郎(いしはら・しんたろう)元衆院議員が1日死去した。
 89歳だった。神戸市出身。
 一橋大法卒。在学中の1956年、若者の無軌道な生き方を描いた「太陽の季節」で芥川賞を受賞。その後、保守の立場からの評論活動を展開するとともに、国会議員、都知事としても活躍し、2015年に旭日大綬章を受章した。
 政界デビューは68年。自民党公認で参院全国区に立候補し、300万票を超える得票でトップ当選を果たした。72年に衆院にくら替えし、75年に辞職して都知事選に出馬したが、現職の故美濃部亮吉氏に敗れた。その後、国政に復帰し、環境庁長官、運輸相を歴任。89年には自民党総裁選に立候補するなど衆院通算8期を務め、95年に再び辞職した。99年に都知事選に再挑戦し初当選。以後、2011年に4選を果たすまで、いずれの知事選でも他候補を圧倒した。
 都知事としてディーゼル車の排ガス規制に取り組んだほか、中小企業支援を目的に「新銀行東京」を設立するなど存在感を示したが、12年10月に突然辞任。当時の橋下徹大阪市長率いる日本維新の会に合流し、同12月の衆院選に比例代表東京ブロックから立候補して当選、17年ぶりに国会に戻った。
 13年1月には橋下氏とともに共同代表となったが、「東京勢」と「大阪勢」の路線対立もあり、同党は分裂。石原氏は次世代の党を結成し、最高顧問に就任したが、14年12月の衆院選で落選し、政界を引退した。
 保守派ながら、米国とは一線を画す立場を取り、現行憲法の破棄と日本の核保有を主張。また、自衛隊式典のあいさつで差別的表現を用いたり、東日本大震災に関連し「天罰」と発言、後に撤回したりするなど、配慮を欠く発言で物議を醸すことも多かった。
 戦後の国民的スターで俳優の故裕次郎氏は実弟。長男は自民党元幹事長の伸晃氏。次男はタレントの良純氏で、三男の宏高氏は同党衆院議員。

 石原は反米極右政治家であり、中国や韓国・朝鮮を敵視してきた。南京大虐殺は無かったということを早い時期から吐いて回り、慰安婦問題についても一貫して敵対してきた。外国人差別や障害者差別もあたりまえのようにほざいてきた。「尖閣問題」が過熱した時、「尖閣諸島」を東京都が購入するとぶち上げ、民間から資金を集めた(そーいえばあの資金はどーなったんだろう?)そのことがきっかけで「尖閣」の土地を国有化し、中国との対立を深めることになった。
 東京都知事としては、学校現場、教職員に「日の丸・君が代」を強制し、多くの教職員を処分した。また首都圏直下型地震に備えると称して、大規模防災訓練に自衛隊を動員し、軍事車両を都心に走らせたのである。
 残念なことに、このようなファシスト(突撃隊として、弟の裕次郎に関わる石原軍団がある)、差別主義者、歴史修正主義者を50年近くに渡って国会議員や東京都都知事と言った政治の要職につけていた日本のあり方も凄く問題なのだが、それはともかく死もまた社会奉仕である。追悼なんぞしてはイケナイのだ!

 ところで現在、別のファシストが立ち現れ、日本を覆いつくそうとしている!#なにわのナチス 維新だ!皆さんも既にご存じであろうが、こんなことが起こっている。
「ヒトラー投稿」をめぐり維新・馬場氏が立憲。菅氏に直接抗議…議論は平行線に終わる
 立憲民主党の菅直人最高顧問が、日本維新の会を創設した橋下徹氏に対して「ヒトラーを思い起こす」などとツイッターに投稿したことについて、2月1日、維新の馬場伸幸共同代表が菅氏に一連の投稿の撤回と謝罪を求め、抗議文を手渡しました。(以下略)
 もともとは菅氏がツイッターに、橋下の演説や政治内容を批判して「ヒットラーを思い起こす」と批判書き込みをしたのが、橋下徹氏が「(ヒットラーに喩えることは)国際的にご法度」などとイチャモンをつけたのが始まりだ。もちろん橋下や維新の政治は、こういったデマゴーグを使って民衆を扇動し、またこちらも優生思想や差別主義、歴史修正主義と親和性が高く、改革を主張して右翼的な政治をしかけてくるところはファシズム・ナチズムになぞらえてもおかしくない連中だ。しかし彼らは議論の中身よりも、ヒトラーにたとえたことそのものを問題にして、今や維新の政治家ですらない橋下であるにもかかわらず、あたかも維新に不可欠な人物であると位置づけたうえで野党第一党を潰すべくイチャモンをつけてきたのである!(もちろんこれには「野党共闘路線」を捨てて維新とも結ぼうかなぁ~という泉現執行部の路線に、維新からゆさぶりをかけるという目論見もある)そういえば橋下氏は、今日死んだ石原慎太郎からその演説のうまさを「若いときのヒトラーですよ」と称えられているが、これはエエのか⁉
 私はこれまで、維新を「ファシズム」規定することについては慎重であった…せいぜい、右派ポピュリズム+新自由主義としていたのであるが、今回の事件の余りの酷さ、低劣さと、それをなんの論評もせずそのまま流すマスコミをみて、これはもう危険なファシズムとして扱わないと大変なことになると考えた。ある人がツイッターで、#なにわのナチスと呼んでいたから、私はこれから維新のことを「なにわのナチス」と呼ぶことにする。
 
 古参のファシストは死んだ、だが新しいファシスト、#なにわのナチス との闘いは続くのだ‼
 
 おまけ…かつて中核派はカクマルのことを「現代のナチス」と呼んだから、こんなのつくったよ!

なにわのナチス維新!


レイシズムとは何かー梁英聖(その6)

 その5の続き
第六章 日本のレイシズムはいかに暴力に加担したのか
 
この章では六~七十年代の朝鮮高校生徒襲撃、八~九十年代のチマチョゴリ切り裂き事件、そしてゼロ年代以降の在特会の登場を中心に、戦後日本における差別扇動メカニズムを分析したものである。

①朝高生襲撃事件型=反共主義の極右による非公然かつ直接の差別扇動
 これは国士館高校・大学を拠点とする極右学生が、朝鮮学校に通う主に高校生(中学生も含む)を狙って起こした集団暴行・リンチ事件である。殺人にまでエスカレートしたケースもある。国会議事録によれば、一九七三年七月四日赤松勇議員「(六六年以降)国士館及び帝京商工など二校の朝鮮人高校生に対する暴力事件は、市民を含めて計五六〇回事件を起こしている」とあり、「国士館高校・大学を拠点とする極右組織による、反共主義イデオロギーに基づいた反朝鮮総連・朝鮮学校に対する意識的な差別扇動が、意図的・組織的に引き起こした事件」p201だ。国士館は右翼的な教育を行う大学、学校だが、加害者に暴力を振るわせるのは、国士館の教育一般によるものではなく、リーダーの役割を果たす具体的な極右組織であり、極右の差別扇動は殺人を含む深刻な暴力を実際に生み出したのである。
 七三年以降沈静化したのだが、これは国士館学生による暴力が暴走し、日本人にまで被害が及ぶことで社会問題になったからである。つまりレイシズム問題としてではなく、日本国憲法と境域基本法に国士館が違反していたので「解決した」というものだ。ただし、極右組織の活動を停滞あるいは消滅させれば、暴力事件も発生しなくなるということも分かるだろう。
②チマチョゴリ切り裂き事件型=「普通の人」による自然発生的暴力型
 本書では九四年六月の事例が紹介されている。こういった事件は一九九八年八月に約七〇件発生しており、三度の大きな「チマチョゴリ事件」がある。特徴として、
 第一 極右ではなく、「普通の人」による自然発生的な犯行が中心
 第二 被害者が女性や低学年児童にまで拡大し、とくにセクシズム暴力が激増
 第三 朝鮮半島情勢・日朝関係が悪化したり、在日コリアンへのバッシングがマスコミで行われる時に集中
 という点だ。極右による差別扇動が見当たらず、その代わり政治による差別扇動によって起ったといえる。政府・マスコミによる北朝鮮バッシングは、グローバル化と冷戦構造崩壊後の米国の東アジア戦略に沿う形で「カントリーリスク」に対応すべく日本が軍事大国化(日本の仮想敵はソ連から北朝鮮にシフト)する中で起こった事件である。 
 そして、政治による差別扇動が八十年代末から三〇年近くにわたり日本でレイシズムを増大させた結果、新しい二一世紀型差別扇動回路が現れた。これが
③在特会型=政治による差別扇動が生んだ、遊び半分で暴力を組織する日本型極右の脅威
 二〇〇七年、在特会という極右組織が結成・活動開始した。樋口直人氏は①正面からレイシズムを掲げ②継続的に組織化され③インターネットを通じて「普通の人」の動員に成功と分析している。
 彼らの活動は、以下のように分類分けされている。
 ①街宣型…いわゆる「ヘイトスピーチ」街頭で公然と行われるデモや街宣を行うもの
 ②襲撃型…京都朝鮮学校襲撃事件、徳島県教祖襲撃事件 人種化された個人・団体・地域にダメージ 
 を与えるための組織的・計画的暴力を行うもの
 ③キャンペーン型…社会運動としての差別 SNSや出版物を通じて、具体的な獲得目標と人種差別の
 方法を提示し、それら人種差別を一斉に行うよう呼びかけるアクションをするもの
 ・入管に在日コリアンを通報して国外退去させるキャンペーン
 ・朝鮮学校への補助金を廃止させるよう自治体に要請する
 ・あいちトリエンナーレを主催した愛知県知事をリコール
 ・朝鮮学校の高校無償化除外に反対した弁護士会や個々の弁護士への不当懲戒請求事件
議会進出型…日本第一党、日本国民党、無所属 選挙でレイシズム扇動を行うもの
 日本第一党は、二〇一六年、在特会創設者桜井誠が立ち上げ「外国人に対する生活保護を廃止します」をはじめ、公然と排外主義を掲げる極右政党である。なお二〇一九年四月の統一地方選挙は、選挙を通じてヘイトスピーチを拡散する人物、当選するために差別を活用する人物、かつて酷い差別を繰り返したことがある人物、差別を扇動するために議員になろうとする人物が非常に多く見られ、NGO反レイシズム情報センター(ARIC)調査では、四九名もの極右が選挙に立候補していることが明らかになっている。
在特会(新しい極右勢力)
 政治による差別扇動が自然発生的に草の根の極右を組織するまでに拡大した結果、かれら極右がSNSや街宣や後援会や出版物などを通じて「普通の人」のレイシズム暴力を大々的に扇動している。日本には反極右という反差別ブレーキが存在しないため、欧州のような「適合ジレンマ」が発生しない。そのため、極右になることのハードルが恐ろしく低く、極右にならなくとも自民党や保守的市民として簡単に差別ができる。一方で差別するのに飽きたり嫌になったり、あるいはごく小規模での抗議でさえその活動が後退する特徴がある。こ
 こで重要なことは、極右活動へのカウンターとヘイトウォッチである。極右・へイトクライム・レイシズムへの監視活動が、欧米では重要な反レイシズム実践となっている。継続して極右やレイシズムのデータを収集し分析し公表することで、差別と極右台頭の危険性を社会に可視化させるのだ。
 極右なき戦後日本社会に極右組織の結成を用意した背景は、歴史否定である。欧州のホロコースト否定は、レイシズムに基づくヘイトスピーチの一類型とされ、処罰の対象である。一方、日本版歴史否定論は一九九〇年代から急速に台頭した。高橋哲哉氏は日本版の歴史否定論が、ホロコースト否定論と「同レベルの最悪の修正主義に近づいている」と指摘している。
 欧州ではホロコーストの歴史が公的な記憶として公認され、ネオナチも規制されている。反レイシズム規範があるので、それに対するバックラッシュとしてのホロコースト否定が起こっている。しかし日本版歴史否定の場合、アジア侵略と植民地支配の歴史が公的な記憶となっておらず、ようやく九〇年代にアジアの被害者が「証言」を始めたことが直接の攻撃の引き金となっている。
 日本軍「慰安婦」の存在が社会問題になったのは、一九九〇年六月国会で社会党本岡昭次が日本軍「慰安婦」の実態調査を要求、労働省職業安定局が「民間の業者が軍とともに連れ歩いた」「調査はできかねる」答弁を受けて、九一年八月一四日、金学順さんが実名で名乗り出て日本政府を告発したものだ。日本政府の歴史否認が契機となっているのだ。
 九三年河野談話では「軍の関与」を認めたが、それが何であるかはあいまいなままにされ、九五年村山談話では「植民地支配と侵略」に謝罪を行うも法的責任については明確にせず、レイシズムや歴史否定と闘うという具体策もなかった。
 九六年「新しい歴史教科書をつくる会」 九七年「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(事務局長:安倍晋三) 小林よしのり「戦争論」と歴史否定の動きが激しくなる中で、二〇〇一年 安倍晋三はNHKに圧力をかけ、女性国際戦犯法廷取材番組の改編させた。歴史否定を使って極右が攻勢をかければ、国や自治体はもちろん政治家やマスコミさえ沈黙し、ほとんど南の抵抗もなくレイシズムが増大するという、二一世紀日本で日々みられるパターンが確立してしまったのである。
 日本の慰安婦ヘイトは差別が許される状況下で、最も威力のある武器として活用されている、一般庶民やマイノリティや社会運動家や人権や反差別を訴える著名人を攻撃する際に「慰安婦」ヘイトがフル活用されている。性暴力を告発した伊藤詩織氏への攻撃がその典型例で、彼女を「慰安婦」被害者になぞらえ、ウソツキだと中傷し続けている。
 これほど反差別ブレーキが存在せず「慰安婦」ヘイトをはじめとする歴史否定論が何の抑止にも出会わずに、しかも官民それぞれの極右勢力によって三〇年以上継続されている国は、先進国では日本のほかにない。歴史否定の動きは今に至るまで放置され、加速され続ける、第二次安倍政権発足後二〇一二年末以降は、政権主導で歴史否定が行われている。アジアの侵略史が真相究明レベルから不十分であり、必要なジャッジメントもなされていないのが現実だ。
 今や日本版の歴史否定はグローバル化の動きがみられる。「慰安婦」ヘイトは現時点では日本でしか通用せず、世界では悪質なレイシズム特にセクシズムだとして一顧だにされることはないのだが、欧米のネオナチや白人至上主義者らが「慰安婦」ヘイトを、自らのホロコースト否定や黒人奴隷制擁護の歴史否定論を正当化するために用いることもある得るだろう。
 また現代はレイシズムの商品化、産業化による差別扇動が問題がある。「戦争論」「マンガ嫌韓流」をはじめ、「Will」「SAPIO」「Hanada」「正論」など、ヘイト本と称される差別・ヘイトスピーチを商品化したコンテンツは一般の書店で山積みされ、自由に購入できる状況だ。
 ネットでの差別扇動は「保守速報」「大韓民国民間報道」などがあり、後者は大学院卒の二五歳の男性が金もうけのために作ったものだ。アクセス数を稼ぐためにレイシズムを扇動していた。売れれば差別だろうがジェノサイド扇動だろうが商品として流通し、その商品の力、資本の力によってレイシズムが扇動されてしまう時代なのだ。(つづくよ)

レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]
レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]

レイシズムとは何かー梁英聖(その3)

 その2の続きである。
第三章 偏見からジェノサイドへ
 筆者は多様な形として現れるレイシズムを軽微なものから深刻なものへと5つのレベルに分け、下から上への並べた…1)偏見 2)偏見による行為 3)差別 4)暴力 5)ジェノサイド という「レイシズムのピラミッド」という図を示している。そして「偏見(レベル1)から差別行為(レベル3以上)への移行には「特に政治とモラル面で条件」がそろう必要がある」p95 と述べている。差別や偏見が、常に暴力やジェノサイドを引き起こすわけではない。移行をおさえる「反差別ブレーキ」と、差別を実行させる「差別アクセル」が存在するのだ。
 加害者の差別する自由を規制する効果…反差別ブレーキ
 差別行為やジェノサイドを実行させる効果を持つ社会的条件…差別アクセル
 この章では「差別アクセル」について述べられている。
 差別アクセルには、下の2種類がある。
利害関係…上司の命令による就職差別、外国人研修生に依存する労働、結婚差別など。最も強力なのが、資本主義経済の利害による差別アクセル
差別扇動…差別扇動こそレイシズムが人種化して殺す際のガキとなる権力関係。実行すればカネがもらえるわけでもなく、クビになるなど利害が絡まなくても、暴行、傷害、放火、埒、監禁、拷問、集団リンチ、レイプ、殺人に駆り立てるもの
 そして、暴力を取り締まる国家のブレーキを突破してまで暴力(レベル4)を振るうには、暴力を実現「可能に」し、実行者にとって暴力が「正当だと映るような条件」が必要であると述べている。 
 差別扇動としての差別アクセルについて
ヘイトスピーチ…レイシズムが暴力行為やジェノサイドになり人を殺す時の、実際にその支えになる言説。ヘイトスピーチが差別扇動であるのは、・人種を危険と結びつける・具体的な敵を名指しする・差別するマニュアルを提供するからである。
差別行為…これは実際に行われることで差別アクセルになり、他の誰かの差別行為の支えとなるものだ。
政治(特に国家)による差別扇動…レイシズムが社会防衛の名のもとに国家の暴力装置である軍隊や警察によって実践される。実例として、ナチによるホロコースト、ルワンダ虐殺、ソ連のグレートテロル、カンボジア大虐殺、関東大震災時の朝鮮人虐殺、沖縄戦での日本軍による住民集団強制死をあげ、関東大震災時の朝鮮人虐殺について詳細に論じている。この事件は、国家が朝鮮と「放火」「爆弾」所持などを結び付けたデマであるヘイトスピーチを全国に流布し、戒厳令を出した。ここで「朝鮮人」という人種は国家公認の殺すべき「敵人種」とされたのである。そして警察、憲兵が率先して朝鮮人を虐殺、検束した。これが庶民の虐殺行為を扇動したのである。
 なおジェノサイドに限らない政治による差別扇動もあって、トランプが二〇一六年大統領に当選して以降、FBIのヘイトクライム統計が急増、英国のブレグジット後もヘイトクライム統計は急増したという事例を上げている。(「反差別」のない日本には差別事件やヘイトスピーチ、ヘイトクライムの統計がないのであるが、朝鮮に対する差別政策をかかげ「慰安婦」を否定する差別主義者・安倍晋三が政権の座にいることで、差別事件、ヘイトスピーチ・ヘイトクライムが日本社会にまん延したことであろう)
 なお、国家によるレイシズムは絶大な差別扇動効果を持つが、限界はあるものの国家は反レイシズム法制や政策によって差別、暴力行為を抑止することもできる「国家の両義性」についても述べており、国家によるレイシズムの抑止については
第一 レイシズムが暴力以上に発展するか否かが決定的な意味を持つ。
第二 国家の行動は、レイシズム暴力をどれほど実効的に取り締まるかによって、社会のレイシズムの正当化を左右する効果を持つ…レイシズム暴力を国家が放置したり、暴力一般より寛容さをみせるようなことがあれば、レイシズム暴力、レイシズムそのものに正当性を与える。
第三 国家の反レイシズム的行動は、極右への対処にも当てはまる。
とまとめている。
極右…極右は「レイシズムの発生」から「レイシズムの政治化」への移行(阻止)の決定的なカギを握る「差別アクセル」である。極右は差別、ヘイトスピーチを組織してレイシズムを暴力へと転化、選挙への政治進出、キャンペーンを通じて政治、国家の差別扇動に影響を及ぼす。社会を破壊するレイシズムの組織者なのだ。
 ところが日本では極右が可視化されない、なぜなら
第一 反差別が無いから、右翼と極右を引き裂く社会的圧力がない。
第二 反ファシズム運動の歴史的伝統も社会変革を成就するだけの強力な労働運動・社会運動がないので「敵」がおらず、わざわざ右翼と分裂して過激な極右になる動機に乏しい。
第三 国家が反差別の側に回ったことがなく、極右が反国家である必要にも欠ける。ある意味、普通の右派政党である「自民党」による政権が「極右」の政策を実行しているので、わざわざ極右になる必要もないわけだ。
 それでも日本にも極右は存在しており、彼らはヘイトスピーチをSNSで恒常的に発信する右翼政治家や日本軍「慰安婦」、問題をはじめ各種歴史否定をネタにする「ヘイト本」やブログ記事を乱造する右翼作家などの「亜インテリ」や、ヘイト街宣やヘイトクライムを組織する「行動する保守」などの実行部隊である。彼らは
差別を暴力へと過激化させる…直接極右が加害者に命令を出したり、あるいは意思決定によって組織的に暴力を行う。
ヘイトスピーチを過激化させる
極右が組織を拡大し市民社会のレイシズム扇動に成功して影響力を持つと、選挙や議会進出によって国家がもつ巨大な差別扇動効果を左右する。
 のである。
 どう対抗するのか?「グラムシの陣地戦では「保守勢力も革新勢力もともにヘゲモニー実践に取り組み、両者はせめぎ合っている。その力関係は流動的であり、また諸勢力がそれぞれ内部分裂を起こしたり、複雑に離合集散する場合もある」。つまりこの錯綜する力関係のせめぎ合いのなかで、いかにして反レイシズム規範を勝ち取る闘争がヘゲモニー実践を効果的に行い、極右の差別扇動や組織活動を抑え込み、むしろ極右規制を社会に埋め込んでいけるかが問われる。」P122 と著者は述べている。(つづくよ)
レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]
レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]

維新の「躍進」を世界の流れから読み解く(後編)

 前回の続き…
 講演は「欧州右派ポピュリズムの台頭」と題して、菊池恵介さん(同志社大学グローバルスタディー研究科教授)である。
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 なかなか若い人だ。
 欧州右派ポピュリズムの台頭ということで、2014年EU議会選挙での、イギリス、フランス、デンマークで極右が第一党になったことからはじまって、2016年のイギリス、EU離脱派の勝利、トランプ当選、2017年フランス大統領選挙で「国民戦線」マルーヌ・ルペンの決選投票進出など、同様の動きが欧州で拡大したことが紹介された後、この動きがなぜ広がった理由は、2015年難民危機ではなく、それ以前からのグローバリゼーションによる格差の拡大であるとした。
 86年「単一欧州議定書」以降の関税障壁の撤廃および資本移動の自由化は、企業がコスト削減のため生産ラインを税金や労働力の安い国へ移動させ、政府は資本を誘致するため減税競走を実施した。90年代は欧米諸国で社会民主主義政党の回帰がみられ、人びとは福祉国家の再建を目指したものの、「ほかに選択肢はない」として新自由主義改革が継続された。 
 社会民主主義政党は「リベラル」な政策をとったので、戦後の二大政党の支持層は、右派が富裕層、左派がブルーカラー層・労働組合が支持していたものが、現代は右派が富裕層、左派は医者、弁護士、記者、教員などの「知識層・高学歴労働者」が支持するようになる。ピケティが言うところの「商人エリート(marchant Right)」と「知的エリート(Brahimi Left)」の対立だ。政治の争点も、右派がキリスト教、伝統、家族規範なのに対し、左派は人権・ジェンダー・性的志向の多様性と「富の再分配」からアイデンティティ・ポリティクスへと変わっていった。左派の政策はジェンダーやLGBT問題では進歩的な立場をとり、経済政策では民営化や企業減税、緊縮などの「痛み」を伴う構造改革を断行していった。そこから「置き去りにされた人々(Left Behind)」が増大し、ブルーカラー層は政治に失望し、投票に行かなくなってしまった。欧州でも投票率は年々、低下している。フランス大統領選挙でも、高学歴層は80%の投票率があるが、労働者階級は30%しか投票していない。(低投票率の中で極右が得票しても、それを「ポピュリズム」と呼べるのか疑問であるとのことである)
 2008年、リーマンショックでEUの政治指導者の対応は、金融機関の救済と景気刺激策であるが、財政赤字が拡大した。2011年には財政再建路線をとり、医療費・教育費・年金などが削減され、金融危機のツケを一般庶民に転嫁したところ、スペインの15M運動やフランス「黄色いベスト運動」などの反乱がおこる。そういった中、「極右」が「急進右派ポピュリズム」に変貌し、支持を集めていったのである。「急進右派ポピュリズム」は反ユダヤ主義や露骨な移民排斥から、人種主義を封印し政教分離や表現の自由、男女平等なのリベラルな価値の名において反イスラーム干渉を正当化している。また従来は「小さな政府」を支持し、累進課税や相続税廃止を主張していたものが、公共サービスや社会保障の削減に反対する(福祉の恩恵は「国民」に限定)ようになり、自由貿易協定からの離脱を支持するなど、反グローバリズム、反新自由主義を掲げるようになる。「置き去りにされた人々」の支持拡大を目指している…それでも欧州でそういった階層、階級の人がこぞって投票しているわけではないトランプ大統領を生み出したのは「ラストベルト」の白人労働者だと言われているが、彼らはそれほど投票に行ったわけではないのである。
 要するに、欧州で「急進右派ポピュリズム」が台頭するのも、維新が躍進するのも、新自由主義・グローバリゼーションによるものであると言えるわけだ。ただ、欧州の「急進右派ポピュリズム」が支持を得るため反グローバリズム、反新自由主義を掲げているのに対し、維新は未だに新自由主義改革を掲げて支持を広げている。この辺は日本社会の特質なのか、周回おくれであるとも言えそうだ。また反新自由主義を掲げる「ポピュリズム」政党は、れいわ新選組ということになるのだろうが、こういった話は菊池さんはされなかった。
 菊池さんの講演が終わった後は、スペイン(カタルーニャ)とトルコの市民からのレポート。スペインからは極右政党「VOX(ボックス)」の動向、トルコはエルドアン大統領の圧政、行政私物化についてのものである。
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 トイレ休憩後は、パネルディスカッションで、冨田宏治さん、菊池恵介さん、大椿ゆうこさんがパネラー、進行は「どないする大阪の未来ネット」運営委委員の寺本勉さんである。冨田さんが維新のコアの支持層は「勝ち組み」中堅サラリーマンであるとの報告をうけ、その中堅サラリーマンも「ロスジェネ」世代である。その世代の非正規労働者である大椿ゆうこさんから、ロスジェネ層の非正規労働者に支持される政治をという意見、そして菊池さんの報告にあったように、労働者階級、今苦しい人は選挙や投票に行くどころではない…ということが問題であるということが浮かび上がってきた。

 そうすると、維新や維新的なものに勝つためには、自ずからどうすればよいか、どんな政策をかかげればいいか、もはや自明であろう…それこそ「れいわ新選組」が今回、3議席を獲得した理由でもあるわけだ…と私は思った次第である。
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
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