本日の大阪市役所前行動、快挙でありますっ住民票のない野宿労働者になんとか定額給付金を支払う道が、開けましたこれを報告します。
 6月11日付け「大坂城講演よろず相談・釜ヶ崎センター開放行動・釜ヶ崎パトロールの会・長居公園仲間の会」四団体で要望していた要望、
1)総務省に対し、住民基本台帳への登録にこだわらない特別定額給付金の道筋を求めること。
2)それが難しい場合、定まった住所を持てない者に対し、住民基本台帳への登録を可能にする代替手段を現場の運用によって実質的に確保すること。
3)(協議の手続き上の要望なので、省略)
のうち、2)が大筋で認められたのである!
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 本日の座り込み行動、雨が降って風も強いため、市役所内のロビーに集まって、まずは現状報告等…十三市民病院では委託労働者に研修と「危険手当」支払いが勝ちとられたことも報告された。こっちでも要求が通っているのである。また釜ヶ崎の仲間から、先週火曜日に東京まで行って来て、総務省交渉をしてきた報告もなされた。
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 1時過ぎに地下の会議室に移動…市側は定額給付金担当や、自立支援グループの課長、係長など9名が参加。こちらは一つの机に一人座って、20名以上が参加した。
 東京で野宿労働者にどうやって定額給付金を支払うか、という問題についての新聞記事や、総務省初の6月17日付け文書「ホームレス等に対する住所認定の取扱いについて(通知)」(以下「6・17文書」とする)さらには6月4日市長会見文字起こし記録…こんなことを松井市長は言ってる。 
 やっぱり住所がないと支給できませんのでね。だからそこを、住所を確定するために行く場所がないのならシェルターに来てくださいということです。
 そーなんですよ、定額給付金を支払うための住民票をとるため、シェルターに来て下さいとはっきり言っているわけだ。
 6・17文書は、定額給付金支払いのための、住民登録…のために出された文書では(あくまでも)ない…が、逆にその運用は自治体に任せます!といわば投げている…すなわち、自治体の決断で、定額給付金支払いのための仮の住民登録が出来るわけだ。だが、当初大阪市の住民登録担当は、「居住実態」に即した住民登録を!と譲らず、こちらが提案している「あいりんセンター(シェルター)」に住民票を置くことについては渋り続ける。6・17文書に「当該宿泊場所などの管理者の同意があり」という文言に拘泥して、「管理者との協議が…」などとぬかす。オイオイ、市の施設なんだから、管理者は市でしょ!ということで、自立支援グループの担当に「同意してくれますか?」とその場で聞くと、まぁ利用がどうの、宿泊がどうのと言い出すも(センターは「宿泊」とまでなると収用人数が50名ぐらいしかない)、大阪中の1千名もの野宿者が潜在的な「利用者」であり、利用証をつくれば、利用者としても認められる。そして、利用者であれば、センターに住民票を置くことについて「同意書は書く」との回答を得た。そして、住民票担当にもそれを認めさせたのである!
 ずいぶん簡単に書いたけど、ここまで交渉するのにどれだけ相手がのらりくらり言い逃れ、それに対してこちら側も怒号も含めガンガン言ってきたことか…ホント、大変だったんだぞ!
 今回は住民票を作ることが目的ではない、生活のため、生きるための定額給付金10万円をもらうため「住民票」「住所」が必要になっているのである。これは権利であり、住民票は二重給付を防ぐための「手段」でしかない(住民票に基づく支給を行っても「二重給付」ミスは起こっおり、それが報道されている)それなのに、正しい住民票を定額給付金を口実に作らせる、それが出来ない人には、払わないという、とんでもない不正義・差別が行われているのである。ただでさえ大阪市は、定額給付金支払い率が人口の3%と、ワーストクラスに遅い!それなのに上から目線でエラそうなことを言うな!
 と、なんやらかんやらやりあって、シェルターで住民登録し、それに基づいて支払うという枠組みを認めさせた!その仕組みの運用方法を早急に作ること、区役所だけでなく、利便性のある専用窓口を設けること、周知の方法について検討すること(今は「定額給付金制度」についてのチラシを配っているだけ…そこには”つながらない”相談センターの電話番号が書いてある…給付をあきらめさせるためにまいているようなビラである)を要求した。
 なお釜ヶ崎などには「失踪手続き」等がなされ住民票を再度作るのが非常に困難な人もいるため、引き続き総務省に「住民基本台帳への登録にこだわらない特別定額給付金の道筋を求める」ことも要求した。全員にもれなく給付金を!総務省には市からも行っているそうなのだが、子どもの使いみたいな仕事をされてはたまらない。こちらからも住民票によらない支払いスキーム…住基ネットで記録を探し、戸籍附票等をつかって本人確認を行う等…も示しておいた。また最後の手段として、総務省からの明確な回答が無い場合、市が腹をくくって支払う(1000人に10万円支払っても、1億円である。カネがないとはいわせない。)…枠組みを超えることは無理だとぬかしたが、そこは「大阪モデル」でしょ!
また、定額給付金の支払期限、8月25日を延期することも要求した…こんな大阪市の仕事のやり方じゃぁ、期日までに全員支払うのは絶対ムリだろう。
 そして、大阪市が総務省に対し、住民票の枠組みで支払えない人に対し、どのように対応するのか、取り組み状況を広報し、世論に訴えるようにも要求した。

 なんとか定額給付金を全員に支払わせるための目途がついてきた…この件での次回の協議は、17日の午前中である。

 今日は終わってから、JR京橋駅ガード下で行われた「戦争あかん・ロックアクション」の街宣にも参加し「辺野古新基地建設反対!」を訴えてきたぞ!
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