たたかうあるみさんのブログMKⅡ

み~んなそろって、闘争勝利!でもやっぱりメットは、白でしょ⁉ということにしておこう。

容量がいっぱいになった「たたかうあるみさんのブログ」を移動して、2020年7月に新たに開設した、共産趣味鉄道ヲタブログ⁉…旅行、萌え系ネタ⁉もあります。

#反差別

変えよう!日本と世界(後篇)

 昨日の記事の続き…
 菅孝之さんの”代替アピール”の後は、「ウトロを守る会」副代表の、斎藤正樹さんの特別アピールである。ウトロへの放火事件について、火災が放火であると聞いて、ぞっとした。懲役4年が確定したが、これはウトロに対するヘイトクライムだとまず弾劾された。
 ウトロの問題について、居住権と財産権が衝突した時、日本には「居住権」がなかった…集団でコミュニティーを維持しながら、住み続け「国際人権規約」の国内実施を勝ち取った闘いであると紹介され、またウトロ平和祈念館には韓国からも訪問者が来ていると述べられた。
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 カンパアピールの後、ミニライブである。
 浪速の歌う巨人、パギやんこと趙博さん、船戸博史さん、裏猫キャバレーさんによるライブ
 「グー・チョキ・パーのうた」
 「グーより強いのは、パー。パーより強いのは、チョキ。チョキより強いのは、グー」「み~んな弱くて、みんな強い…」 
 その他「わてらは陽気な非国民」など、楽しく盛り上がる。
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 カンパは15万5,726円集まったそうな。
 そして、スペシャルゲスト登場!元日本赤軍、重信房子さんである。5月に刑を終えて出所してから、初めて公的な場で講演をする…ということで、マスコミ各社がカメラ、撮影機材を持ってウロウロしている。
 重信さんはまず「19歳の時に変革の道にはいりました」と淡々とあいさつされた後、連合赤軍事件やリッダ闘争事件から50年経った、命を落とした仲間たちについて触れられた。その後、獄中22年について、刑務所内での待遇や(仕事の単価、時給は7円30銭!)医療体制の貧弱さについて述べた後、死刑制度についても日本の支配者層が望んでいることだと述べられた。
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 続いてウクライナ戦争とパレスチナ問題について、世界はダブルスタンダードによって成り立っている。ウクライナの人々について考えても、イラクやアフガニスタンの人びとは忘れられている。アメリカの犯罪によって生み出された難民については、何も保障されていない。ダブルスタンダードを排すること、イランの核が悪でイスラエルの核は良いのか?これがロシアの侵略を招いた。ウクライナはイスラエルのパレスチナ侵略を支持している。アラブやパレスチナの人から見たら、ウクライナへの支援が素直にできるだろうかと述べられた。
 理解することは難しくても、想像して欲しい…本当の民主主義はあるのだろうか?政治を変える、自民党を変えないといけない。自民党は統一協会とアメリカによって支えられている。これと対抗する野党を作るのは、これから。私もその一人として参加したい。異議のある人も話をしたいと、再出発についての思いをおだやかに語られ、大きな拍手が起こった。
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 娘さんの重信メイさんも登壇し、ウクライナ戦争が始まったら、ゼレンスキーの報道ばかりになった。他の国の主張をなぜ報道しないのかなどと述べられた。
 重信さんの講演が終わると、会場から立ち去る人も目立った…重信さん目当てで参加されていた方も多いようだ。
 最後に実行委員会の寺田道夫さんによる行動提起である。集会参加は450名である。
 インターナショナルを歌って

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 デモでありますっ!
 円山公園を出て、八坂神社前から四条通を西に…

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 京都の街にも、観光客が戻って来て、けっこうな賑わいに…
 観光客に手を振りながら、元気よく京都市役所前までデモ行進。
 今年は、統一協会問題についても、コールが加わりましたよ!

 ではでは…



変えよう!日本と世界 のお知らせ

毎年京都で行っている、国際反戦デー企画のお知らせ
第16回 反戦・反貧困・反差別共同行動in京都
 変えよう!日本と世界
20221016 変えよう日本と世界 円山野音集会_0001
「新しい資本主義」に抗し、軍拡・改憲を阻止する大衆運動の構築へ
2022年10月16日(日) 午後2時~ (開場午後1時30分)
京都・円山野外音楽堂(祇園・円山公園内)
入場無料・雨天決行・集会後デモ(京都市役所前まで)

講演 変革の原動力であり、その土台となるべき民衆運動の課題は何か~
木戸衛一さん 大阪大学大学院教授 ドイツ現代政治・平和研究専攻
公演・歌 ミニ・ライブ 差別・排外主義と闘い、反戦・平和を唄う!
 裏猫キャバレー(G.Key) 浪速の歌う巨人パギやん 趙博(G.Vo) 船戸博史(B)
・特別挨拶
「新しく社会に参加するにあたって」
 重信房子さん(元・日本赤軍)
・連帯挨拶
・集会基調「今こそ、軍拡・改憲を阻止する陣形を!」

主催:反戦・反貧困・反差別共同行動in京都実行委員会
 問合せ先 090₋5166₋1251(寺田道男)
<感染対策>会場内は適当な間隔で座ってください。また、会場内では各自マスクを着用してください。
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 コロナ禍で問われ、ウクライナ戦争で問われていることは
 ここ数年、全世界を覆うコロナ禍によって、貧困と格差がますます顕在化し、資本主義経済・社会そのものが根本から問われている。多くの人びとは「命」をつなぐための日々の生活に困窮を余儀なくされている。また、世界は戦争や紛争が絶えない。東欧のウクライナ戦争も長期化の兆し。その戦火の下では必ず殺戮と破壊が繰り返され、多くの人びとの命と生活が奪われていく。そして同時に私たちの反戦争が求められる。
 日本は、この戦争を口実に、また「台湾有事」を煽り、一段と日米軍事同盟を強め、大軍拡と改憲を前面に「戦争する国づくり」に奔走を始めた。さらに憲法と民主主義を破壊してきた安倍元首相の「国葬」を強行し、戦争への大政翼賛化を加速させている。私たちはこの自民党政権と対峙し、今こそ、反戦・反貧困・反差別の闘いを強め、戦争への道を阻止するとともに、人が人らしく生きられる「新しい時代」をともに築きたいと思います。
 今年も16年を重ねる京都・円山野外音楽堂への結集を呼びかけます。

スピーカー&パフォーマー プロフィール
●木戸 衛一(きど えいいち)さん
 1957年千葉県柏市生まれ。大阪大学国際公共政策研究科国際公共政策専攻教授。ベルリン自由大学博士、専攻はドイツ現代政治・平和研究。1981年東京外国語大学ドイツ語学科卒業、1988年一橋大学院社会科学研究博士課程単位取得退学。『変容するドイツ政治社会と左翼党ー反貧困・反戦』(耕文社 2015年)、『核開発時代の遺産:未来責任を問う』(共編、昭和堂、2017年)、『核と放射線の現代史』(共著、昭和堂、2021年)など著書多数。
●趙博(チョウ・パク/Paggie CHO)さん
 20世紀中盤の大阪市西成区に生まれる。”浪速の歌う巨人、パギやんの愛称で親しまれている歌手・俳優・物書きにして【新宿梁山泊】の作家・役者。CD『新百年節』『医師・中村哲』、DVD 『砂の器』、絵本『グーチョキパーのうた』(絵・長谷川義史)、『当事者でなくても誰もが関係者』(古井正代との共著)など、多数。一人芝居《声体文藝館》シリーズ、最近の出来は『水滴』(原作・目取真俊)など。

「死ぬ日まで空を仰ぎ 一点の恥辱なきことを」
 ★記録集発売!
 2020年8月に、「反戦・反貧困・反差別共同行動in京都」の13ヶ年の闘いの記録と、その時代・状況に対峙してきた取り組みの収録—「死ぬ日まで空を仰ぎ 一点のちじょくなきことを」を作成しました。
 頒価1部 1000円(送料別・3部まで370円)
 問い合わせは下記実行委員会へ

主催 反戦・反貧困・反差別共同行動in京都実行委員会
代表世話人 仲尾宏、新開純也
世話人 工藤美彌子、高橋幸子、田川晴信、瀬川順郎、千葉宣義、野坂昭生、米澤鐡志(50音順)
連絡先 〒601₋8003 京都市南区東九条西山王町7 NPO社会労働センター「きずな」内
問合せ先 ☎090₋5166₋1251(事務局長・寺田道男)FAX0774₋33₋1452(新開純也)
賛同/カンパ振込先 (郵便振替番号)00950-5ー108500 (加入者名)反戦・反貧困・反差別共同行動(きょうと)
☆カンパは、一口1000円から、随時受け付けています。ぜひ、ご協力をお願いします!

盧溝橋事件と華青闘告発

 あまりこういった何月何日はなになにの日ということは書かないのだが、久しぶりに書いてみる。
 今日、7月7日は七夕祭りであると同時に、盧溝橋事件が起こって日中が全面戦争に突入した、もっと言うと日本帝国主義が中国への本格的な侵略戦争を開始した日でもある。
 1937年7月7日、中国の北京(当時は北平…ペイピン)に派遣されていた日本軍が夜間演習…なぜ他国の軍隊が大都市近郊で夜間に演習しているのか?という問題を含んでいる…を終えた時に、どこからともなく銃弾が飛んできた。日本軍はこれを中国軍の攻撃として軍事行動を開始した。それでも当初は「局地解決・不拡大」方針であったものが、あれよあれよという間に全面戦争に展開したものである。日帝軍隊は泥沼の中国侵略戦争の泥沼に引きずり込まれ、やがて敗北していくのであるが「南京大虐殺」を始めとする多大な被害を中国人民に与えた。この歴史事実を忘れてはならない。
 また日中全面戦争の前は、ちょうど現在ロシアがウクライナに対して行っているような、ニセ「独立国」をでっちあげてそれを防衛するという名目で初めた「満州事変」なんて戦争もあった。この中国東北部への侵略が一定「うまくいった」からこそ、日帝は次の中国侵略戦争を続けたのである。だから今、ロシアのウクライナ侵略戦争について、一定ロシアの支配地域を認めながら”停戦”しても、いずれその平和は破壊されるということも、肝に銘じておかねばならないだろう。
 盧溝橋事件から33年後の1970年7月7日、新左翼運動や反体制・反差別運動を語る上で絶対に避けて通ることができない「華青闘告発」が起こる。これは入管法上程反対闘争として闘われていたハズの「7・7盧溝橋33周年・日帝のアジア再侵略阻止人民大集会」において、共闘していた新左翼諸党派が日本の人民として入管体制と闘ってこなかったことを、主催者の華僑青年闘争委員会が告発・批判して決別宣言を出したものだ。リンクに、中核派機関紙「前進」1970年7月13日3面に掲載された七・七集会における華青闘代表の発言を貼り付けておく。
 革共同はこれを真摯にとらえ、自己批判をしている。これ以降、日本の新左翼運動でようやく被抑圧民族のたたかい、反差別のたたかいが措定されるようになるのだが、一方で革共同はこの「7・7自己批判」を絶対化して杓子定規な解釈・闘争を展開し、これを深化・発展させることができなかった。その反動からか、2007年の「7月テーゼ」によって平板な、差別をしない「労働者階級」による、労働運動による革命路線をとったことで、この「7・7自己批判」の地平を失ってしまったのである。

今日はこんな重要なことが起こった日である。心して空を眺めよう…
おまけ…2014年の7月7日は、何の日?

ヘイトクライムを許さない要求書の提出

 毎週水曜日に行わている、京都市役所前座り込み行動…だいたい月1回ぐらいの割合でお邪魔することにしているのだが、本日は重要な要求書提出が行われたので、それを紹介する。(私は要求書提出行動にはかかわっていない)
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在日朝鮮人・韓国人へのヘイトクライムを根絶し、民族差別のない京都市の実現を目指すために
~ウトロ地区でのヘイトクライム放火事件を受けての私たちの京都市長への要求書~
                         京都市役所前座り込み行動

 2021年8月31日に宇治市のウトロ地区で起きた火事で来年4月開館予定の地域の歴史を伝える平和祈念館で展示を予定されていた資料などが焼失しました。この火事は名古屋市にある韓国民団の施設並びに名古屋韓国学校の排水管に火をつけた容疑で逮捕されている人物による放火であることが今月6日に判明しました。民族差別に基づくヘイトクライム事件は日本社会では過去にも何度も繰り返され、在日朝鮮人・韓国人に対する差別的な言説や行為が後を絶ちません。京都市でも2009年に起きた京都朝鮮第一初級学校襲撃事件を含め過去にもヘイトクライム事件が起きており、在日朝鮮人・韓国人への差別扇動を目的とした街宣活動がたびたび行われている他、北区の紙屋川砂防ダムに諸事情で暮らす在日朝鮮人・韓国人への深刻な差別が存在します。今回の犯罪に京都市は決して無関係ではありません。

 そもそも今回の犯罪が起きたウトロ地区は、日本による植民地支配の下に朝鮮半島が置かれるなか、アジア・太平洋戦争当時に国策で飛行場建設に動員された在日朝鮮人たちが日本の敗戦後さまざまなやむをえない事情により戦後定住した地域です。国・京都府・宇治市のいずれもが責任を引き受けて住民の生活と権利を保障することをしない一方、土地の所有権を口実に立ち退きを迫る企業によってウトロに住む人々んは「不法定住」のレッテルが貼られ、住む場所からの追い出しが企てられるなどしてきました。ウトロに住む人々への差別と偏見はこのような歴史のなかで醸成されてきたのです。
 したがって、私たちは京都市自らが在日朝鮮人・韓国人へのヘイトクライムの根絶とあらゆる民族差別の解消に向けて取り組むことを求めます。具体的には以下の項目の実現を要求し、然るべき回答を求めます。

①門川大作京都市長自らがウトロ地区でのヘイトクライム事件に関してこれを決して許さないとする声明を出し、京都市として差別解消に向けた取り組みを行うことをはっきりと態度表明する。それと同時に京都市議会でもヘイトクライム事件を弾劾し、差別を許さないという趣旨の決議を上げる。
②同じ京都市に住み、生活の場を共にし、かつ京都市に税金を支払うことを求められうる立場にありながら、京都市の市政に日本国籍を持たない住民たちが一切参加できない状況こそが差別の背景にあると考える。よって、京都市の市政に日本国籍を持たない住民たちの地方参政権を認めるよう国に求める決議を上げ、国に働きかけていく。かつ京都市での住民投票に日本国籍を持たない住民たちが参加できるよう条例で取り決める。
③紙屋川砂防ダムに住む在日朝鮮人・韓国人の居住権の確保と生活保障のために京都市として取り組む、地域住民への差別と偏見の解消にも併せて取り組む。
④ウトロ地区の住民の生活状況の改善と地域住民への差別と偏見の解消を進めるために、宇治市に京都市から働きかける。京都市としても差別・偏見解消に努力する。
⑤日本国籍を有していないために年金に加入できないなど公的な福祉鮮度の対象外とされてきた在日朝鮮人・韓国人への補償を行うよう国に対して求める決議を京都市議会で上げ、国に働きかけていく。同時に不足分を京都市として補償する。
⑥朝鮮学校が高校並びに幼保の無償化から除外されていることにより在日朝鮮人・韓国人が民族教育を受ける権利が著しく侵害されている現状を鑑みて、京都市として授業料無償化の対象に朝鮮学校などの外国にルーツを有する人たちのための学校を加えるよう国に求める決議を京都市議会で上げ、国に働きかけていく。同時に朝鮮学校などに対して無償化が適用された場合と実質変わらなくなる程度の補助を行う。
⑦民族的ルーツに基づく差別的な行為及び言説に対する罰則を条例で規定することを含めて、あらゆる差別的な行為及び言説を許さないための条例作りなどの施策を京都市として講じる。
⑧日本の朝鮮への侵略と植民地支配並びにそれに伴う加害の歴史の清算が未だなされず、歴史教育も不十分であることが在日朝鮮人・韓国人への差別の大きな背景にあることを鑑みて、国に対して日本のこれまでの朝鮮を含めた侵略と植民地支配、それに伴う加害に対しての謝罪と賠償による清算と歴史教育を求める決議を京都市議会で上げ、国に働きかけていく。京都市でも日本の加害の歴史についての教育を徹底する。

以上の要求に対する回答期限は2022年3月2日とする。
2022年2月2日京都市長門川大作様


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 市役所前では上記要求書を持って行っている間も、参加者による自由なアピールが行われた。生活保護に関する問題、障害者の要求や、北陸新幹線反対など…私も古いファシストは死んだが、新しいファシストとの闘いを京都の人たちに呼びかけた…京都市は財政が逼迫し、地下鉄や市バスの運賃を値上げしようとしたり、様々な住民サービスを切り捨てようとしている。こうゆう時にデマゴギーで人びとを扇動し、「身を切る改革」を掲げて忍び寄ってくるのが#なにわのナチス維新だ!「身を切る改革」は今以上の住民サービス切り捨てで、その代わり新幹線など巨大資本のカネづる事業はしっかり行う、それが門川市長以上になるのが維新政治だ!京都の皆さん、維新に投票してはイケマセン!…という感じ。
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 いつものように、持ち寄った野菜やお菓子、チラシの類いも広げられている。
 最後に市役所に向かって「ガマンの限界、生活苦しい!」「門川ヤメロ!」などコールを行って16時半に終了した。

レイシズムとは何かー梁英聖(その4)

 その3の続きである。
第四章 反レイシズムという歯止め
 レイシズムを国際社会が放置したことがファシズム台頭を招いたという歴史的教訓から、反レイシズムは国連の目的でもある。国連憲章第一章第三項には、「人種、性、言語、宗教による差別なく、すべての者のために人権と基本的自由を尊重するよう助長奨励する点で、国際協力を達成すること」とあるし、人種差別撤廃条約は一九六二年に作成決議、一九六五年に作成・採択、二十七か国の批准で一九六九年に発行している。この時代はネオナチの反ユダヤ主義レイシズムが世界的に問題となっており、またアフリカ十七か国が独立・国連加盟そたことから、第三世界諸国からの反アパルトヘイト・反植民地主義の声を無視できず、人種差別撤廃条約成立に「絶対的優先」を与えたのである。人種差別撤廃条約は
 第一 レイシズムを社会がなくすべき悪である
 第二 締結国が立法を含めたあらゆる手段で撤廃することを義務付ける
 第三 特に危険なレイシズムの差別扇動と極右を法律で処罰すべき違法行為・犯罪と規定しているのである。
 条約でのレイシズムの定義は、①ルーツ(人種・皮膚の色・世系・民族・エスニシティ)に基づくグループに対する②不平等な(平等の立場における基本的人権の行使を妨げたり害したりする)③効果をもつもの(差別の目的や意図は関係ない)であり、①人種化されたグループへの②不平等な③効果を持つ行為や制度(法律や政策)が、人種差別撤廃条約が禁ずるレイシズムである。
 レイシズムに明確な定義を与え、各国に立法を義務付けることで、レイシズム行為が差別禁止ラインより上にエスカレートしないようにしたのだ。
 そして人種差別撤廃条約には、四つの反差別ブレーキがあるとしている。 
差別する自由を規制することこそ真の自由である(禁止するための差別の定義)
 差別を社会が定義すること、差別を区別と線引きすること…社会正義が定める差別の定義があってはじめて差別する自由を実戦で否定することが可能。反レイシズム規範の成立は市民社会での激烈な反差別闘争なしにはあり得ない。
 「人種」の否定 生物学的な人種の存在の否定…レイシズムという言葉自体、ナチの人種理論を否定する文脈で用いられたもの。反レイシズムがなければ、人種理論はいくらでも復活し差別に使われる。一方、差別しようとする側は生物学的な人種の代わりに文化や宗教などを持ち出す…これは「新しいレイシズム」である。
差別扇動と極右の違法化―人種差別撤廃条約の最大の特徴
 差別扇動の違法化、その抑止…差別扇動と極右への資金援助を含む支援の禁止、極右組織そのものの違法化義務付ける。例えばドイツでは、憲法擁護庁が常時ネオナチを監視し取り締まりを行っているし、アメリカもFBIや州警察がヘイトクライム対策やKKK等の白人至上主義による極右テロリズム取り締まっている。
国家の差別扇動への対抗
 「国又は地方の公の当局又は機関が人種差別を助長し又は扇動することを認めないこと」と明記しており、国や自治体の差別だけでなく、国会議員・地方議員・政党による差別扇動を規制すること、公人のヘイトスピーチを厳しく批判し取り締まることは、レイシズム暴力の組織化を阻止する上で非常に重要であるとしている。
 一方、国家による規制から逃れる極右の動向として、欧州では極右が反レイシズム規範を持つ市民社会に自分達を適合させることを迫られる「適合ジレンマ」があり、ナショナリズムやイスラム教批判、ヨーロッパのアイデンティティに訴える「右翼ポピュリズム」という高等戦術をとる。米国では反差別規範に「適合」するのとは真逆に、トランプ大統領のように「適合しない」ことをアピールする形での「右翼ポピュリズム」という高騰戦術をとっている。
 ところが日本には「適合ジレンマ」で悩ませるだけの社会的な反レイシズム圧力がなく、欧州では一発で政治生命を失うほど露骨なレイシズムを掲げても、社会的に強く批判を浴びることが無いのである。
 欧米諸国で闘いとられた反レイシズム規範を、筆者は
① 六〇年から七〇年代初にかけて基準となる反レイシズム規範が成立(反レイシズム「1.0」)
② その後アップデート(反レイシズム「2.0」)…社会運動の力なしには勝ち取れない。
と位置付けている。その内容は、
・欧州・国連型(当初から差別禁止法で差別と共に差別扇動を禁止)
・ドイツ型(戦犯訴追と歴史教育と合わせた「過去の克服」の一環として、刑法改正によるヘイトスピーチ規制)
・米国型(差別禁止法制定、行為と言論に二分し、行為は規制し言論は擁護する)
と分類している。
 それではドイツと「反レイシズム」なき日本との違いはどこから来ているのか?筆者は冷静体制の違いに目をつけた。ドイツの冷戦体制は、仇敵フランスや英国と和解し、EC(EU)という経済共同体を結ばざるを得なかったことが、反ナチ規範の形成を必要としたことに対し、日本の「東アジア冷戦構造」は、米国のアジア戦略に規定されるかたちで、昭和天皇戦争責任の曖昧化した。また強大な米国をハブにした二国間安保体制の「足し算」(日米安保、韓米、比米…)に依存していることから、この軍事・政治上の国際関係によって反ナチ規範に類する反レイシズム規範をつくるよう強いられなかったと分析した。ドイツは被害国「イスラエル」と友好関係を築かなければならなかったが、日本の被害国(中国・朝鮮・ベトナム)は無視できる東側陣営になり、西側陣営の国々(韓国・台湾・フィリピン)は、米国の圧力で戦後補償要求を押さえつけることができた。また冷戦で分断された国が欧州では加害国ドイツ(反ナチ規範を競わせる)なのに対し、東アジアでは被害国朝鮮(日本への従属を競わせる)であったことも大きい。
 米国型の反レイシズムはどこから生まれたのか?六〇年代の反戦運動が、マイノリティ活動家も国家による弾圧を避けるために、人種隔離の廃止と行為の差別禁止を求めた。反レイシズムの言論を反共主義のレイシズム国家から守るため、差別禁止法性に行為/言論の特殊な二分法が採用されているのである。一九八〇年代に「行為」とされる人種差別を厳罰化させる文脈で「ヘイトクライム」という概念が生まれている。また「言論(スピーチ)」とされた差別に対し、それは「行為」と同様で処罰すべきだと批判する文脈で「ヘイトスピーチ」という概念も生まれた。「ヘイトスピーチ」(言論)は連邦法で禁止には至ってないが、ジェノサイド扇動は規制され、職場での差別発言はセクシャル/レイシャル・ハラスメントなどで規制されている。
 ところで日本での「ヘイトスピーチ」規制は「規制VS言論の自由」という構図で未だに議論されている。ところが欧州・米国では、差別を禁止することが大前提であり「差別禁止をどの程度行うか」の議論が行われているのである。
 筆者は「日本型反差別の深刻な帰結」として、以下の点を挙げる。
第一 極右や差別する加害者に対しては、反差別が抑止力とならないばかりか、かえって被害者を加害者の目前に差し出すことになる。…反差別の側は、事実や人権だけでなく、社会正義も対置しなければならない。
第二 「被害者の声を聴け」という日本型反差別が、むしろ被害者を沈黙に追い込んでしまう。マジョリティが差別の判断基準をマイノリティに押し付ける一方で、その解釈権は利き手であるマジョリティが握る。そうなると、マイノリティはマジョリティに受け入れられる程度の被害しか語れなくなる。
第三 社会に正義を打ち立てないために、反差別の社会的連帯の基準もつくらない。マジョリティ/マイノリティが立場を尊重したうえで差別に対抗して共闘するための基礎的インフラとなる反差別ブレーキが必要。
 欧州・米国での「反レイシズム2.0」では、構造的不平等をなくすため、形式的平等だけでなく実質的平等を達成するための、マイノリティのみに認められた特別な権利保障が必要だという水準に進んでいる。これが「アファーマティブアクション」「ポジティブアクション」と呼ばれるものである。それに対し日本は、人種差別撤廃条約の批准さえ一九九五年と、一四六番目の遅い批准であり、包括的差別禁止法もつくらず、差別統計もとっていない。これは条約違反でもある。
 正規滞在外国人の権利保障に関する国際比較調査における、移民統合政策指数(MIPEX)は、二〇一五年最新調査で、総合指数四四と三八カ国中二七位と低い。特に差別禁止の項目は二二点の三七位と下から二番目であり、戦後から今日まで、未だ公的な移民政策(入管政策+統合政策)も存在していないのが現状だ。
国籍・市民権による区別をどうするか
 反レイシズムの力は国籍「区別」のかなりの部分を否定することにも成功している。国籍(市民権)がない人びとへの差別が、国籍「区別」の下に実施される場合はレイシズムとされる。欧米では既に大半が国籍法で生地主義(領土内で生まれたら国籍を与える)を導入しているため、移民二世以降は国籍「区別」の対象にはなっていない。
第一 反レイシズム規範は必ず国籍や入管という国民国家の境界という壁にぶち当たる。
第二 反レイシズムは入管法と対立・対決・衝突し、入管法の内容や実際の運用でレイシズムを抑制することが可能である。
第三 反レイシズムは一旦入国した難民・移民・その家族に対してシティズンシップを認めさせる闘争を行うことで、公式/非公式の多様な移民の統合政策を国家につくらせることを可能にした
第四 その結果つくられた統合政策は国境での入管政策(誰を国外から入れるか)との何らかの政策的整合性を撮ることを国家と官僚に迫ることができる。
としている。
スリーゲートモデルとシティズンシップ 
 スリーゲートモデルとは、トーマス・ハンマーによって考案された図であり国民国家を、権利を制限する三重の同心円にみたて、①国境②居住(永住)③国籍 の三つのゲートが存在する。

図表10 レイシズムとは何か_0001
 
 ところがこもモデルは日本では通用しない!例えば在日韓国人が永住資格を取得するのに必要な居住期間より(原則十年)、帰化(五年)のほうが短い。特別永住や永住という在留資格はあるが、欧米のデニズンのようにシティズンシップが認められたものでは全くない。選挙権は国政どころか地方参政権もない。差別禁止法が無いため差別からも無保護である。日本語教育さえ制度的に補償されていない。多文化政策どころか多言語政策でさえ国レベルでは存在しないのである。
図表11 レイシズムとは何か_0001

反レイシズムゼロの日本では、
第一 反差別ブレーキがないのでレイシズムはほぼ妨害を受けない。 
第二 移民政策も反差別法もないので、ナショナリズムの中に移民を取り込もうという主張も盤石である。
第三 日本でもレイシズムはナショナリズムを隠れ蓑にしているが、反レイシズムをかいくぐる高等戦術でさえない。植民地時代のレイシズムを戦後は旧植民地出身者の日本国籍を喪失させ「外国人化」したうえで「単一民族神話」型のナショナリズムを隠れ蓑にすることで継続させてきた。(ナショナリズムとレイシズムの接合が、戦後日本では独特の癒着をしている)

このあたりの展開は、次の第五章に続くよ!
レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]
レイシズムとは何か (ちくま新書 1528) [ 梁 英聖 ]
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あるみさんとは

あるみさん

左翼、時々テツ!ちょっぴり萌え系…白系共産趣味ブログであったが、どうも本人のスピリットは赤か黒らしい。闘争・集会ネタが主。主戦場は沖縄・辺野古。
 もとネタは、鉄道むすめのメットキャラ「金沢あるみ」さん。フィギュアを手に入れ、メットを白く塗ったりして遊んでいた。「あるみさん」つながりで「すのこタン。」も要チェック!
 「侵略!イカ娘」からはまったのは「ガールズ&パンツァー」…梅田解放区の隠れ「ガルパンおじさん」でもあるが、今は「はたらく細胞」の「血小板ちゃん」にハマり(おいおい)人間が朝の6時に起きれるか!という謎のコンセプトで生きている。

メールは、nishihansenあっとyahoo.co.jpまで(あっとを@に変更して下さい)
ではでは(^^)

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