昨日12日の梅田解放区で、群衆の中からなんかしゃべりたそうな人にマイクを渡したところ
「なぜ朝鮮や中国の人は日本に”帰化”しないのか?税金も払っていないのに、生活保護をうけるのはおかしい」などという発言をした。
 急遽、司会役ががマイクを取り上げて話をさえぎり、「これはヘイトである!」と宣言して、アピールを終わらせ、その後その人を取り囲んで”議論””説得”するようなシーンが、解放区終了まで続いたのである。
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 (写真は本文と関係ありません)
 在日・滞日外国人が日本に帰化するかしないかは、原則、本人の自由意志である。様々な歴史的経緯や個人の感情等を除外して、日本「国民」への帰化を強制するような言説は許されない。ましてや在日外国人も税金を支払っており、そこに生活保護をからめて”税金ドロボー”的な言説を発するのは、差別であり、ヘイトである!底流には、日本の植民地支配に由来して在日を強いられてきた、在日韓国・朝鮮人に対するヘイト「在日特権」なるインチキ思想から来ている。
 梅田解放区では、このような差別・ヘイトの言論は認めないし、許さない…司会者がマイクを取り上げ、「(差別)ヘイトである!」と断罪したことは当然の措置である。

 その上で、解放区が基本的に「オールテーマ」で「誰でも参加可能」ということを謳っている以上、上記のような、差別やヘイト(まがいの)発言をする人物にマイクを渡してしまうことを完全に避けることはムズカシイ。こういった街宣は、群衆から参加者が現れ、発展してゆく「盛り上がり」も期待しているというのもある。はじめから参加者を固定し、それ以外の飛び入り参加は認めないということをやっていては、街頭行動は盛り上がらない。
 だから、こういった「ネトウヨ」的人物か来た場合の対応について、終了時に話し合いをして、どうするか考えた。
①マイクを渡す前に、どのようなテーマで話すのか確認する。
②まず摘発した上でマイクを取り上げてアピールやめさせ、街宣現場から離す。
③対象者に対し「何がいけないのか」ということを説得する。この時は少人数で対応する…”平等な関係性”を謳っている梅田解放区では、1対1の対応が望ましいのであるが、相手がいつ急変して”敵対的”な行動をとるか分からないので、複数名で対応することにした。
 「ネトウヨ」的言質をするよーな人にあーだこーだこのヤロウ!と言いたくなるのは分かるが、一人の人を大勢で取り囲み、”糾弾”しているような形はとらない。
④対象者には、ていねいな応酬・説得を行う。
⑤対象者は嫌がるだろうが、後で”事件化”されないよう、映像を撮っておく。
 
 今回の人は、「在特会」「日本第一党」に巣食うような活動家ではなく、一般の人がネットで得た知識だけでかみついてきたケースであり、後で大問題になるとはない、穏便に帰ってもらうのが正解なのだが、今後そういった人がマイクをもって喋りたがることも出て来るだろう。”ネトウヨ”的な発言については、みんなでガ―ガ―と糾弾したくなることは理解できるが、つまらないことで事後弾圧の口実を与えるわけにはいかにので、②の原則は大切にし、⑤の対応をとるものとする。
 その上で、梅田解放区は、差別やヘイトを許さない!認めないといった大原則を守るため、①は徹底したい。

 何が「差別」で「ヘイト」であるかという判断もあるが、現在の常識で言えば、「在日特権」的なお話は確実にアウトであろう。ただ日本政治批判においても「北朝鮮のような」「中国のような」という、他国を下にみるような発言を”リベラル”的な人でもよくやるし、「ブラック企業」批判でも、ブラックは良くないという話もある…そういった”グレーゾーン”的なものについては、おいおい話し合いをしていかなければならないと思うし、そうした話をしていくなかで、何が差別か?何が問題なのか?差別やヘイトはなぜいけないか?ということを深めていければいいのではないかと思う。
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